はてしない物語
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テンプレート:Portal 『はてしない物語』(はてしないものがたり、テンプレート:De)は、ドイツの作家ミヒャエル・エンデによる、児童向けファンタジー小説である。1979年刊。
あらすじ
大まかに分けると2部構成である。前半では本の登場人物であるアトレーユの視点からテンプレート:要説明バスチアン (Bastian) が本の中の世界「ファンタージエン」の崩壊を救い、後半ではバスチアン自身がファンタージエン国に呼ばれ、本当の自分を探す物語である。
登場人物
- バスチアン・バルタザール・ブックス (Bastian Balthazar Bux)
- 現実世界に住むデブでのろまな少年。いつもいじめに遭っている主人公。イニシャルはBBB。ファンタージエンでは美少年に姿を偽る。
- カール・コンラート・コレアンダー (Karl Konrad Koreander)
- 現実世界に住む、古本屋の店主。イニシャルはKKK。
- 幼ごころの君 (The Childlike Empress)
- ファンタージエン国の女王。「望みを統べたもう金の瞳の君」とも呼ばれている。
- ブルッブ/ユックユック/ヴシュヴーズル/ピョルンラハツァルク
- ファンタージエンの危機を幼ごころの君に伝えにいく使節たち。順に、鬼火・ 豆小人・夜魔・岩喰い男。
- カイロン (Cairon)
- ケンタウロス。名高い医術の達人。幼ごころの君からアウリンを預かり、アトレーユに届ける。
- アトレーユ (Atreyu)
- 緑の肌族の少年。物語前半の主人公。ファンタージエンの危機を医師カイロンに告げられ、「救い主」を求めて大いなる探索の旅に出る。
- アルタクス (Artax)
- アトレーユの馬。
- 太古の媼モーラ (Morla the Aged One)
- ファンタージエンのあらゆる生き物より、年をとった生き物。「憂いの沼」に生息している。
- 幸いの竜フッフール (Falkor, the luckdragon)
- 真珠貝色の鱗を持つ、東洋の龍のような姿の竜。常に希望と幸福と共にあり、青銅の鐘のような声を持つ。
- 群集者イグラムール
- 死の山脈にある奈落の裂け目に棲む。無数の虫が文字通り群れて様々な姿をする。1時間で死ぬがファンタージエンの望む所へ行けるようになる毒を持つ。
- 南のお告げ所のウユララ (Uyulala in the Southern Oracle)
- 静寂の声。声だけの存在であり、彼女(?)に語りかけるときは、韻を踏んで詩にしなければならない。
- エンギウック/ウーグル (Engywook/Urgl)
- 地霊小人の夫婦。夫のエンギウックはウユララについての研究をしており。妻のウーグルは薬草を扱うのが得意。
- リル/バウレオ/シルク/マエストリル
- それぞれ、北・東・南・西を勢力範囲とする、大風坊主。
- グモルク (Gmork)
- 人狼。自分の世界を持たない者であり、ファンタージエンを破滅させようとする者に仕えていた。大いなる探索の旅に出たアトレーユを追跡する。
- さすらい山の古老
- ファンタージエンのありとあらゆる事柄をあかがね色の本に記録する老人。幼ごころの君と対となる存在。
- グラオーグラマーン
- 色の砂漠ゴアプの王。「色のある死」とも呼ばれている。
- イハ
- 牝らば。バスチアンのお手馬となる。走るのは遅いが乗り心地が良い。また、ある種の直感に優れている。
- 勇士ヒンレック/オグラマール姫
- バスチアンがファンタージエンで初めて出会った人達。姫は『すべての者を打ち負かした勇士でなければ結婚しない』という誓いを立てており、ヒンレックはその姫に恋心を抱いている。
- ヒクリオン/ヒスバルト/ヒドルン
- 3人の騎士。ヒクリオンは黒い口ひげを生やした強力の持ち主、ヒスバルトは赤毛で華奢な迅速の持ち主、ヒドルンは背が高く痩せ形で粘りや持久力に長けている。バスチアンの親衛隊となる。
- 銀翁ケルコバート
- 銀の都アマルガントの長老。
- アッハライ
- 種族名。ファンタージエン中で最も醜い生き物。その身の醜さを嘆いてたえず涙を流しているので、常泣虫(とこなきむし)とも呼ばれている。
- シュラムッフェン
- 種族名。道化蛾。派手な色をした、常にふざけている生き物。
- イルアン
- 青い魔鬼(ジン)。
- サイーデ
- ファンタージエン中最も威力のある、最も性悪な女魔術師。その意思の力で黒甲冑を動かすことができる。
- 予感の母ウシュトゥー/観照の父シルクリー/怜悧の息子イージプー
- 星僧院の院長、沈思黙考師の3人。それぞれ、ふくろうの頭・鷲の頭・狐の頭をしていて、体つきは人間である。
- アーガックス
- 小さな灰色の猿。元帝王達の管理者で、房のついた黒い博士帽をかぶっている。飄々とした皮肉屋。
- イスカールナリ
- イスカールに住む人のことで、「いっしょ人」という意味をもつ。
- アイゥオーラおばさま
- 「変わる家」に住む。果物のなどの植物を着た女性。
- ヨル
- 盲目の鉱夫。闇の中では盲目ではなくなるらしい。絵の採掘場ミンロウド坑から人間世界の忘れられた夢を採掘している。
- バスチアンの父
- 現実世界で歯科技工士をしている。本名は不明。
道具
- アウリン
- 幼ごころの君の名代となるしるし。おひかり、宝のメダルとも。表の図柄は、明暗二匹の蛇が互いに相手の尾を咬んで楕円になっているウロボロス。
- シカンダ
- ファンタージエン中、これに歯むかえるものはない剣。ひとりでに手の中にとびこんでくるときだけ使ってよく、なすべきことを自らの力でなすが、所有者の意思でさやからひきぬいたときには、自身とファンタージエンに大きな災いがもたらされるという。
- ゲマルの帯
- ガラスでできた姿を見えなくする帯。サイーデがバスチアンに寄贈した。
- アル・ツァヒール
- 透明なガラスのように見える石。ある扉を封印していて、その名を唱えることで石が光を取り戻すと共に、扉の封印がとける。また、封印を解いたものがいま一度終わりから始めへとその名を唱えると、百年分の光を一瞬のうちに放つという。
日本語版
岩波書店発行の日本語版ハードカバーでもテンプレート:要説明、本の中に登場する『はてしない物語』と同じく、ハードケースを外した中の書籍本体の装丁はあかがね色で、蛇がお互いの尻尾をくわえた「アウリン」の模様がある。さらに、文字も現実世界の部分はあかがね色、ファンタージエンの部分は緑色に刷り分けられている。
岩波少年文庫として文庫化された際には、上下巻の2分冊となり、文字色は黒色の1色刷りで、ファンタージエンの部分は本文の上部に装飾を施す形で表現されている。
派生作品
映画
『ネバーエンディング・ストーリー』として映画化され、シリーズにもなった。しかし、シリーズ第1作のラストはエンデの意図に沿っておらず、彼はこれを嫌い、訴訟を起こした。
2作目以降のストーリーは原作のストーリーとはほとんど関係がない。