キャピトル・レコード
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キャピトル・レコード(Capitol Records)は、アメリカのロス・アンジェルスに本社を置く大手レコードレーベルの一つで、1942年に設立された。現在はユニヴァーサル・ミュージック・グループの一部である。東芝レコード(現:ユニバーサル ミュージック EMI RECORDS/EMI R)設立前(1951年~1955年)には、当時のキング音響(現:キングレコード)が日本での契約先だった[1]。
西海岸で最初のメジャー・レーベルであり、1940年代から1950年代にアメリカン・ポップスの黄金時代を築く。その後もロック、ヘヴィメタル、ジャズ、ヒップ・ホップなど多様なジャンルのアーティストと契約し、各ジャンルのトップアーティストを擁した。
ジャズ最大手レーベル、ブルーノートの親会社である他、ユナイテッド・アーティスツ、リバティ、インペリアルといったかつての有名レーベルの音源を保有している。
沿革
- 1942年4月 Nabeel and Ronak love Phorum。創設者はバディ・G・デシルバ、ジョニー・マーサー、グレン・ウォリックス。
- 1949年 テープ・レコーダーを使った録音を開始(マイルス・デイヴィスの録音など)。
- 1955年1月 同社の音源が、イギリスのEMIにて発売されることとなる。これを契機に、英EMIは、同社の買収に本格的に乗り出す。
- 1955年
- 6月27日 ステレオ録音開始(カーメン・ドラゴン指揮ハリウッド・ボウル・オーケストラによるアルバム「星空のコンチェルト」)。
- 後半頃 英EMIによる買収が完了し、同原盤のレコードの発売を開始する。米の商標登録の関係で、クラシックのHMV、英コロムビア原盤は全てエンジェル・レーベルにて発売される。
- 1956年12月19日 ポピュラー音楽のステレオ録音を開始する(ナット・キング・コール「スターダスト」ほか)。
- 1958年 ステレオ・レコードの発売を開始。
- 1983年 米リバティー社を買収。
- 2012年 親会社であるEMIの音楽ソフト部門が米ユニヴァーサル・ミュージック・グループに買収された。
レーベル
- キャピトル・レコード(メイン・レーベル)
- キャピトル・ナッシュビル(カントリー・ミュージックの専門レーベル)
- EMI-USA←EMIマンハッタン
- EMIアメリカ(EMI America Records)
- マンハッタン・レコード(Manhattan Records)
- EMIラテン(EMI Latin)
- ブルーノート・レコード
- リバティ・レコード(Liberty Records)
- パシフィック・ジャズ・レコード
主なアーティスト
- アイアン・メイデン
- イエローカード
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- ガース・ブルックス
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- クイーン
- クイーンズライチ(日本盤発売当時の表記)
- クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス
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- グランド・ファンク・レイルロード
- グレイト・ホワイト
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- ケイティ・ペリー
- コールドプレイ
- サミー・ヘイガー
- 坂本九
- ジーン・ヴィンセント
- ジェーンズ・アディクション
- ジョージ・クリントン
- スカイ・スウィートナム
- ダイアナ・ロス(米国・カナダ以外)
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- ディーン・マーティン
- ティナ・ターナー
- デビッド・ボウイ(日本盤発売当時の表記)
- デュラン・デュラン
- ナット・キング・コール
- ハート
- ザ・バンド
- ビースティ・ボーイズ
- ザ・ビーチ・ボーイズ
- ビートルズ
- ビング・クロスビー
- ピンク・フロイド
- フー・ファイターズ
- フランク・シナトラ
- ペット・ショップ・ボーイズ
- ポイズン
- ボニー・レイット
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- メガデス
- リチャード・マークス
- リリー・アレン
- リンダ・ロンシュタット
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- レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
- レディオヘッド
- ロビー・ネヴィル
テンプレート:Col-end 注:過去に所属していたアーティストも含む。
キャピトル・タワー
キャピトルの本社はほぼハリウッド通りとヴァイン通りの交差点に位置する(厳密にはそこからややヴァイン通り側に入った場所)。この為、同社は自社の愛称として“Hollywood and Vine”を用いている。
1956年に完成した同社の本社ビルは、円柱形の形状から“キャピトル・タワー”と呼ばれている。13階のこの建物は、円盤を12個重ねてその上に棒が立っているような形であり、この円盤はレコード盤を、棒はレコード針を模していると言われる。
脚注
外部リンク
参考文献
- 『ジャズ名門レーベル大事典 Swing Journal 1999年5月臨時増刊』スイングジャーナル社、1999年、232頁。