ブルゴーニュワイン
ブルゴーニュワインは、フランス東部ブルゴーニュ地方特産のワイン。
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[非表示]概要
ワインの産地名(AOC)上の「ブルゴーニュ」は、ブルゴーニュ地域圏のコート・ドール県に属すコート・ド・ニュイ(Côtes de Nuits)、オート・コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ(Côte de Beaune)、オート・コート・ド・ボーヌ、ソーヌ=エ=ロワール県に属すコート・シャロネーズ(Côte Chalonnaise)、マコネー(Mâconnais)、ローヌ県のボジョレー、さらにその遥か西方に位置するヨンヌ県のシャブリの8つの地区から成る。
ブルゴーニュ地域圏の中心都市ディジョンから、ソーヌ川の下流、南のリヨンに至るまでの地域は、ブルゴーニュのワイン街道と呼ばれ、優れた産地が集中している。なおブルゴーニュ地域圏では上記8地区の他に南西端のニエーヴル県プイィ・スュル・ロワール村で作られる白ワインのプイィ・フュメが有名であるが、この地域はブルゴーニュではなくロワールワインに分類される。
ブルゴーニュは、フランス南西部のボルドーと並び賞される、世界で最も有名なワイン産地の一つである。
ワインの呼称に「ブルゴーニュ」を含むためには、赤ワインはピノ・ノワール、ガメ(ガメイ)、ピノ・リエボー(Pinot Liébault)、セザール(César)、トゥルソ(Tressot)、ピノ・グリ(Pinot gris)、白ワインではシャルドネ、アリゴテ、ピノ・ブラン、ムロン・ド・ブルゴーニュなどの品種を使用しなければならない。AOCブルゴーニュ、コート・ドール県とシャロネーズ地区およびその地区の産地を名乗るためには、白ワインであればシャルドネ、赤ワインであればピノ・ノワール種を100%使用しなければならない。ボジョレーとマコネー地区はガメが主体であり、ヨンヌ県で作られる赤にはセザール種とトゥルソ種が使用されている。ボジョレーとそのより限定された産地を名乗る赤ワインには、主体にガメが使用され、「マコン」などマコネー地区を名乗る赤ワインは、ガメ、ピノ・ノワール、ピノ・グリ(Pinot gris)の3種から造られるとされる。
ブルゴーニュのAOCは、地方名(ブルゴーニュ)・地区名(コート・ド・ボーヌ、コート・ド・ニュイなど)、村名(ヴォーヌ・ロマネなど)・畑名(ロマネ・コンティなど)があり、範囲が狭くなるほど規制が厳しい。
地方名ブルゴーニュのAOCは、赤の「ブルゴーニュ」はピノ・ノワール種100%、白は通常シャルドネで造られる。この下に「ブルゴーニュ・グラン・オルディネール」(日常のブルゴーニュ)や、「ブルゴーニュ・パストゥ・グラン(ガメ種のブレンドが認められている)」がある。
ブルゴーニュの有名なワイン
シャブリとオーセロワ地区(ヨンヌ県)
- シャブリ(地域名)
- シャブリ・グラン・クリュ(シャブリのうちの特級畑) 白
- ブランショ Blanchots(12.2ha)
- ブーグロ Bougros(14.4ha)
- クロ Clos(24.8ha)
- グルヌイユ Grenouilles(9.1ha)
- プルーズ Preuses(11.0ha)
- ヴァルミュール Valmur(11.9ha)
- ヴォーデジール Vaudésir(14.5ha):プルーズとヴォーデジールにまたがる2.4haはムートンヌ Moutonneと呼ばれ、特級として扱われる
- シャブリ・プルミエ・クリュ(シャブリのうちの1級畑。28の畑があり、総面積は754ha) 白
- プティ・シャブリ(シャブリより格が下がる) 白
- シャブリ・グラン・クリュ(シャブリのうちの特級畑) 白
- サン・ブリ ソーヴィニョン・ブラン種のぶどうで作られる白ワイン
- イランシー 赤
- ブルゴーニュ・コート・サン・ジャック: ジョワニー村で作られる赤・白とヴァン・グリ
コート・ドール地区
- 注釈無しは村名、その後にその村に属する有名な一部の畑を記載(面積は実際の作付面積)
コート・ド・ニュイ
- マルサネ 赤・ロゼ・白
- フィクサン 赤・白
- ペリエール(1級) 赤
- クロ・デュ・シャピトル(1級) 赤・白
- クロ・ナポレオン(1級) 赤
- ジュヴレイ・シャンベルタン 赤
- シャンベルタン Chambertin(特級) 赤 (12.90ha)
- シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ Chambertin clos de Bèze(特級) 赤 (15.40ha)
