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(しょう)は、行政機関の呼称であり、中国等における行政区分の一種。本来、中国における行政機関の名称であったが、その管轄区域をも指す用法が派生し、後には行政機関とは無関係に行政区分の名称として用いられるようになった。現代の中国では地方行政区画のうち最上位のものを指す。 テンプレート:Administrative divisions of Vietnam テンプレート:PRC divisions levels

日本国の行政官庁区分
委員会

概要

中国の代には、宮中のことを省または省中といった。のころからは、宮中に置かれた官庁の呼称となった。唐代の律令制では、尚書省中書省および門下省の3省(三省六部)が置かれた。代には、中央を直轄する中書省の地方支所を意味する行中書省が置かれ、行省と略された。行省はそのまま管轄地域の呼称ともされた。明代に中書省や行省が廃止され三司が置かれたが、その管轄地域も俗に省と呼ばれた。代になると地方行政区画として省が復活し、主に長城を境界として、異民族の地に対するいわゆる中華であった地域を内地十八省とした。当初は15省、清末には28省と変遷したが、中華民国中華人民共和国でも内地十八省の名称と概念は継承され、域外の地域には「自治区」等の省とは異なる名称がつけられた。

日本では、の律令制度に倣い、701年大宝律令によって確立した律令制において、太政官の下に八省が置かれた。これらの機関は律令制の崩壊とともに有名無実となったが、1869年(明治2年)の官制改革で復活、1885年(明治18年)の内閣制度にも引き継がれた。現代の日本では内閣直属の中央行政機関のうち最上位のものを指す。

日本や中央行政機関のように実際に漢字の「省」を名称とするものだけでなく、中央行政機関のうち最上位のものの訳語として「省」が一般的に用いられる。例えば、アメリカにおける"department"(例:アメリカ合衆国国務省)、イギリスにおける"ministry"、フランスにおける"ministère"(例:フランス外務省)などの訳語に「省」が充てられている。日本の「省」は英語では例えば経済産業省がMinistry of Economy, Trade and Industryのように、"ministry"と訳されている。なお、中華人民共和国中華民国では、中央行政機関の名称に「省」は用いられず、「部」などが用いられている。またベトナムにおいては、省 (tỉnh) は地方行政区画の名称として用いられている。

関連項目