秦野駅
秦野駅(はだのえき)は、神奈川県秦野市大秦町にある、小田急電鉄小田原線の駅である。
駅長所在駅で、小田原管区秦野管内として、鶴巻温泉 - 新松田間を管理している。
目次
駅構造
島式ホーム2面4線を有する地上駅。改札は南北に伸びる自由通路を有した橋上駅舎内にある。1996年に現駅舎が完成する以前は、駅舎が線路の北側に置かれ、南側は臨時改札さえも設けられず未開発の状態であったが、現駅舎の完成後に土地区画整理がなされた。なお、ホームの番号は駅舎の位置とは無関係に当初から海側が1番とされていた。
現駅舎は、デザイン性の高さから1997年に通商産業省(現・経済産業省)のグッドデザイン商品(現・日本産業デザイン振興会「グッドデザイン賞」)に選定された。
2009年3月に、行先案内表示器がフルカラーLED式に更新された(江ノ島線藤沢駅も同様)。
のりばは海側(南側)を1番ホームとして、下表の通り。
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1・2 | テンプレート:Color小田原線 | 下り | 小田原・箱根湯本方面 | |
3・4 | テンプレート:Color小田原線 | 上り | 相模大野・新宿・千代田線方面 | 一部の始発は1番ホーム |
内側2線(2・3番ホーム)が主本線、外側2線(1・4番ホーム)が待避線である。
当駅始発平日7:27の上り準急新宿行は、小田原方面の1番ホームから発車する。
4番ホームから発車する上り列車は、発車直後に制限速度15km/hになる。これは逆カントになる線形が大きく関係している。
設備
北口
南口
- エレベーター - バス停前に設置。
- エスカレーター
駅ホーム
- エレベーター - 下り・上りとも設置。
- エスカレーター - 下り・上りとも設置。
- 待合室 - 下り・上りとも設置。
- 自動販売機
改札内コンコース
- トイレ
- 自動体外式除細動器 (AED) - 改札口付近に設置。
改札外コンコース
利用状況
2012年度の1日平均乗降人員は42,335人である[1]。1日平均乗降人員・乗車人員の推移は下表のとおり。
年度 | 1日平均 乗降人員 |
1日平均 乗車人員 |
---|---|---|
1928年 | 1,438 | |
1930年 | 1,504 | |
1935年 | 1,243 | |
1940年 | 2,897 | |
1946年 | 9,607 | |
1950年 | 8,518 | |
1955年 | 11,469 | |
1960年 | 16,222 | |
1965年 | 21,874 | |
1970年 | 25,617 | |
1975年 | 27,736 | |
1980年 | 28,795 | |
1982年 | 29,916 | |
1985年 | 33,485 | |
1990年 | 40,002 | |
1995年 | 42,833[2] | |
1996年 | ||
1997年 | ||
1998年 | 21,071[3] | |
1999年 | 20,900[4] | |
2000年 | 40,346 | 20,628[4] |
2001年 | 20,625[5] | |
2002年 | 20,537[5] | |
2003年 | 20,465[6] | |
2004年 | 20,696[6] | |
2005年 | 41,102 | 20,769[7] |
2006年 | 41,453 | 20,942[7] |
2007年 | 41,678 | 21,009[8] |
2008年 | 42,324 | 21,276[8] |
2009年 | 42,021 | 21,072[9] |
2010年 | 21,000[9] | |
2011年 | 41,797 | 20,917[10] |
2012年 | 42,335 |
駅周辺
駅を中心として秦野市中心市街が広がる。500~600mほど駅から離れると、半丘陵地帯となる。駅周辺には、名水百選の一つに選ばれるなど名水が多く存在しており、古くから地域住民に親しまれ、保全活動も活発である。
自然・観光
- 弘法の清水 - 空海(弘法大師)の杖を地面に突き出したら湧いたという伝説をもつ名水。1989年に発がん物質であるテトラクロロエチレンに汚染されていることが明らかとなったが、懸命の保全活動と浄化事業によって、2002年に水道法による水質基準を回復した後、2004年に「名水復活宣言」を宣言し、再びそのままで飲用できるようになった。
- 今泉名水桜公園
- 水無川
- 弘法山
- 震生湖
公的施設・病院
- 秦野市役所
- 八木病院
- 秦野赤十字病院
郵便局・金融機関
商業施設
- 秦野駅内
- 小田急マルシェ秦野
- グランドホテル神奈中秦野
- 神奈中健康倶楽部ライフティック秦野
- 神奈中スイミング秦野校
- 大秦ショッピングセンター
- JAはだの特産センター
- イトーヨーカドー秦野店
- ジョイフルタウン秦野(イオン秦野店)
道路・交通
バス路線
北口・南口にそれぞれ乗り場がある。神奈川中央交通グループによりすべての路線が運行されている。
秦野駅
のりば | 系統 | 主要経由地 | 行き先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1番乗り場 | 秦38 | 遠藤原 | 神奈川大学 | |
