中戦車
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中戦車(ちゅうせんしゃ)は、戦車の種別の一つで、軽戦車と重戦車の中間に位置するもの。主に、対戦車戦闘を含む運動戦(機動戦)に用いられる。
第二次世界大戦時のアメリカ合衆国のM4中戦車、ソビエト連邦のT-34、日本の九七式戦車、ドイツのIII号戦車、IV号戦車、V号戦車パンター などがこれに当たる。
どの程度の重量の戦車を中戦車とするのかは国や時代によって大きく異る。戦車は第二次大戦中に、恐竜的な進化を遂げ、重量や能力が加速度的に増加したため、同じ中戦車とされる戦車でも差が大きい。
また、イギリスは巡航戦車と歩兵戦車という独自の区分を用いていたので、重・中・軽という重量分類は行っていない。
第二次大戦後、部隊運用技術の発達に伴い、軽戦車は、その機動性、歩兵直協能力と、兵員輸送車の能力と合わさる形で歩兵戦闘車や偵察戦闘車、装輪走行技術の発達で、高性能な装甲車へ兵科が移管し、主力車種としては事実上消滅し、中・重戦車は、エンジン技術の発達、装甲材質の強度向上と軽量化技術の発達で、中戦車並みの機動力と重戦車並みの攻撃力、防御力を併せ持つ事が可能となり、主力戦車(MBT)として、かつての中・重戦車を統合する存在として汎用的に使われるようになった。そのため中戦車という分類は発展的に解消して事実上失われた。たとえばソ連のT-54/55は当初中戦車として採用されたが、今日では第一次世代の主力戦車とみなされている。