特異点
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特異点(とくいてん、テンプレート:En)は、ある基準 (テンプレート:En) の下、その基準が適用できない (singular な) 点である。したがって、特異点は基準があって初めて認識され、「 ー に於ける特異点」「 ー に関する特異点」という呼ばれ方をする。特異点という言葉は、数学と物理学の両方で用いられる。
例
- 複素解析における正則関数の正則性 (regularity) に関する特異点とは、複素関数で微分不可能な点をさす。具体的には、可除特異点 (removable singularity)、極 (pole)、真性特異点 (essential singularity) の3種の孤立点がある。有理関数 1/x に於ける特異点は、x = 0 であり、これは 1 位の極である。
- 局所的な変換が一対一を保たない点。円座標平面 (r,θ) に於ける特異点は、r = 0 である。(関数行列参照)
- 宇宙物理学では重力に関する特異点が考えられ、重力の特異点 (gravitational singularity) という。ブラックホール内には、時空に於ける特異点が存在すると考えられている。(特異点定理参照)