片山さつき
テンプレート:政治家 片山 さつき(かたやま さつき、1959年5月9日 - )は、日本の政治家、行政書士。自由民主党所属の参議院議員(1期)。元衆議院議員(1期)。元大蔵省主計官。旧姓・朝長(ともなが)。株式会社片山さつき政治経済研究所・元代表取締役[1] [2]。
目次
来歴
埼玉県浦和市(現・さいたま市)生まれ。1978年に東京教育大学附属中学校・高等学校(現・筑波大学附属中学校・高等学校)、1982年に東京大学法学部を卒業し、同年4月に大蔵省入省。主税局調査課に配属。
1984年、フランス国立行政学院に留学。その後、広島国税局海田税務署長や主計官補佐、銀行局総務課企画官、横浜税関総務部長、関税局総務課関税企画官、主計局主計企画官等のポストを歴任。
2004年7月、女性で初めて主計局主計官に就任。主に防衛関連の予算を担当。
2005年7月、国際局開発機関課長に就任。
2005年8月、財務省を退官。
2005年9月、第44回衆議院議員総選挙に静岡7区から自由民主党公認で出馬。郵政民営化法案に反対したため自民党の公認が得られなかった無所属の城内実を748票の僅差で破り、初当選。
2005年11月、第3次小泉改造内閣で経済産業大臣政務官に就任。
2007年7月、第21回参議院議員通常選挙の自民党惨敗を受けて、2007年10月に自由民主党広報局長を更迭。
2009年の第45回衆議院議員総選挙では自民党公認で静岡7区から出馬し、講演会などで土下座する行脚を続けたものの[3]選挙区内有権者の支持を得られず、前回破った保守系無所属の城内実に倍以上の差をつけられ惨敗。民主党の斉木武志にも後塵を拝し、得票数3位の最下位で落選した[4](斉木は比例復活により初当選)。
2010年7月、第22回参議院議員通常選挙に自民党公認で比例区から出馬し、党内トップで当選[5]。
2012年3月、国家公務員としての在職期間が17年以上あることから特認により無試験で行政書士登録を行い、東京都行政書士会へ入会。国会議員初。
政策・主張
防衛費削減
慰安婦
慰安婦については、旧日本軍による強制連行はなかったとする立場をとり、2011年12月14日、旧日本軍の慰安婦だった女性を支援する韓国の市民団体がソウルの日本大使館前に慰安婦像を設置した際には、4日後に現地の検証のため訪韓。韓国当局に像の撤去を求めた[6][7]。
さらに、2012年8月の李明博大統領による竹島上陸を機に日韓関係が悪化するなか、「(韓国は)竹島問題と従軍慰安婦問題、つまり反日を、国内をまとめるテコとして使っている」として、同年9月3日には「従軍慰安婦問題に係る国連特別報告書」に関する質問主意書を提出。また、日本の中高校の韓国修学旅行の実態を調査し、2008年度には中学で24校、高校で196校(いずれも文科省調べ)が修学旅行先を韓国としたうえ、さらに訪問先に「戦争と女性の人権博物館」や「ナヌムの家/日本軍『慰安婦』歴史館」があることを指摘。「国益に反する洗脳教育が行われる危険がある」「背後に、国内の『反日組織』が関与している疑いもある。早急に実態を調べたい」としている[8]。
夫婦別姓
2005年に雑誌AREAにおいて、選択的夫婦別姓制度について「選べるようにするということは構わないのでは」と述べ賛成している[9]。一方、2010年の読売新聞によるアンケートでは、「やや反対」と回答している[10]。
領土問題
竹島をめぐる韓国との領土問題については、かつて日中中間線問題で日本に有利とされる判決を出している国際海洋法裁判所へ提訴すべきと主張。また、韓国が領土問題で日本を侮辱する以上、通貨スワップ協定の凍結など、経済制裁で対応すべきとしている[11][12]。
2009年からは、沖縄県の首長や地方議員からなる「尖閣列島を守る会」の特別顧問を務めている。
憲法第9条改正派であり、2012年4月に発表された自民党憲法改正案には、起草委員の一人として参加。天皇を「国家元首」とし、 自衛隊を「国防軍」と位置づけ、領土領海を守る義務を明記し議論を呼んだ[13]。
国会議事堂内の写真撮影を批判
