われら青春!
テンプレート:Sidebar with collapsible lists われら青春!(-せいしゅん)は、中村雅俊主演の太陽学園ラグビー部を舞台とした青春学園ドラマ。製作は東宝。制作協力にテアトル・プロ。日本テレビ系で毎週日曜日に放映されてきた、『青春とはなんだ』に始まる東宝、テアトル・プロ、日本テレビ製作の青春学園シリーズの最終作。この作品が中村雅俊の初主演作である。
解説
この作品は、前作『飛び出せ!青春』と同じ太陽学園を舞台とした続編的な手法で製作された。主人公の沖田俊は、河野先生(村野武範)の大学の後輩であるという設定。前作より卒業できずに2年留年した生徒・山本大作(保積ぺぺ)、ラーメン屋の店主(名古屋章)、その店で働く真樹(青木英美)、杉田校長(有島一郎)に江川教頭(穂積隆信)、教頭の腰ぎんちゃく塚本先生(柳生博)、寮母の梅子(菅井きん)といった面々が前作から引き続いての出演となっている。
取り扱うスポーツは、『青春とはなんだ』以降の青春学園シリーズの恒例(ラグビーとサッカーをできるだけ交互に取り上げる)にのっとり、前作のサッカーからラグビーとなっている。よって山本大作は、『飛び出せ!青春』時のサッカー部のユニフォームを着てラグビー部の設立に参加している。これにラグビーの名門校・星山学院[1]の部員だった神野吾郎(千葉裕)を中心とする男子生徒と、ボス的存在の白川梨絵(大原福美)を中心とした女生徒たちが絡み合って物語が展開していく。
第14話では、『飛び出せ!青春』のメンバーが勢揃いし、前作からのファンに対する琴線をくすぐる演出がなされている。ただ、この「われら同級生!」のエピソードの中心人物、畑野ふみ子(降旗文子)の父親役だった下川辰平は、白川絵梨の父親役としてすでに登場していたために出演が叶わなかった[2]。
いずみたくシンガーズの歌う主題歌『帰らざる日のために』は60万枚を売り上げ[3]、同曲からは「涙は心の汗だ!」の名フレーズも生まれた。また主演した中村の歌う挿入歌『ふれあい』はオリコンチャート10週連続第1位を記録し、ミリオンセラーとなった。しかし視聴率的には伸び悩み、7月に入って発売された『ふれあい』の大ヒットも番組継続のための原動力となることはなく、放映開始から半年で終了することとなった。
放送データ
スタッフ
出演者
- 沖田俊(新任英語教師):中村雅俊
- 杉田陽子(英語教師・風紀委員):島田陽子
- 江川俊介(教頭):穂積隆信
- 塚本信二(社会科教師):柳生博
- 杉田良策(校長):有島一郎
- 中岡大介(古文教師):草薙幸二郎
- 美山(化学教師):日色ともゑ
- 梅子(寮母):菅井きん
- 山本大作(2年留年した生徒[4]):保積ぺぺ
- 神野吾郎:千葉裕
- 水野茂樹:清水昭博
- 木村慎一:宇佐美豊
- 坂口利一:佐藤晴通
- 滝井政行:小原秀明
- 細井太郎:堤昭夫
- 白川梨絵:大原福美
- 相沢早苗:高尾礼子
- 秋本優子:山口紀子
- 高木竹子:岡田まゆみ
- 宮坂千春:関谷益美(関谷ますみ)
- 田所悦子:樋口憲子(樋口のり子)
- 原田弥生:橋本裕子
- 寺崎弘美:府川房代
- 岸本明美:大山いずみ
- 天地美保:苅野伊都子
- 栗原ひとみ:伊藤よし子
- 名和半次郎(らくだいラーメン店主):名古屋章
- 森下真樹(らくだいラーメン店員・太陽学園卒業生):青木英美
- ナレーション(次回予告。山田は第8話の分まで担当):山田康雄ほか
放映リスト
各話 | 放送日 | サブタイトル | 監督 | 脚本 | ゲスト |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1974年 4.7 |
学校より大事なこともある!! | 高瀬昌弘 | 鎌田敏夫 | |
2 | 4.14 | 先生を信じる奴はバカだ!! | |||
3 | 4.21 | 男には女心はわからない! | 土屋統吾郎 | 上條逸雄 | 田崎潤 |
4 | 4.28 | 許してほしいオレも青春!! | 鎌田敏夫 | 高橋洋子 | |
5 | 5.5 | 減点なんかクソくらえ!! | 高瀬昌弘 | 桜井康裕 高瀬昌弘 |
|
6 | 5.12 | 誰かが私を愛してる!? | 鎌田敏夫 | ||
7 | 5.19 | 涙は心の汗だ! | 土屋統吾郎 | 上條逸雄 | 谷岡行二 |
8 | 5.26 | グッド・ファーザー!! | 下川辰平 | ||
9 | 6.2 | オレはお嬢さんなんかじゃないぞ!! | 高瀬昌弘 | 鎌田敏夫 | |
10 | 6.9 | 宿題なんかヤルもんか!! | 桜井康裕 高瀬昌弘 |
山本紀彦[5]、木下清 | |
