業者テスト
業者テスト(ぎょうしゃテスト)とは、日本の学校現場で使われる、出版社などが作成した学力テストのこと。
業者テストと高校受験
1990年代まで、業者テストと高校受験は深く結びついていた。高校受験生は業者が主催する模擬試験を受験し、その成績と希望校の基準点を比較して進路決定の材料にしていた。また、一部の私立高校ではこれらの模試の成績を頼りに生徒集めをする場合もあった。
一律業者テストの禁止以降、業者テストは学校内でこそ行われなくなったが、申込者を対象に学校外の試験会場で行われている。
アチーブメントテスト
神奈川県の高校入試制度はやや独特であり、以前はアチーブメントテスト(略称: ア・テスト)と呼ばれる試験が中学2年時に実施され、それが内申点、学力検査点と総合して高校の合否を決定した。現在では高校受験時の使用は廃止されている。
北辰テスト
北辰テストとは、1952年から埼玉県で株式会社北辰図書が行っている埼玉県公立高校入試の模擬試験である。
かつては一律業者テストとして行われており、県内の全公立中学の生徒は自分の通う学校でテストを受けていた。一律業者テストが禁止されてからは私立高校等を会場にして希望者参加型の模擬試験として存続していて、建前上は一律業者テストではなくなっている。だが、現在でも県内の中学校・学習塾などでは原則として年生は全員受験するよう指導しており、北辰図書のホームページによると、平成20年度で県内の中学3年生の91.9%が受験している。
このような事情から、今でも一律業者テスト時代と変わらぬ影響力を保持しており、県内市立・県立高校に対する合格可能性を判定する指標として学校・塾を問わず県内の教育現場で広く用いられている。
また、県内の私立高校の中には北辰テストで一定以上の偏差値を取った生徒に対して入試以前に個別相談会等で内定を出す学校が多数あり、私立高校入試においても高いウェイトを占めている。