藤井貞和
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藤井 貞和(ふじい さだかず、1942年4月27日 - )は詩人、日本文学者。東京大学名誉教授、博士(文学)(東京大学、1992年)。東京生まれ。
父は折口信夫門下の国文学者で國學院大學名誉教授の藤井貞文。姉は歌人の藤井常世。1972年、『源氏物語の始原と現在』で注目される。2001年、『源氏物語論』で角川源義賞受賞。詩人として、1999年『「静かの海」石、その韻き』で第40回晩翠賞受賞、2002年『ことばのつえ、ことばのつえ』で藤村記念歴程賞と高見順賞受賞。2006年、『神の子犬』で現代詩花椿賞と現代詩人賞を受賞。2007年『甦る詩学』で伊波普猷賞、2008年『言葉と戦争』で日本詩人クラブ詩界賞受賞。2012年『春楡の木』で第3回鮎川信夫賞、芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
1991年、湾岸戦争の際の『鳩よ!』の戦争詩特集を批判した瀬尾育生と論争をおこなった。
略歴
- 1966年 東京大学文学部卒業
- 1972年 東京大学大学院人文科学研究科国語国文学専門課程博士課程単位取得満期退学
- 1972年 共立女子短期大学専任講師
- 1975年 共立女子短期大学助教授
- 1979年 東京学芸大学助教授
- 1992年 東京学芸大学教授、「物語文学研究史」で東大文学博士。
- 1995年 東京大学教養学部教授
- 2003年 定年退官、名誉教授
- 2004年 立正大学文学部文学科(日本語日本文学専攻コース)教授
- 2013年 定年退任
著書
研究書・評論
- 『源氏物語の始原と現在』三一書房 1972 のち岩波現代文庫
- 『釈迢空 詩の発生と「折口学」-私領域からの接近』国文社 1974(のち講談社学術文庫)
- 『深層の古代 文学史的批評』国文社 1978
- 『古日本文学発生論』思潮社 1978
- 『古典を読む本』日本ブリタニカ 1980
- 『古文の読みかた』岩波ジュニア新書 1984
- 『物語の結婚』創樹社 1985(のちちくま学芸文庫)
- 『古典を読む本』三省堂 1987(のち「古典の読み方」と改題、講談社学術文庫)
- 『物語文学成立史 フルコト・カタリ・モノガタリ』東京大学出版会 1987
- 『「おもいまつがね」は歌う歌か 続・古日本文学発生論』新典社 1990
- 『物語の方法』桜楓社 1992
- 『源氏物語』岩波セミナーブックス 1993
- 『日本「小説」原始』大修館書店 1995
- 『源氏物語入門』講談社学術文庫 1996
- 『物語の起源 フルコト論』ちくま新書 1997
- 『詩の分析と物語状分析』若草書房 1999
- 『折口信夫の詩の成立 詩形/短歌/学』中央公論新社 2000
- 『国文学の誕生』三元社 2000
- 『源氏物語論』岩波書店 2000
- 『平安物語叙述論』東京大学出版会 2001
- 『物語理論講義』東京大学出版会 2004
- 『甦る詩学「古日本文学発生論」続 南島集成』まろうど社 2007
- 『タブーと結婚「源氏物語と阿闍世王コンプレックス論」のほうへ』笠間書院 2007
- 『言葉と戦争』大月書店 2007
- 『日本語と時間 <時の文法>をたどる』岩波新書、2010
- 『文法的詩学』笠間書院 2012
詩集・詩論
- 『日本の詩はどこにあるか 詩集』砂子屋書房, 1982
- 『藤井貞和詩集』思潮社(現代詩文庫) 1984
- 『Purify! fujii sadakazu 1984;his poetical works』書肆山田, 1984
- 『言問う薬玉』砂子屋書房, 1985
- 『言葉の起源 近・現代詩小考』書肆山田, 1985
- 『遊ぶ子供 織詩』思潮社 1986
- 『口誦さむべき一篇の詩とは何か 藤井貞和詩論集』思潮社, 1989
- 『反歌・急行大和篇』書肆山田, 1989
- 『ハウスドルフ空間』思潮社, 1989
- 『ピューリファイ,ピューリファイ! 藤井貞和の詩』書肆山田, 1990
- 『大切なものを収める家』思潮社, 1992
- 『続・藤井貞和詩集』思潮社(現代詩文庫)1992
- 『湾岸戦争論 詩と現代』河出書房新社, 1994
- 『「静かの海」石、その韻き』思潮社, 1998
- 『自由詩学』思潮社, 2002
- 『ことばのつえ、ことばのつえ』思潮社, 2002
- 『神の子犬』書肆山田, 2005
- 『人間のシンポジウム』思潮社, 2006
- 『詩的分析』書肆山田, 2007
- 『うた―ゆくりなく夏姿する君は去り』書肆山田、2011
- 『東歌篇――異なる声』反抗社出版・カマル社発売、2011
- 『春楡の木』思潮社、2011
- 『人類の詩』思潮社 2012
関連・外部リンク