鴨緑江
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鴨緑江(おうりょくこう、北京語:Yālù Jiāng(ヤールージャン)、朝鮮語:압록강(アムノックカン))は、中華人民共和国(中国)東北部と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との国境となっている川である。白頭山(中国名:長白山)に源を発し黄海に注ぐ。水の色が鴨の頭の色に似ていると言われたことからこの名前がある。
地理
北岸は中国吉林省・遼寧省、南岸は北朝鮮慈江道・両江道・平安北道となっている。川沿いの主な都市としては、中国側に臨江、集安、丹東があり、北朝鮮側に慈城、満浦、楚山、新義州がある。
主な支流は赴戦江、長津江、虚川江で、いずれも北朝鮮側の蓋馬高原から北流して鴨緑江に合流しており、日本統治時代に大型ダムが建設されている。中国側からの支流には璦河などがある。
鴨緑江に架けられている橋の中では、下流の新義州と丹東を結ぶ中朝友誼橋が最もよく知られている。
流域では林業が盛んで、かつては上流部で伐採された木材を筏にして流していた。1930年代後半から1940年代初頭にかけて、日本によって中流域に竣工当時アジア最大級の水豊ダムが建設され、水力発電が行われるようになった。ここで生産される電力は、現在でも北朝鮮の重要なエネルギー源となっている。
歴史
古くより朝鮮半島・中国大陸・満洲の接点として重要な河川であった。
三国時代には中流域(現・集安市)に高句麗が丸都城を置いた。高麗王朝末期に朝鮮王朝太祖の李成桂(イ・ソンゲ)が政府に反旗を翻したのは鴨緑江の中州、威化島だった。朝鮮王朝は鴨緑江をその領域の北界とした。
日露戦争時には日本軍とロシア軍が激戦を繰り広げた(鴨緑江会戦)。また、朝鮮戦争時には北朝鮮軍を支援する中国軍が鴨緑江を越え、国連軍が両国を結ぶ鴨緑江沿いの要衝に爆撃を行った。
しばしば下流域では氾濫が生じ、水害を発生させる河川である。2010年8月19日-8月21日には上流域で集中豪雨が発生。北朝鮮側の威化島が水没したほか、中国側でも丹東市を中心に5万人以上が避難する事態となった[1]。
支流
鴨緑江上の諸島
鴨緑江には多くの中州(川中島)があり、ほぼ北朝鮮の領土になっている。上流から、
などで、このうち威化島と黄金坪では中国と北朝鮮の共同工業区の建設が始まっている[2]。
脚注
関連項目
- 豆満江 - 中国・北朝鮮国境のもう一つの川。
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テンプレート:China-geo-stub- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ 中朝の経済協力、目玉事業が始動 黄金坪島・威化島(朝日新聞 2011年6月8日)