ロックアウト
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ロックアウト(テンプレート:Lang-en-short)とは、締め出(し・す)・閉塞・閉鎖(する)・排除(する)などを表す英単語である。
転じて、設備や施設、敷地の立ち入りを制限し、本来それを利用して何等かの利益を得ようとする相手に対して譲歩なり撤回なりといった、要求を飲ませる交渉手段を指してこのように呼ぶ。一例を挙げると作業所閉鎖、工場閉鎖、店舗閉鎖、就労拒否など。即ち、ストライキとは逆の手法である。
労働争議
労働争議発生時に経営者(使用者)側が、事務所、工場、店舗などの作業所を一時的に閉鎖(封鎖)して労働者の就業を拒み、賃金を支払わないことで労働者が起こしたストライキなどの争議行為に対抗する。労働者側の自主管理運営を阻止するために行なわれる。
ロックアウトにおいては、就業を拒んだ使用者が、賃金支払義務を免除されるかどうかが大きな争点となる。日本の最高裁判所は、使用者の争議行為としてロックアウト権の存在を認め、正当な範囲内であれば賃金支払義務の免除を認める立場をとっている[1][2]が、正当性の判断は厳格で、容易には認めていない[3]。
また、特定独立行政法人等労働関係法第17条第2項及び地方公営企業等労働関係法第11条により、特定独立行政法人、国有林野事業を行う国営企業、地方公営企業、特定地方独立行政法人はロックアウトをすることができない。
スポーツ界におけるロックアウト
- MLB[4]
- NHL
- テンプレート:Main2004年、オーナー側がサラリーキャップ制度を導入しようとしたことに対してNHL選手会が反発したため、オーナー陣は9月16日からロックアウトを決行した。ロックアウトでは試合会場は閉鎖されるためプレーは行えないため欧州リーグに移籍する選手などが続出した。その後も交渉は継続されるも決裂が続き、最終的に2004年-2005年シーズンで予定されていた全試合(レギュラーシーズン、プレーオフ、スタンレー・カップの合計1230試合)が中止された。
- 2012年9月16日、新労使協定締結を目指していたオーナー側と選手側の交渉が決裂し、オーナー側がロックアウトに踏み切った[5]。その後も交渉は難航し、同年11月23日には10月11日の開幕から12月14日までに予定されている公式戦全試合(計422試合)と、2013年1月27日のオールスター戦の中止が発表された[6]。その後2013年1月12日にロックアウトは終結し、1月19日より開幕した。
- NBA
- 1998-1999シーズンはロックアウト解除が越年し、シーズン開幕が1999年2月5日までずれ込み、NBAオールスターゲームも中止された。
- 2011年7月1日、選手会とオーナー側での収益配分の割合を巡る交渉が紛糾し、13年振りにロックアウトに突入した[9]。その後も交渉は難航し、プレシーズンゲームは全て中止となった他、同年10月10日には11月1日の開幕予定を2週間遅らせ、その間の試合は全て中止とすることが決定[10]。最終的に同年11月25日にようやく労使交渉が妥結しロックアウトが解除されたが、シーズン開幕が同年12月25日までずれ込むなど、シーズンに大きく影響が出た。
脚注
関連項目
テンプレート:就業- ↑ 丸島水門製作所事件。1975年(昭和50年)4月25日最高裁第三小法廷判決。『最高裁判所民事判例集』 29巻4号、481頁。
- ↑ 賃金請求上告事件(丸島水門製作所事件) - 独立行政法人 労働政策研究・研修機構 データベース
- ↑ 中窪裕也、野田進、和田肇 『労働法の世界』 6版、有斐閣、2005年、347頁。
- ↑ Labor Pains Sportsillustrated.cnn.com
- ↑ テンプレート:Cite news
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