菅内閣の蓮舫行政刷新担当相(民主党)が国会議事堂内でファッション雑誌VOGUE NIPPONの写真撮影に応じたこと[14]について、2010年10月8日、参議院本会議の代表質問にて、名指しは避けつつも、「事業仕分けで数十万円の商店街対策を切られ泣いている人が全国にいる。仕分けをした方が1着百数十万円のドレスを取っ換え引っ換えしているのを知ったら心中察してあまりある」と批判した[15]。ただし、片山も衆議院議員時代の2007年に、国会議事堂内でファッション誌「美人百花」2007年11月号の写真撮影に応じていたことが発覚した。それについて記者から質問された際には、「わたしは大臣になったことがない」と弁解した[16]。また別のインタビューでは、「これはルールの問題で、蓮舫議員は参議院内で認められていない私的な活動のための撮影をしたんです。私の場合は当時衆議院議員で、衆議院ではそうした撮影も認められていた。参議院になってからは、そういう撮影はしていません。そもそも私が現役閣僚だったら、あんなことはやりませんよ」と語っている[17]。
被災地支援
自民党政調二重ローン問題政策責任者として、公明党、たちあがれ日本・新党改革の各会派と共に、「東日本大震災事業者再生支援機構法案(二重ローン救済法案)」を筆頭発議者として発議。金融機関の事業者向け債権を買い取る新機構設立の必要性を強く訴え、新法を制定せず既存の仕組みで対応しようとする民主党方針を批判テンプレート:要出典。最終的に民主党が野党案の機構設立を受け入れ、2011年11月、同案が成立した。2013年4月末現在416件の事業者が支援されている。自民党の東日本大震災緊急対策PT次長とガレキ処理加速化プロジェクトチーム次長も務め、それぞれ、2011年5月27日と2012年4月13日に政府に対して提言をしている。
NHKミュージックジャパンを批判
後日、MUSIC JAPANのホームページにて過去1年間の出演者を調査したところ、韓国人タレントの占有率は約11%に過ぎず、片山さつきの発言が間違いであることが判明した。NHK広報部も「36%という数字がどこから出てきたのかは、わかりかねます」と困惑した[18]。
生活保護費問題
自民党の「生活保護プロジェクトチーム(PT)」のメンバーとして、お笑いコンビ・次長課長の河本準一の親族による生活保護費の受給を追及。自身のブログで河本の名前をあげて問題提起し、賛否を集めた。批判に対しては、河本の推定年収が約5000万円で弱者の受給とは別問題だとして反論した[19] テンプレート:See
なお、生活保護行政については、「大蔵省の厚労省担当主査だった頃からのこだわり」があると主張[19]。具体案では、生活保護PTを通じて、法改正の柱に、(1)生活保護給付基準の10%引き下げ、(2)食費などの生活扶助、住宅扶助を現金給付から現物給付へ、(3)稼働層の自立促進、公的機関での採用等の就労支援対策、(4)過剰診療の防止などによる医療扶助の大幅抑制、(5)自治体の調査権限強化と財政圧迫への対応、の5つを挙げている[19]。
報道ステーションSUNDAYインタビュー事件
2012年5月27日のテレビ朝日系「報道ステーション SUNDAY」に中継で出演した際、千原せいじから脅迫を受けたと発言。 片山さつきは『一方的に私たちを批判した上に、なんとその片山の夫の会社を潰す、と公共の電波でおっしゃった』と話し、涙を拭うそぶりを見せた。この発言の元になったのは、5月25日に放送された関西ローカルの「かんさい情報ネットten!」での千原せいじのコメントだが、実際に千原は『え?旦那さん結構でっかい会社潰してたんやな』と呟いたに過ぎず[20]、千原が片山を脅したというのは誤りであるとの報道もされている[21]。 これに関して「報道ステーション SUNDAY」のメインキャスターである長野智子は『あのあと当該番組を確認しましたが、確かに関西の番組内のコメントについて片山さんに一部事実誤認があると感じました。生放送で突然発言されたため我々も確認を取るすべがなく申し訳ありません』[22]とツイートしている。
天賦人権説の否定
「基本的人権を守ろうとすれば、それを侵そうと思っている人に対抗して守らなければならない。それができるのは国家です。現行憲法は国家について否定的すぎる。もっと国家の役割を前向きに位置づけていいだろうという考えです。現行憲法の規定の中には、西欧の天賦人権説に基づいて規定されていると思われるものが散見されることから、改める必要があると考えました」と述べている[23]。
さいたま市長選挙騒動
2013年5月19日に行われたさいたま市長選挙期間中の言動などをめぐり、自民党所属の埼玉県議会議員・田村琢実とネット上でお互いを批判しあった[24]。
