つる座
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つる座(鶴座、Grus)は、南天の星座の1つ。新しく設けられた星座の中では明るい星が多い方だが、日本では南に低くしか上らないので目立たない。
主な天体
恒星
テンプレート:See also α星[1]、β星[2]の2つの2等星がある。
- α星:アルナイル(Alnair、学名はα Gruis、略称はα Gru)は、青白色の主系列星[1]。つる座で最も明るい恒星。
- β星:グライド(Gruid、学名はβ Gruis、略称はβ Gru)は、赤色巨星[2]。つる座で2番目に明るい恒星。
- γ星:アルダナブ(Al Dhanab、学名はγ Gruis、略称はγ Gru)3.00等星。
由来と歴史
テンプレート:See also つる座は16世紀以降に作られた新しい星座であり、神話はない。
ペーテル・ケイセルとフレデリック・デ・ハウトマンが残した観測記録を元にペトルス・プランシウスが1597年に作成した地球儀に残したものが最初である。ヨハン・バイエルが1603年に発刊したウラノメトリアでそれを引用したことにより世に知られるようになった[3]。デ・ハウトマンは1603年に出版した星表で Den Reygher「さぎ座」として、プランシウスは、後の1625年に作成した地球儀では Phoenicopterus 「フラミンゴ座」として名付けていたが、最終的にはオリジナルの「つる座」が世に広まった[3]。
つる座はかつてはみなみのうお座の一部だった。α星の「アルナイル」(アラビア語で「明るいもの」を意味する言葉に由来)も「魚の尾の中での明るい星」というアラビア語の一部から付けられた固有名である[4]。