秦39 | 土屋橋 | |||
秦40 | 南平橋 | 東海大学 | ||
秦44 | 下大槻団地・東海大学前駅南口 | 鶴巻温泉駅 | ||
秦45 | 下大槻団地 | 東海大学前駅南口 | ||
平71 | 南平橋 | 平塚駅北口 | ||
平74 | 下大槻団地 | |||
2番乗り場 | 秦50 | 横野入口 | ||
秦51 | 菩提 | 渋沢駅北口 | ||
秦52 | 榎木堂 | 高砂車庫前 | ||
秦54 | 戸川台 | 渋沢駅北口 | ||
3番乗り場 | 秦08 | 日立・桜土手 | 渋沢駅北口 | |
秦10 | 運動公園 | 日立製作所 | ||
秦11 | 富士見橋 | 高砂車庫前 | ||
秦12 | 上河原 | 渋沢駅北口 | ||
秦17 | 消防庁舎 | 羽根 | ||
4番乗り場 | 秦20 | 下宿・名古木・藤棚 | 蓑毛 | |
秦21 | 名古木・蓑毛 | ヤビツ峠 | ||
秦22 | 下宿 | 神奈川病院 | ||
秦23 | くず葉台 | 藤棚 | ||
秦25 | 下宿 | 曽屋弘法 | ||
秦26 | 神奈川病院・くず葉台循環 | 秦野駅 | ||
秦27 | くず葉台・神奈川病院循環 | |||
5番乗り場 | 秦15 | 震生湖 | 比奈窪 万年橋 |
畑中~藤沢間自由乗降 |
秦18 | 畑中・日立 | 渋沢駅北口 | ||
神01 | 土橋 |
秦野駅南口
のりば | 系統 | 主要経由地 | 行き先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1番乗り場 | 秦60 | 西大竹・井ノ口 | 二宮駅北口 | |
秦70 | 新道 | (急行)二宮駅北口 | ||
平75 | 井ノ口 | 平塚駅北口 | ||
平76 | 中沢橋 | |||
2番乗り場 | 秦65 | 南が丘公園前 | 深夜バス | |
秦90 | ||||
秦91 | 南が丘公園前・井ノ口 | 二宮駅北口 | ||
秦92 | 日赤病院・上井ノ口 | 比奈窪 | ||
秦94 | 日立システムズ | |||
秦96系統 | 日赤病院・グリーンテク | 比奈窪 |
歴史
- 1927年(昭和2年)
- 1944年(昭和19年)11月 - 太平洋戦争の戦況悪化に伴い、急行の運行が中止される。
- 1945年(昭和20年)6月 - 従来、新宿 - 稲田登戸間のみの運行の各駅停車が全線で運行されることとなり、各駅停車の停車駅となる。同時に「直通」は廃止される。
- 1946年(昭和21年)10月1日 - 準急が設定され、停車駅となる。
- 1949年(昭和24年)10月1日 - 急行が復活し、停車駅となる。
- 1955年(昭和30年)3月25日 - 通勤急行が設定され、停車駅となる。
- 1960年(昭和35年)3月25日 - 通勤準急が設定され、停車駅となる。
- 1987年(昭和62年)3月9日 - 秦野駅に改称。
- 1996年(平成8年)12月13日 - 橋上駅舎と南北自由通路が完成、供用開始。
- 1997年(平成9年) - 橋上駅舎が通商産業省(現・経済産業省)グッドデザイン商品選定。
- 1998年(平成10年)
- 2004年(平成16年)12月11日 - 快速急行・区間準急が設定され、停車駅となる。
- 2005年(平成17年) - 10月29日から11月23日までの土曜・休日に臨時列車「秋のレジャートレイン」が東京メトロ千代田線綾瀬駅から運行され、当駅が終着駅となる。2006年以降も臨時列車「丹沢もみじ号」が同区間で運行されている。
- 2006年(平成18年)5月13日 - 9000形のさよなら運転が実施され、当駅が始発駅となる。
- 2009年(平成21年)3月 - 駅構内コンコース、ホームに設置されている発車標案内がフルカラーLED式に更新される。
- 2012年(平成24年)3月17日 - JR御殿場線の御殿場駅まで直通する特急ロマンスカー「あさぎり」号の停車駅となる。本厚木以西での区間準急の設定がなくなり、停車駅から外れる。
駅名の由来
開業当時、湘南軌道という軽便鉄道が既に秦野には走っており、その路線の駅名に「秦野駅」があったため、「大秦野駅」(おおはたのえき)と名付けられた。また、駅の設置場所が旧・中郡秦野町内に予定されていたが、町内の各地区の意見が分裂し、結局旧南秦野村に設置することとなった。そのため、「秦野町の駅ではなく、秦野地域の駅」という意味で「大」の文字を付けたともいわれる。その湘南軌道が1937年に廃止された後も「大秦野駅」という駅名のままであったが、1987年3月9日に地元の要望と秦野が「はだの」と呼ばれている現状を受けて、「秦野駅」(はだのえき)に改称した。
隣の駅
- テンプレート:Color小田急電鉄
- 小田原線
- テンプレート:Color特急ロマンスカー「はこね」「さがみ」一部停車駅、「ホームウェイ」「あさぎり」全列車停車駅
- テンプレート:Color快速急行・テンプレート:Color急行・テンプレート:Color準急・テンプレート:Color各駅停車
なお、1945年に当駅と渋沢駅の中間地点付近に軍需工場が完成し、工員輸送のための駅が新設されることとなり、ホームは完成したが、その時点で終戦を迎えたため、駅が設置されることはなかった。