山田厚史
山田 厚史(やまだ あつし、 1948年1月 - )は、日本のジャーナリスト。元朝日新聞社編集委員。東京都生まれ。
人物・経歴
同志社大学法学部政治学科卒業後、毎日放送制作局ディレクターを経て、1971年12月朝日新聞社入社。青森支局、千葉支局を経て、東京経済部に異動。大蔵省、外務省、日本銀行、自動車業界、金融業界などを担当する。その後ロンドン特派員として欧州経済を担当したのち、大阪経済部次長。1993年4月から経済部編集委員で「国際経済と金融」担当に。同年9月にはハーバード大学ニーマンフェロー。1996年4月、経済担当の特別編集委員となる。2000年8月にはバンコク特派員(アジア経済担当) 。2003年4月、東京経済部兼AERA編集局。2005年4月には朝日新聞編集委員(経済担当)となる。2008年1月より、朝日新聞シニアライター。
1996年からテレビ朝日コメンテーターとしてサンデープロジェクトや朝まで生テレビなどテレビへの出演を開始する。1997年4月に政策NPO「構想日本」運営委員に就任。2007年よりイー・ウーマンのサーベイ・キャスター。
エピソード
安倍首相公設秘書に対する発言と民事訴訟
2007年3月25日放送のサンデープロジェクトの中で、「安倍晋三首相(当時)の公設秘書らが日興コーディアル証券の上場維持に関与した」と受け取れる発言をした。これに対して公設秘書らから、謝罪広告の掲載と損害賠償を求める裁判を起こされた。 2008年2月21日、東京地裁において、原告敗訴を想定した裁判長の職権による和解により、山田は「発言中に、原告らが誤解するような表現があったとすれば」との条件付の遺憾の意を表し、原告側が賠償請求権、謝罪要求、朝日新聞社の使用者責任を含む一切の請求権を放棄し、裁判は終了した。
山田は、和解における「遺憾」表明について、訴訟支援者に対し「私は秘書が何かしたと言っていない。上場廃止という重大なことは議員秘書が差配できるような軽い案件ではない。しかし原告が『秘書らによって上場廃止が妨げられた、との印象を与える』と主張するので『そのように誤解されたとしたら残念なことだ』という意味で述べた。謝罪は必要ないと原告は認めており、『遺憾』は『残念だ』という程度のことばで『ごめんなさい』ではない」と説明している。
鳩山首相故人献金問題を擁護する発言
2009年11月27日放送の朝まで生テレビ!にパネリストとして出演[1]。鳩山首相故人献金問題について田原総一朗に問われ約2分間にわたり見解を述べたが、田原に「ちょっとあの人なに言ってんだかわかんなくなってきた」と一蹴されてしまった。山田と田原は、1998年に共著(日本再敗北・ISBN 416354030X )を執筆するなど、親密である。
- 田原「山田さんは鳩山さんにずいぶん同情的だけれども、お坊ちゃんだからこんな金はいいか」
- 山田「いやね、これあれですよ。驚き呆れ、へぇ~て話ですよね。もともとね、だって、鳩山さんの故人献金、亡くなったという人の個人献金ですよね。これはまぁいってみりゃあ、名前を使ってたってことですよね、簡単にいえばね。」(田原「秘書がね」)「うん、だから、それはどこの金、どっから来たお金? どうやら業者が出しているわけじゃないよねってことはみんなわかってたんだろうけど」(田原「西松建設じゃない」)「うん、そりゃじゃぁ自分のお金だと、そうか…鳩山さん金持ちだから持ってんだなぁと思ってたけど、自分のお金ってのは、イコールお母さんのお金だったんだな、て話ですよね。で、鳩山さん確かにお金持ちだけども、自分で儲けた人じゃないから、まあ、要するに相続財産を持ってただけですよね、この人は。その相続財産が由紀夫さんのものになってたのか、そのままお母さんのものになったのか。まぁいずれにせよ鳩山家のお金だったのかもわかんないけども、やっぱりこれは由紀夫さんの自分のお金じゃなくて、これお母さんのお金だったんだよね、ていう、ま、そういう話ですよね。」(田原「普通はお母さんから金もらうと、これは相続税がかかってるんです」)「だからこの話ははじめから確かにあの、公職選挙法の問題かもわかんな、あの政治資金規正法の問題かもわかんないけれども、これは税の問題。」(田原「脱税の可能性がある」)「そうです、だからこれはもうだから、所得税か相続税かどっちかのところを隠してる。だから確かに自分のお金だとしても自分で稼いだものを、政治資金にしたらこれは所得税法違反ですよね。よくこれは森田健作さんやなんかやったやつですよ。自分の金を稼いだお金をそっちに税率が安いから、その政治資金規正法の。だけど、お母さんのお金を入れたとすると、これは所得税法違反だからそっちの方のが、まぁもうちょっとよろしくないかな、と。だって我々あの、麻生さんのとき問題にしたのは結局この政治家っていうのは世襲であるのはおかしいだろう、と。で、麻生さんに限らず安倍さんも福田さんもみんな色んな形でもって政治資金団体を隠れ蓑にして相続をやってたわけですよ。だから、そういう形でもって結局あの、お金が伝わるってことと、政治家の地位が伝わるってことが、一緒に行われていたということが問題なので」
- 田原「あのね、鳩山さんのためにかばっておっしゃったんだと思うんだけど、麻生さんと鳩山さんを一緒にするのはおかしいよ。麻生さんがお母さんから金もらったって聞いたことない」
- 山田「まぁ基本的には麻生さんご自分で、あの~事業をされてたことがありますよね」
- 田原「そうじゃなくて、麻生さんも鳩山さんも同罪だといいたいわけね?」
- 山田「いや、むしろどちらかっていうと福田さん安倍さんの方かもわかんないですね。福田さん安倍さんの方は政治資金団体が…」
- 田原「ちょっとあの人なに言ってんだかわかんなくなってきた」
著書
- 銀行はどうなる ISBN 4000032267 1993
- 日本再敗北 ISBN 416354030X 1998
- 日本経済診断 ISBN 4000092065 2000