美味礼讃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
美味礼讃(びみらいさん)とは、主として美食学や食道楽に関する著作物の題名として用いられる言葉である。ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァラン『味覚の生理学』の邦題を初出とする。
美味礼讃
フランスの政治家で、美食家でもあったブリア=サヴァランの著作(1825年)の邦題。
原題は『Physiologie du Goût, ou Méditations de Gastronomie Transcendante; ouvrage théorique, historique et à l'ordre du jour, dédié aux Gastronomes parisiens, par un Professeur, membre de plusieurs sociétés littéraires et savantes(味覚の生理学、或いは、超越的美食学をめぐる瞑想録;文科学の会員である一教授によりパリの食通たちに捧げられる理論的、歴史的、時事的著述)』。
美食の案内というより、むしろ食事にまつわる事柄に、哲学的考察を進めてゆく随筆集である。訳書は関根秀雄訳で岩波文庫全2巻
美味礼讃 辻静雄の半生
作家海老沢泰久の代表作(文藝春秋、1992年、文春文庫 1994年)
タイトルは上書に由来。辻静雄は、辻調グループ校の前身である辻調理師学校の創始者。大阪毎日新聞の記者だった辻が、義父の経営する料理学校を手伝ううちに料理の素晴らしさ、奥深さに目覚め、やがて辻調理師学校を創立、自らも美食家(ガストロノーム)となるまでを描く伝記。