油阪駅
テンプレート:駅情報油阪駅(あぶらさかえき)は、奈良県奈良市にあった近畿日本鉄道奈良線の駅(廃駅)である。線路の地下化に伴い廃止された。
なお廃止に伴い、線路が地下に進入する手前に新大宮駅が設置されている。また第二次世界大戦終了直後の一時期に「キャンプ・カー駅」が大和西大寺 - 油阪間に設置されていた時期もあった。
概要
ホームは国鉄線を越える築堤上にあり、2面2線の配線を持っていた。駅舎はコンクリート製の小さなものであった。ここから先、(現)近鉄奈良駅方面では地上に降り、大宮通り(現東行車線)上を併用軌道(法規上は長大な踏切扱い)で進んでいた。南に国鉄奈良駅が近く、乗り換えも容易だった。北側に駅前商店街として、船橋通り商店街が伸びる。また、奈良交通本社も近く、地下化以前には当駅前始発の同社バスが多数設定されていた。普通列車のほか、急行列車・準急列車も停車していた(特急列車は通過、快速急行は当時未設定)。
廃止後の状況
国鉄線を越えていた場所には大宮通り(国道369号)の高架橋(大宮跨線橋)が建設され、電車に代わり車が多数通行していた。地下切替と同時に道路拡幅が行われたが、主に道路南側に向けて行われたため、道路北側には当時の面影を多く残している。駅前商店街は接続駅を失ってしまった事から往時のにぎわいは見られず、静かな石畳の道が続いている。駅のあった場所付近に、奈良交通のバス停、油阪船橋商店街前があり、多数のバスが発着している。奈良県立大学が近い。
その後、JR奈良駅高架化工事に伴い、2005年から高架橋の撤去工事が行われ、2007年1月に車両通行は仮橋に移り、高架の完成に伴って2008年6月に撤去された。結果、時代の変化により、元々高架だった近鉄線は地下化、対してJR線は高架化と逆転状態になっている(周辺道路は高架橋の撤去により平面交差へ)。
歴史
- 1914年(大正3年)7月8日 - 大阪電気軌道奈良駅移転時に奈良駅前駅として開業。
- 1922年(大正11年) - 油阪駅に改称。
- 1969年(昭和44年)12月9日 - 近鉄奈良線新大宮駅 - 近畿日本(現、近鉄)奈良駅間の地下化に伴い廃止。