コンパス

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コンパス (テンプレート:En) は、を描いたり、線分の長さを移すのに用いる文房具・製図器具である[1]。中心機構で接し自由な角度に開閉できる2本の脚からなる。ぶんまわし(規、ぶん回し)、両脚器(りょうきゃくき)、円規(えんき)ともいう。また、かつて根発子(コンハッス)と宛字されたこともある。

コンパスは円周を描くために必須の道具ではなく、『支点とそこから等しい距離を維持したまま移動できる状態の筆記具』(例: 輪になったとペン、それから針もしくはあるいは棒、画鋲など)があれば代用ができる。

日本の学習指導要領では小学校第3学年で扱い始める[1]

構造

中心機構

中心機構は、2本の脚が接する角度を調整する。

簡便なものは中心機構のみが可動で、それぞれの穂(脚の先)は紙に斜めに接する。製図用コンパスは、精度を上げるため、それぞれの脚の中間でも曲がり、紙に垂直に接するようにできる。

伸縮可能な脚もあり、コンパクトでも、大きな円を描くことができる。

片方の穂(脚の先)はになっていて、紙などに軽く突き刺して固定する。

基本的には、もう片方の穂が筆記具となっており、固定端を中心とした円を描ける。穂には、次のような機構がある。

アタッチメント
以下の任意の穂先を取り付けることができる。
芯ホルダー
直径2mm程度の黒鉛芯などを取り付ける。
カラス口製図ペン
製図用
ディバイダ(割りコンパス)
もう片方も針になっている。円周を等分したり、寸法の転記などに使用される。簡単な作業ならばコンパスをその代替とすることができる。
ペンホルダー
別の筆記具を挟んで固定する。作画精度は若干落ちる。鉛筆(あるいは鉛筆の太さのペン)を固定するものが代表的だが、対応する太さは製品により異なる。ペンタイプのカッターナイフを使えば円を切り抜くことができる。
シャープペンシル
通常のシャープペンシル用の芯が使える。

種類

  • 中コンパス(一般的なもの):半径5~70mmの円用。
  • 大コンパス:半径50~150mmの円用。
  • スプリングコンパス:1~15mmの円用。脚間にあるねじ車を回して脚の間隔を調整できる。
  • ビームコンパス:半径200mm以上の円用。ビーム上に針先、ペン部が平行に取り付けられたもの。ビーム上をスライドさせて半径を調整する。
  • 比例コンパス:図形を拡大、縮小する時に使用する。
  • 教具として黒板用の、大きく、筆記具にチョークを用いるタイプがある。

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中心器

中心器は、コンパスを補助する用具で、製図用具の一式セットなどに含まれている。

この中心器はコンパスによる製図の際に図面となる紙に穴が開いてしまわないようにするための用具である[2]同心円を多数描く場合に、何度も針を刺すことによる紙穴の広がりを防ぐことができ、正確な同心円を描くことができる[2]

中心器は透明な円形で、その中心部には十字の線が入っていて、その交点部分が窪んでいる。使用する際には、描く円の中心となるべき部分に中心器の中心(窪み)が一致するよう置き、窪みにコンパスの針を載せ円を描くことで紙に直接穴が開かないようにすることができる。多くは滑り止めがついている。

シンボルとして

比喩

中心部から二本の足が伸びている形状から、足の長い人物(特に女性)を指す比喩表現として「コンパス(が長い)」といった用いられることがある。また、足の長さに由来する意味ではあるが「コンパスが違う」という慣用表現では歩幅を指す。

脚注

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関連項目

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  • 1.0 1.1 第3章 各学年の内容 文部科学省
  • 2.0 2.1 テンプレート:Cite web