- ラトリシエール・シャンベルタン Latricières-Chambertin(特級) 赤 (7.50ha)
- マジ・シャンベルタン Mazis-Chambertin(特級) 赤 (9ha)
- シャルム・シャンベルタン Charmes-Chambertin(特級) 赤 (31ha)
- マゾワイエール・シャンベルタン Mazoyères-Chambertin(特級・シャルムの一部の別称) 赤
- リュショット・シャンベルタン Ruchottes-Chambertin(特級) 赤 (3.50ha)
- グリヨット・シャンベルタン Griotte-Chambertin(特級) 赤 (2.70ha)
- シャペル・シャンベルタン Chapelle-Chambertin(特級) 赤 (5.50ha)
- カズティエール(1級) 赤
- クロ・サン・ジャック(1級) 赤
- ヴェロワイユ(1級) 赤
- エストゥルネル(1級) 赤
- モレ・サン・ドゥニ 赤・白(きわめて少量)
- クロ・ド・ラ・ロッシュ Clos de la Roche(特級) 赤 (15.34ha)
- クロ・サン・ドニ Clos St-Denis(特級) 赤 (5.66ha)
- クロ・ド・タール Clos de Tart(特級) 赤 (7.53ha)
- クロ・デ・ランブレイ Clos de Lambrays(特級) 赤 (8.40ha)
- モン・リュイザン(1級) 赤・白
- クロ・ド・ラ・ビシェール(1級) 赤
- シャンボール・ミュジニー 赤・白(きわめて少量)
- ミュジニー Musigny(特級) 赤・白(きわめて少量)(9.30ha)
- ボンヌ・マール Bonnes-Mares(特級) 赤(モレとシャンボールにまたがる)(14ha)
- アムルーズ(1級) 赤
- シャルム(1級) 赤
- サンティエ(1級) 赤
- ボード(1級) 赤
- ヴォーヌ・ロマネ 赤(エシェゾーを含む)
- ロマネ・コンティ Romanée-Conti(特級) 赤 (1.80ha)
- ラ・ターシュ La Tache(特級) 赤 (6.10ha)
- リシュブール Richebourg(特級) 赤 (8ha)
- ラ・ロマネ La Romanée(特級) 赤 (0.85ha)
- ロマネ・サン・ヴィヴァン Romanée-St-Vivant(特級) 赤 (9.40ha)
- エシェゾー Echézeaux(特級) 赤 (37.70ha)
- グラン・エシェゾー Grands Echézeaux(特級) 赤 (9.10ha)
- グランド・リュ Grande-Rue(特級) 赤 (1.65ha)
- ゴーディショ(1級) 赤(ほとんどの部分がラ・ターシュに併合された)
- マルコンソール(1級) 赤
- ボーモン(1級) 赤
- スショ(1級) 赤
- クロ・デ・レア(1級) 赤
- クロ・パラントゥー(1級) 赤
- ニュイ・サン・ジョルジュ 赤・白(きわめて少量)(プレモーを含む)
- サン・ジョルジュ(1級) 赤
- ブード(1級) 赤
- カイユ(1級) 赤
- ポレ(1級) 赤
- プリュリエ(1級) 赤
- クロ・デ・コルヴェ(1級) 赤
- ヴォークラン(1級) 赤
- プロセ(1級) 赤
- クロ・ド・ラ・マレシャル(1級) 赤
- テール・ブランシュ(1級) 赤・白
- コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ 赤(コート・ド・ニュイのあまり有名でない村のワインのための統制呼称)
コート・ド・ボーヌ
- ラドワ 赤・白
- アロース・コルトン 赤・白
- ル・コルトン Le Corton(特級) 赤・白(アロースとペルナン、ラドワにまたがる)(11.7ha)
- コルトン・シャルルマーニュ Corton-Charlemagne(特級) 白(アロースとペルナン、ラドワにまたがる)(50.9ha):コント・スナールのみ赤を生産
- シャルルマーニュ Charlemagne(特級) 白(この統制呼称を使用するのはルイ・ジャド等の限られた作り手)
- この他コルトン・ブレサンドのようにコルトン・〇〇〇〇と名乗る畑も特級とされる。その数は20を越え、全体で約100haとなるが、下に例を挙げる。
- ルナルド(特級) 赤
- ブレサンド(特級) 赤
- クロ・デュ・ロワ(特級) 赤
- マレショード(特級) 赤
- プージェ(特級) 赤
- ランゲット(特級) 赤
- グレーヴ(特級) 赤
