水島銕也
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水島 銕也(みずしま てつや、元治元年6月29日(1864年8月1日) - 昭和3年(1928年)11月2日)は、神戸高等商業学校(神戸大学の前身)の創立者、初代校長。雅号「愛庵」。
経歴
豊前国中津藩出身。姫路中(現兵庫県立姫路西高等学校)卒、神戸商業講習所(現兵庫県立神戸商業高等学校)卒、高等商業学校(後の東京高等商業学校、現一橋大学)卒。東京高商初代専攻部主事。府立大阪商業学校(現大阪市立大学)の校長心得も務めた。
横浜正金銀行勤務等を経て、1902年(明治35年)、東京高等商業学校に続く2番目の官立高等商業学校として、神戸高等商業学校が設立された。初代校長に就任した水島銕也は、実務を重視する観点から商業学校からの入学を認めるなど独自の入試制度や教育課程を整備し、東京高等商業学校との違いを際立たせた。神戸高商の後身たる神戸大学は、この高商設立をもって開学の起点としている。
現在、生誕地跡である大分県中津市金谷本町(かなやほんまち)に「水島公園」とし記念碑が建てられている。また、水島を記念して神戸高商内に設置された銅像は、その後校地移転にともない現在の神大六甲台校地に移築され現在に至っている。
関連書籍
- 渡部義雄『水島銕也先生傳』 愛庵会、1939年11月。
- 平井泰太郎『水島銕也』 日本経済新聞社、1959年2月。
- 落合重信・有井基『神戸史話』 創元社、1967年7月 ISBN 978-4-422-25003-8 P.174