アリゾナ大学
テンプレート:Infobox アリゾナ大学(テンプレート:Lang-en)は、アメリカ合衆国アリゾナ州ツーソン (Tucson) 市に本部を置くアメリカ合衆国の州立大学である。1885年に設置された。 アリゾナ州最古の研究型公立大学であり、同州フェニックス市郊外テンピ市にあるアリゾナ州立大学(Arizona State University)とは別の組織である。
アリゾナ大学は、学生数38,000人(2012年現在)を超える大規模の公立(州立)大学であり、その評価は公立の大学として最高の部類に属し、アメリカ合衆国の最重要公立大学[1]の一つに数えられる。 ハーバード大学などアメリカ東部の名門私立大学群の集まりであるアイビーリーグに対して、主に西部の名門公立大学群の集まりを指すパブリック・アイビーの一校である。ノーベル賞受賞者も輩出している。
アリゾナ大学は、シリコンバレーと並ぶ先端技術産業の集積地であるアリゾナバレーにおいて、中核的な役割を果たす機関であり、アリゾナ州のハイテク産業の成功の基礎になっている。その一例として、アリゾナ大学の光科学部は、ノーベル賞受賞者であるニコラス・ブルームバーゲンとウィリス・ラムを有しており、その研究プログラムは、光の特性や用途の開拓のための幅広い技術を用いた、科学と近代産業のあらゆる分野を網羅した革新的かつ包括的な内容であり、国際的に極めて高い評価を得ている。 近年は、NASAとの共同研究が活発であり、火星探査機《フェニックス (探査機)》は火星で氷を発見するという功績を収めている。日本人卒業生のなかには現在JAXAで活躍しているメンバーもいる。
キャンパス
キャンパスは約130万平方メートルで、米国内の大規模大学の中では小さめである。以下のとおり18の学部 (colleges) 及び12の専門学部 (schools) がある。
ランキング
2012年度のU.S. News & World Reportは、当校の経営学(特に経営情報システム)を全米Top3、工学部(特に材料工学、機械工学)を全米Top20、総合評価を全米Top30の公立大学にランクしている。
2012年度の当校の研究開発(R&D)の年間予算は5億ドルを超えており、公立大学として全米Top10(第9位)のポジションにある。 この予算額はハーバード大学、コロンビア大学、イエール大学などの大学のR&Dの年間予算額を超えている。 その他の全米Top10の公立大学は、カリフォルニア大学、ウィスコンシン大学、ミシガン大学、ワシントン大学 (ワシントン州)、ペンシルベニア州立大学、オハイオ州立大学、ミネソタ大学、ピッツバーグ大学、フロリダ大学である[2]。
世界の大学ランキング付けの権威である英国THES誌は、2012年の報告書[3]において、当校を世界第98位にランクしている。 参考までに日本の大学は、東京大学が27位、京都大学が54位、東工大が128位、東北大学が137位、大阪大学が147位、名古屋大学が201位、慶應義塾大学と早稲田大学が351位にランクされている。
学部
- College of Agriculture and Life Sciences
- College of Architecture and Landscape Architecture
- College of Education
- College of Eller College of Management
- College of Engineering
- College of Fine Arts
- College of Humanities
- College of Medicine
- College of Nursing
- College of Optical Sciences
- College of Pharmacy
- College of Rogers College of Law
- College of Science
- College of Social and Behavioral Sciences
- Zuckerman College of Public Health
- --------
- Graduate College
- Honors College
- University College
- UA South
専門学部
- School of Architecture
- School of Art
- School of Dance
- School of Family and Consumer Sciences
- School of Health Professions
- School of Information Resources & Library Science
- School of Landscape Architecture
- School of Music
- School of Planning
- School of Public Administration and Policy
- School of Theatre Arts
- School of Natural Resources
歴史
アリゾナ大学の起源は、1885年にアリゾナ準州議会によって設立が承認されたときに遡る。これはまだアリゾナ州が成立していなかった時代である。最初の講義は1891年に当時唯一の建物であった本館校舎において行われた。学生数は32人であった。この本館校舎は同大キャンパスに現存し、今日も使用されている。
現在の学長は、2006年に就任した第19代ロバート・N・シェルトン (Robert N. Shelton) である。
スポーツ
アメリカの他の大規模公立大学と同様に、アリゾナ大学においてもスポーツ活動は盛んである。同大のスポーツチームは "Wildcat" という愛称で有名である。これは1914年に、当時のカリフォルニア州チャンピオンチームであったオクシデンタル大学とのアメリカンフットボールの試合における同大の選手の健闘を、ロサンゼルスタイムズの記者が "the Arizona men showed the fight of wildcats." と称えたことによる。同大は1978年に NCAA の Pacific-10 Conference に参加し、Division I-A に属している。
アメリカンフットボール
1998年以降目立った活躍はなかったがマイク・ストゥープスが監督に就任ホリデーボールに出場など全盛期の強さが戻りつつある。またNFLドラフトでも近年、マイク・ベル、アントン・ケーソン、ロブ・グロンコウスキーなどコンスタントにスタープレーヤーを輩出している
ソフトボール
アリゾナソフトボールは全米一と言われるほど最強である。1991, 1993, 1994, 1996, 1997, 2001, 2006 そして2007年と全米チャンピオンになっており、またアメリカ代表にも監督を含め約半数がアリゾナ大学出身である。
著名な卒業生
- ボブ・ドール - 政治家
- バリー・ゴールドウォーター - 政治家
- リチャード・ルッソ - 作家
- ジェリー・ブラッカイマー - プロデューサー
- グレッグ・キニア - 俳優
- クレイグ・T・ネルソン - 俳優
- ロン・シェルトン - 映画監督
- リンダ・マッカートニー - 写真家
- ハーヴィー・メイソン - ドラマー
- ニコール・リッチー - タレント(2年で中退)
- レイク・ニースリング - 水泳選手
- アニカ・ソレンスタム - 女子プロゴルファー
- スティーブ・カー - バスケットボール選手
- ショーン・エリオット - バスケットボール選手
- マイク・ビビー - バスケットボール選手(NCAAトーナメント優勝の時、MVPに輝いた。)
- ジェイソン・テリー - バスケットボール選手(NCAAトーナメント優勝メンバー)
- アンドレ・イグドラ - バスケットボール選手
- リチャード・ジェファーソン - バスケットボール選手
- ルーク・ウォルトン - バスケットボール選手
- トレバー・ホフマン - 野球選手
- テリー・フランコーナ - 野球選手、監督
脚注
- ↑ グリーンズガイド[1]によって発表されたアメリカが誇る世界屈指の名門公立大学。他バージニア大学、ミシガン大学、テキサス大学、カリフォルニア大学など。
- ↑ アメリカ国立科学財団報告書による[2]
- ↑ 英国THESによる2012年の世界ランキング[ http://www.timeshighereducation.co.uk/world-university-rankings/2012-13/world-ranking ]