11 | 6.16 | やればやれるさこれが青春! | 土屋統吾郎 | 上條逸雄 | 佐山俊二 |
12 | 6.23 | オレは昔のオレじゃない!! | 鎌田敏夫 | ||
13 | 6.30 | ひとりだけでは生きられない | 高瀬昌弘 | 上條逸雄 | 土田早苗、柳谷寛 |
14 | 7.7 | われら同級生! | 鎌田敏夫 | 村野武範[6]、大塚道子、武内亨 | |
15 | 7.14 | 先生の手が握りたい!! | 土屋統吾郎 | 浜畑賢吉 | |
16 | 7.28 | さあガンバロウ夏休み! | 上條逸雄 | 八木昌子、柿崎澄子 | |
17 | 8.4 | 十六人のラグビー部 | 高瀬昌弘 | 桜井康裕 | 柴田昌宏 |
18 | 8.25 | 男のガッツと女のハート | 須崎勝弥 | 竹下景子 | |
19 | 9.1 | おふくろさん | 桜井康裕 | 吉行和子、塩沢とき、瞳麗子、槐柳二 | |
20 | 9.15 | 心の出来は最高さ! | 上條逸雄 | 増田佳子、樋浦勉、石井富子 | |
21 | 9.22 | 君もまた青春のときにいる! | 土屋統吾郎 | 宮本和男 | |
22 | 9.29 | みんな友達オレたち青春!! | 鎌田敏夫 |
主題歌・挿入歌
オープニングテーマ
- 「帰らざる日のために」
- 作詞:山川啓介 作曲:いずみたく 編曲:森岡賢一郎
- 歌:いずみたくシンガーズ
- レコード発売:ワーナー・パイオニア L-1184W
- ※「帰らざる日のために」は、キャンディーズがアルバム『なみだの季節』(1974年)の中でカバーしたほか、2010年にはアニメ『そらのおとしものf』第7話のエンディングテーマとして出演声優陣がカバーしており、その一方で合唱曲としても長く親しまれている。
挿入歌
- 中村雅俊「ふれあい」「青春貴族」(2曲ともに第13話で初めてオンエアされ、その後数回にわたって使用された)
- ジャケットの写真はこのドラマの撮影風景のものであり、写真撮影の時間も取ることが出来なかったものと推察される。TVの歌番組の出演や、キャンペーンの活動もないまま、第13話オンエア翌日の7月1日に発売。8月には売れ行きに火がつき、大ヒット曲となった。
DVD
- 映像特典を含めた全6巻のDVD-BOXが、バップより2004年6月に発売された。なお、セリフのうち沖田俊のアダ名については一部音声が消されている。
- ブルーレイディスク単品全3巻が、バップより2009年12月に発売された。マスターはDVDと同じものを使用している。
ロケ地
- 日本大学明誠高等学校
- JR上野原駅(太陽学園最寄り駅「東山駅」として使用)、四方津駅(第1話のラグビーボールを投げあうシーンで使用)
- 下田市・爪木埼
- 出光総合グランド(横浜市都筑区、現存しない。ラグビーの試合の撮影で使用)
参考文献
- 岡田晋吉著『青春ドラマ夢伝説-あるプロデューサーのテレビ青春日誌』(日本テレビ放送網、2003年9月) ISBN 4-8203-9863-6
- 高瀬昌弘著『昭和千本のドラマたち』(廣済堂出版、2007年11月15日)ISBN 978-4-331-51242-5
脚注
関連項目
テンプレート:中村雅俊- ↑ 初期のエピソードの中では“星南学院”と呼ばれ、表記されることもあるなど、早い段階では名称が固まっていなかった様子もみられる。
- ↑ 第14話は、ふみ子がクラスメイトだった木次(沖正夫)と結婚することになり、思い出のある母校の教室で式を挙げようとするエピソードで、式のシーンに木次の両親は登場しているものの、ふみ子の肉親は(父親だけでなく、誰も)その場にいない。ちなみに、『飛び出せ!青春』の主要な生徒のひとり・谷岡を演じた谷岡行二も、『われら青春!』の第7話に太陽学園の別の生徒役でゲスト出演したため、第14話には出演していない。
- ↑ メモリーズ、石岡ひろしウェブサイト。(2009/12/17閲覧)
- ↑ 穂積ペペは、『飛び出せ!青春』と『われら青春!』の両方にレギュラー・準レギュラーとして出演したキャストの中では唯一、引き続き生徒役での出演となった。『われら青春!』は物語の上でも9月で終わっており(最終回の試合が行われたのは9月という設定。第17話の冒頭に「9月の第4日曜に、星山学院との試合が決まった」というセリフがある)、彼の演じた山本が卒業できたかどうかについて、劇中で明かされることはなかった。
- ↑ この第10話で使用された、山本紀彦の写った見合い写真が、第20話の、まったく関連性のないシーンで流用されている(第20話に山本は出演していない)。
- ↑ 『飛び出せ!青春』からは、村野のほか頭師佳孝、剛達人、沖正夫、降旗文子が第14話にゲスト出演した。