ホンダ・エレメント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2013年9月7日 (土) 22:03時点におけるNSX GT-1 96 (トーク)による版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 エレメント(Element)は、本田技研工業がかつて生産・販売していたクロスオーバーSUVである。

概要

2001年北米国際自動車ショーにてコンセプトカー「モデル X」が発表される。ジェネレーションYと呼ばれる16歳から24歳あたりの若者向けの車として企画され、地上高が高く、かつ室内スペースも広くとったSUVミニバンの折衷のようなクロスオーバービークルである。本田技研工業のアメリカ合衆国現地法人であるHonda R&D Americas, Inc.(HRA,所在地:カリフォルニア州)でデザインされ、Honda of America Mfg., Inc. (HAM) のイーストリバティ工場(所在地:オハイオ州)にて生産されていた。

デザインではビーチにあるライフセーバーが詰めるライフガード・ステーションをキーコンセプトとしており、車の全長は10フィートのサーフボードを積めることを条件として決定された。ベースとなったCR-Vとは異なる側面の観音開きドアを大きな特徴とする左右非対称なスタイルである。後部ドアはサイドアクセスゲート、サイドカーゴドアと呼ばれ、法律の制約もありフロントドアを先に開かないと開かないようになっている。衝突安全性を確保するため、ドアをピラー並みに強化し、後部ドアのヒンジは鋳造品で前部ドアヒンジの3倍の大きさである。側面衝突時にドアが移動しないようサイドシルに引っかかるフックが設けてある。バンパーやフェンダー、サイドシルにはクラディングと呼ばれる無塗装の樹脂素材を使用している。内装ではシートやフロアには防水処理が施してある。

エンジンはK24A型 2.4L 直4 DOHC i-VTEC(160PS) のみで、日本仕様は駆動方式が4WDでトランスミッションが4速ATのみである。

アメリカでは2002年12月に販売が開始されて、個性的なコンセプトやポップなデザインと使い勝手の良さが評価された結果、最終モデルである2011年モデル[1]まで比較的長い間 販売されていた。 日本においても、2003年4月から2005年7月までベルノ店輸入・販売されたが、アメリカとは対照的に、観音開きドアと、安っぽく見えるデザインがあまり支持を得られず、2年少々で輸入販売は打ち切られた。

初代 YH2型(2002-2011年)

日本仕様

  • 2003年4月16日-発売される。形式はUA-YH2。
  • 2005年6月9日-諸変更がおこなわれる。サイドシルガーニッシュとカウルトップの形状を変更やエキゾーストパイプフィニッシャーを追加する事により外観を一部変更し、運転席シートベルト締め忘れ警告ブザーを採用した。また、ショアラインベージュ・メタリックは廃色となった。形式はCBA-YH2に変更された。
  • 2005年7月-輸入が終了された[2]

北米仕様

北米仕様にはFF及びMTも存在し、リアシートの上に手動のサンルーフが装備されているモデルも存在した。現在もマイナーチェンジをしたモデルが継続して生産されている。

2006年モデルではエクステリアの樹脂部分を全塗装した「EX-P」モデルが登場した。

2007年にはドライブ・バイ・ワイヤの採用などにより166PSに改良され、5速ATの採用や、フロント周りやカラーリング、内装の変更がされている。また、18インチアルミホイールや、ローダウン化、専用の外装と内装等を採用した新しいグレードの「Element SC」が追加された。

2009年にはフロントグリル、フードライン、バンパー、前後ライト部などエクステリアデザインが大きく変更された。

2010年12月、ホンダのアメリカ法人は「2011年モデルをもってエレメントの生産を終了する」と発表した[3]

Dog-Friendlyコンセプト

2007年にDogcars.comによる初のドッグカーオブザイヤーを受賞するなど、エレメントは愛犬家からの評価が高かった。 これを受け2009年北米国際自動車ショーにて、愛犬家のための特別仕様であるDog-Friendlyコンセプトを発表し、2009年秋に発売されることとなった。 荷室には全体にペットペッドが備わり、ネットによる囲いが装備される。リアシートにも固定ベルト付きネットクレートが用意された。これらのペットリストレイントシステムはタカタが手掛けている。荷台に乗るための伸縮傾斜台も用意される。他にはリアシートの12VDC送風ファン、肉球デザインのシートカバー、骨デザインのオールシーズン仕様のラバーマット、水がこぼれにくい水入れを装備。エクステリアではリアとサイドに専用エンブレムが付く。

搭載エンジン

車名の由来

  • 英語で成分、要素を意味する。

脚注

  1. http://www.autoblog.com/2010/12/03/honda-announces-end-of-element-production/
  2. エレメントの販売が終了へ
  3. 2011 Will Be Final Model Year of Production for Honda Element - Honda MEDIA NEWSROOM、2010年12月3日

関連項目

テンプレート:Sister

外部リンク

テンプレート:ホンダ車種年表 テンプレート:ホンダ車種年表 (北米) テンプレート:Honda テンプレート:自動車