- クロ・デ・ヴェルジェンヌ、ヴェルジェンヌ(特級) 赤・白
- ペリエール(特級) 赤
- ショーム(特級) 赤
- ヴィーニュ・オー・サン(特級) 赤
- ペルナン・ヴェルジュレス 赤・白
- イル・デ・ヴェルジュレス(1級) 赤・白(サヴィニィにまたがる)
- サヴィニィ・レ・ボーヌ 赤・白
- オー・ヴェルジュレス(1級) 赤・白
- ドミノード(1級) 赤
- マルコネ(1級) 赤・白
- セルパンティエール(1級) 赤
- ゲット(1級) 赤
- ボーヌ 赤・白
- アヴォー(1級) 赤
- グレーヴ(1級) 赤・白
- マルコネ(1級) 赤・白(サヴィニィにまたがる)
- サン・ヴィーニュ(1級) 赤
- ブレサンド(1級) 赤・白
- クロ・デ・ムーシュ(1級) 赤・白
- テューロン(1級) 赤
- フェーヴ(1級) 赤
- ポマール 赤
- リュジアン(1級) 赤
- グラン・ゼプノ(1級) 赤
- プチ・エプノ(1級) 赤
- ペズロール(1級) 赤
- プラティエール(1級) 赤
- クロ・ド・ラ・コマレーヌ(1級) 赤
- ヴォルネー 赤
- シュヴレ(1級) 赤
- クロ・デ・シェーヌ(1級) 赤
- クロ・デュ・デュク(1級) 赤
- シャンパン(1級) 赤
- カイユレ(1級) 赤
- クロ・ド・ラ・ブース・ドール(1級) 赤
- モンテリ 赤・白
- デュレッス(1級) 赤
- オーセィ・デュレッス 赤・白
- デュレッス(1級) 赤(モンテリにまたがる)
- ムルソー 赤(少量)・白
- ペリエール(1級) 白
- シャルム(1級) 白
- ジュヌヴリエール(1級) 白
- サントノ(1級) 赤・白(赤はヴォルネーとなる)
- ポリュゾ(1級) 白
- グトー・ドール(1級) 白
- クラ(1級) 赤・白
- ピエス・スー・ル・ボワ(1級) 白(ブラニィにあり、赤はブラニィ1級となる)
- サン・ロマン 赤・白
- ブラニィ 赤・白(赤はブラニィ、白はムルソー・ブラニィまたはピュリニィ・モンラッシェとなる)
- ピュリニィ・モンラッシェ 赤(きわめて少量)・白
- モンラッシェ Montrachet(別格特級) 白(ピュリニィとシャサーニュにまたがる)(6.20ha)
- シュヴァリエ・モンラッシェ Chevalier-Montrachet(特級) 白 (7.20ha)
- バタール・モンラッシェ Bâtard-Montrachet(特級) 白(ピュリニィとシャサーニュにまたがる)(11.40ha)
- ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ Bienvenues-Bâtard-Montrachet(特級) 白 (3.69ha)
- カイユレ(1級) 白
- アモー・ド・ブラニィ(1級) 白(ブラニィにある)
- ピュセル(1級) 白
- コンベット(1級) 白
- クラヴォワイヨン(1級) 白
- シャン・カネ(1級) 白
- シャサーニュ・モンラッシェ 赤・白
- クリオ・バタール・モンラッシェ Criots-Bâtard-Montrachet(特級) 白 (1ha)
- モルジョ(1級) 赤・白
- クロ・サン・ジャン(1級) 赤・白
- グラン・リュショット(1級) 赤・白
- ブードリオット(1級) 赤・白
- カイユレ(1級) 赤・白
- サン・トーバン 赤・白
- サントネ 赤・白
- グラヴィエール(1級) 赤・白
- クロ・ド・タヴァンヌ(1級) 赤
- コム(1級) 赤・白
- マランジュ 赤・白
- コート・ド・ボーヌ 赤・白(ボーヌと周辺小地域のワインを使用した統制呼称。滅多に見られない)
- コート・ド・ボーヌ・ヴィラージュ 赤(コート・ド・ボーヌのあまり有名でない村のワインのための統制呼称)
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ
コート・シャロネーズ地区
マコネー・ワイン
ボジョレー地区
- ボジョレー(地域名) 赤・白
- ボジョレー・ヴィラージュ 赤・白
- ムーラン・ナ・ヴァン 赤
- サン・タムール 赤
- シェナ
- ジュリエナ
- モルゴン 赤
- フルーリー
- シルーブル
- レニェ
- ブルイィ
- コート・ド・ブルイィ
関連項目
- ブルゴーニュワイン委員会 - http://www.bourgogne-wines.jp/
- マリリン・モンロー - ブルゴーニュワインで一般的に用いられる「なで肩」のボトルを「モンロー型」と呼ぶことがある。
- フランスワイン
- AOCワインの一覧