Pメール
Pメール(ピーメール)は、ウィルコム(旧・DDIポケット)が提供する文字送信システム(SMS)である。
電話番号を使用し音声端末同士で直接送受信でき、半角カナ及び半角英数字と絵文字が20文字まで送受信できる。
概要
1996年11月20日に開始し国内でのSMSの先駆け、ポケベルの代替として絵文字が使えることもありPHS(通称:ピッチ)とともに女子高生を中心に一時大ブレイクした。
ウィルコムのライトメール及び同様のサービスであるドコモPHSのきゃらトーク、アステルのAメールプラス(サービス終了)、旧DDIセルラー[1]のたのしメール[2]とも互換性があり異なるキャリア間で相互に送受信ができる。
また、一部の端末機種ではPメールにアニメーションアイコンやフレームなどの装飾を付けることが可能。
旧DDIポケット時代から「Pメール一斉送信」や「Pメール非対応電話機(固定電話、公衆電話等)からのPメール送信」などのサービスもあったが、これらは2004年9月30日に停止した。
また現在ウィルコムの主力音声端末となっているAIR-EDGE PHONEにはPメールの送信機能は搭載されていないが、基本的には上位互換を持つライトメール機能によりPメールの送受信が可能な端末が多い(京セラ製の端末など、一部非対応のものもある)。この方法だとPメールのみ対応・ライトメール非対応の機種に送信する際、半角20文字以上の文章や全角文字を送信すると受信側の端末では通常通話として着信するので注意が必要である。また、Pメール非対応の端末ではいずれも通常通話として着信する。
PメールDX
PメールDXは、ウィルコムが提供する文字送信システム(SMS)である。Pメールとの違いは送受信はウィルコム間の端末に限定され、約1000文字の全角かな漢字・半角英数字・絵文字の送受信に対応していることである。端末によっては直送メール・DXメールと呼ばれるが、同じ物である。1998年6月1日に開始。
PメールDXでは、「手書き文字」(「テガッキー」等の文字電話対応端末による手書き文字の画像)や外付けカメラ「treva」により撮影した画像などのファイルを添付しての送受信も可能。MMSのはしりとも言える。
また、チャット通信(回線を接続保持した状態でリアルタイムにメールの送受信を行える[3])などの機能にも対応している。
AIR-EDGE PHONE以降の端末ではPメールDX・DXメールの送受信に対応していない(受信するとPIAFSデータ着信モードとなる)。
なお、PメールDXを「PメールDXセンター」と言うDDIポケット(当時)の設備(電話番号)との間で送受信する形態でEメール送受信サービスが1998年12月1日に開始された。つまり、音声端末がEメール送受信に正式対応するまでの間はPメールDXセンターとのPメールDXのやり取りによりEメール送受信を実現していた。現在もウィルコムのメールアドレス「〜@pdx.ne.jp」または、サブドメイン[4]のある「@xx.pdx.ne.jp」[5]にその名残りをとどめている[6]。
また同時に、情報サービスとしてPメールDXセンターを経由してのコンテンツサービスが提供された。内部処理的には、PメールDXセンターから端末がコンテンツのPメールDXを受信する形態である。
PメールDXセンターは、「H"」端末登場後にH"LINKセンターとして統合されている。
ライトメール
ライトメールは、ウィルコムが提供する文字送信システム(SMS)である。Pメールとの違いは、送受信はウィルコム間の端末に限定されることである。全角かな漢字が45文字まで、半角カナ及び半角英数字と絵文字で90文字まで送受信できる。AIR-EDGE PHONE以降の端末でも対応している。2000年6月1日に開始された。
Pメールと同様に、電話番号を使用してウィルコム端末同士で直接送受信できる。
またPメールと同様に、一部の端末機種ではPメールにアニメーション絵文字やフレームなどの装飾を付けることが可能。AIR-EDGE PHONE以降の端末ではフレーム装飾に対応していない。アニメーション絵文字については、AIR-EDGE PHONE以降の端末は基本的に対応している。ただし、AH-K3001V/WX300K/WX310K/WX320K/WX320KRなど京セラの端末ではこの装飾機能には対応していないものもある。だが2008年3月発売のWX330Kでは対応しており、現時点で発売されている機種のほとんどでアニメーション絵文字が使用可能となる。
2014年に発売される予定のWX04S以降の端末(ただし、PHS単独回線契約の端末に限る)については、2014年10月以降をめどに、SMSの送受信にも対応する方針としている(デュアルモード機については、3G回線側で対応済みのため、PHS回線側では実施しない方針)。
ライトEメール
ライトEメール(らいといーめーる)は、ウィルコムが提供する短文Eメールの送受信システムである[7]。2001年11月1日に開始され、2010年9月30日にサービスを終了した[8]。
システム的には、ライトメールの送受信と同様のシステム(ISDN/UUS:User-to-User Signaling)を用いて送受信文字数を拡張している。そのためライトEメール対応機種[9]のほか、従来のライトメール対応機種でも一定の書式によるライトメールを用いた送受信が可能。
従来のライトメール対応機種は送信が全角45文字(半角90文字)、受信が全角50文字(半角101文字)[10]まで、ライトEメール対応機種(拡張ライトEメール対応とも呼ばれる)は送信が全角103文字(半角207文字)、受信が全角123文字(半角246文字)まで可能となっている。なお、これらの文字数には送受信Eメールアドレス+改行の文字数も含まれる。
AIR-EDGE PHONE以降の端末では、ライトEメール(拡張版)対応機種はW-SIM機種の「WS001IN / "TT"」と「WS005IN / nico.」のみである。ただし、ライトメール対応機種であれば[11]従来の方法で一定の書式によるライトメールを用いた送受信は可能である。