エーヌ県
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エーヌ県(le département de l'Aisne)は、フランスのピカルディ地域圏の県である。名前は、県央を東西に貫流するエーヌ川(la rivière de l'Aisne、古代ラテン語名アクソナ川 Axona flumen)に由来する。
地理
王政時代の州を廃止し、革命で設立された県の中でも、エーヌ県は特に人工的である。ピカルディ語圏に入っているのはサン=カンタンを中心にした北部のみで、県庁所在地のランはシャンパーニュ文化圏に属しており、南西のソワソンは歴史的にも、経済的にも、エーヌよりパリとの関係が強い。
おもな郡・都市
- ラン(Laon)…県都
- サン=カンタン(Saint-Quentin)県内最大
- ソワソン(Soissons)
- シャトー=ティエリ(Château-Thierry)
- ヴェルヴァン(Vervins)
歴史
- 486年に、フランスの初代国王のクロヴィス1世はエーヌ県南部のソワソンの戦いで、ローマ帝国の将軍であったシアグリウスを破り、当時のガリア北部をフランク人の支配下に治め、フランス王国の基礎を作った。
- 1539年に、エーヌ県南西部のヴィレル・コトレ市で、公文書におけるラテン語の使用を廃止、フランス語の使用を定めるヴィレル・コトレ布告がフランソワ1世によって二著名され、フランスにおける言語統一の重要な段階となった。
- 第一次世界大戦中に、エーヌ県の大部分はドイツ軍の要塞群であったヒンデンブルク線に入っており、多大な被害を受けた。
関連項目
- fr:Portail:Aisne(ウィキペディア・フランス語版:ポータル「エーヌ県」)