エクレア
エクレア(フランス語:éclair、テンプレート:IPA-fr エクレール、テンプレート:IPA-en エイクレアー、テンプレート:IPA-en エイクレア)は、洋菓子のひとつ。シュークリームのバリエーションの一つで、細長く焼いたシュー皮にカスタードクリームやホイップクリームを挟み、上からチョコレートをかけたものである。カスタードクリームにコーヒーやラム酒の風味をつけたり、果物風味のフィリングや栗のピュレを挟むこともある。
一口サイズに作られたものはプチフール(小さな焼き菓子)に含まれる。
名称について
仏語でエクレール・オ・ショコラ(éclair au chocolat)というのが正確な名称である。
「エクレール」とは、仏語で「雷・稲妻」の意味で、この名前の由来にはいくつか説があり、焼いた表面にできる割れ目が稲妻に似ているために名付けられたという説、チョコレートやアイシングがぎらりと光るからという説、中のクリームが飛び出たり、表面のチョコレートが溶けないうちに、稲妻のように素早く食べるべしという説、さらには雷神が天空を駆けていったときに落とした糞という説などがある。
歴史
エクレアの起源についてははっきりしていないが、19世紀初頭にフランスで生まれたことは知られている。多くの料理史家はアントナン・カレームがエクレアを生み出したと推測している。
オックスフォード英語辞典では、英語の語彙に初めてエクレアが現れた年を1861年としている。現存するアメリカ合衆国初のエクレアのレシピは、1884年に刊行されたD・A・リンカーン夫人によるボストン料理学校の料理書に含まれている。米国の一部の地域では「ロング・ジョン」として知られているバー状のドーナッツをエクレアとして販売しており、メープルシロップ風味のものはメイプル・バー(maple bar)と呼ばれる例がある。
日本において、エクレアの知名度が高まったのは、児童作家・大石真著の「チョコレート戦争」がきっかけであるという説もあるが、エクレアの別表記であるエクレールは、1927年(昭和2年)に西條八十が童謡「お菓子と娘」の中で取り上げ、橋本国彦の曲によって人口に膾炙していたという事実もある。
関連項目
- シュークリーム
- エクレアナマコ - 外見がエクレアに似ていることから和名がつけられた。
- Eclair - Android 2.0/2.1のバージョンコードネーム。