王国
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王国(おうこく)は、君主制の国家のうち、国王を元首とする国。
概要
君主制の国家としては、王国以外には「帝国」「公国」などがある。帝国は「多民族・多人種・多宗教を内包しつつも大きな領域を統治する国家」を意味し(この意味に合致すれば君主制でない場合もある)、公国は「王権の及ばない諸侯による国家」の意味である。つまり、こうした国家ではない、言わば“普通”の君主制の国家が、王国ということになる。
したがって、君主制の国家で歴史的に特殊な経緯が無い場合は、和訳語ではその国家は「王国」、君主は「王」とするのが一般的になる。
歴史上では、正式に「王国」を名乗りながらも、ハンガリー王国のように、王が存在しなかった国も存在する。
冊封体制における王国
東アジアの冊封体制に於ける意味では、王国は皇帝から冊封された王が治める従属国を示し、独立した君主国一般を指す場合の帝国と区別する。ただし、現代においては「王国」に他国に従属するという意味はない。
転用
- 宗教において、理想とする国家を「王国」と称する場合がある(例: キリスト教の『千年王国』、エホバの証人の『神の王国』など)。
- 特定の政党や政治家(特に世襲議員)が長年支持基盤としている選挙区を「○○王国」と呼ぶこともある(例: 「田中王国」と呼ばれた新潟5区など)。
- 他にも特定の産業などが盛んな地域を「○○王国」と呼ぶことがある(例: 「果樹王国・山形」など)。