波動カートリッジ弾
波動カートリッジ弾(はどうカートリッジだん)は、アニメ『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』に登場した架空の兵器の名称。
概要
旧大和の徹甲弾を思わせる茶色の砲弾状の弾丸の中に波動砲の規定エネルギー量(120%オーバーチャージ射撃時)の1/100の波動エネルギーが封入されており、防護服に身を包んだ砲術員たちが主砲身に直接装填して発射する。発射後は薬莢が排出される[1]。 なお『ヤマトよ永遠に』劇中での装填時には、弾体をアナライザーが複数担いでいたり、台車に乗せて人力で運んでいた。後の作品では動力揚弾により装填されている。
動作原理的には、ショックカノンの発射に使われる螺旋状の電磁加速レールを、実体弾射出に流用したもの。劇中のセリフから真田志郎が開発者。
艦首方向にしか発射出来ない波動砲に比べて波動エネルギーを使った攻撃を迅速かつ柔軟に行えるのが特徴である。昔の徹甲榴弾のように、弾頭が目標の装甲を貫徹したのちに内部で炸薬たる波動エネルギーが解放されるのが特徴。
『ヤマトよ永遠に』で初めて使用され、ゴルバ型浮遊要塞に対して、その開口部から内部に撃ち込み攻撃した。暗黒星団帝国のメカニックは波動エネルギーに対し誘爆しやすい性質を持っていたため、数発で7基の要塞を丸ごと爆発させる威力を見せた。
『宇宙戦艦ヤマトIII』では、物量に物を言わせ、波動砲を撃つ暇さえ与えないほどの絶え間のない攻撃をしてくるボラー連邦の大艦隊に対して、迅速な攻撃をするために使用された。射程距離は250宇宙キロである。
『完結編』における冥王星会戦にてディンギルの機動要塞を撃沈した折には、完全な放物線を描いて着弾している。前述の会戦において、波動カートリッジ弾は主砲の最大射程距離である42,000宇宙キロの大距離から発射され全弾命中を果たしているが、これはコスモゼロからの精密な位置座標の報告を受けての発射であった。
『永遠に』では弾頭が見える実体弾だったが、『ヤマトIII』及び『完結編』では光の線で表現されている。
脚注
- ↑ 史実の主砲クラスの艦砲には薬莢を用いず、薬嚢(やくのう)を薬室に装填するが、薬莢が排出される際の演出上の見栄えから、アニメの設定では薬莢方式が採用された。