不祥事
官官接待事件
1995年、片山さつきが大蔵省主計官時代に片山さつきを含む大蔵省3名が労働省から公費計30万円で官官接待を受けていた事が講談社「FRIDAYスペシャル95総集編」(1995年12月19日増刊号)で築地の料理店から出てきたところをスクープされた。ちょうどこの頃、度重なる官民接待・官官接待が社会問題となり、国民から税金ドロボーと揶揄・指弾されていたさなかの出来事であった。労働省と大蔵省はこの指摘を受けて『勘定は割り勘で、朝一番に幹事が集金した』と弁明したが、これは省内でも失笑を買った[25]。
委員会採決無断欠席問題
2006年12月、衆議院経済産業委員会の官製談合防止法改正案採決を無断欠席したとして、自由民主党国会対策委員会から「(1)所属常任委員会を変更」「(2)国会開会中の海外渡航を1年間禁止」「(3)翌年3月末まで国会対策委員会への出席停止」の処分を受けた[26]。この処分により、経済産業委員会から決算行政監視委員会に所属が変更されたが、その翌月には、経済産業委員会に復帰している[27]。
政治資金問題
経済産業大臣政務官在任中の2006年7月10日に政治資金パーティーを開催したが、経済産業省から外国為替及び外国貿易法違反の疑いで刑事告発されていたヤマハ発動機にこのパーティー券20万円分を売っていたことが同年7月29日に判明した[28]。なお、刑事告発された事案ではヤマハ発動機は略式命令を受け、逮捕された社員3人は不起訴処分となっている[29]。
パーティー券購入について、片山の事務所は、秘書が個人的に面識のあるヤマハの社員に依頼し、片山本人は関知しなかったと説明した[28]。ヤマハ発動機は「議員側から会社に依頼があったということで、個人的なことではない。告発とは一切関係ない」「会社として自民党の地元議員を応援しており、他の地元議員でも依頼があるとパーティー券を購入することがある」としている[28]。 同社の社長は記者会見の席上、「告発した省の人だからおかしいということだが、裏には何もない。地元の自民党議員に対し、ごく普通に行っている協力だ」と述べている[30]。
後援会政治資金報告書について
平成20年の片山さつき後援会の政治資金報告書の残高がマイナスとなっていた。また、個人からパーティー収入40万の住所がUSB銀行などとなっていた[31]。
発言
- 2013年、東シナ海上で発生した中国艦艇による海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射事案について、「他の憲法上の制約のない国だったら、9条の1項、2項がなかったら、自衛隊が撃っていますよ」と述べた[32]。
人物
- 離婚歴が1度ある。大蔵省在職中の1986年、東京大学助教授(当時)の舛添要一と見合い結婚したが、1989年に離婚。1990年、片山龍太郎と再婚。
- 自民党の野党時代にフジテレビのめちゃ×2イケてるッ!のお笑い芸人歌がへたな王座決定戦スペシャル(2011年1月18日放送)に出演したことがある[33]。
- 韓国ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』のファンであり、週刊女性誌のインタビューに対して『(前略)あと「チャングムの誓い」は好きですよ。調理という観点から韓国の文化が理解できるので、素晴らしいと思います』と答えている[34][35]。
- 2012年3月11日、国立劇場で行われた政府による東日本大震災追悼式典に、レザーのミニスカート、厚底のレザーブーツ、ストッキングはサイドに穴をあけてあるカジュアルなデザイン、金色チェーン付きハンドバッグ、左手薬指には大きな宝石付きの指輪といった派手な服装で出席し、各所から顰蹙を買った[36]。
- 夫は片山龍太郎。実父は数学者で理学博士・宇都宮大学名誉教授の朝長康郎(1921年 - 2014年)。岳父はマルマン創業者の片山豊。
主な所属議員連盟
本人の公式ホームページより[37]。
- 尖閣諸島を守る会(特別顧問)
- トラック輸送振興議員連盟(事務局次長)
- 日韓議員連盟
- 日華議員懇談会
- 日本の領土を守るため行動する議員連盟
著書
- 「SPC法とは何か ― 資産の証券化と流動化に向けて」 日経BP社、1998年。ISBN 9784822280406
- 「日本経済を衰退から救う真実の議論」 かんき出版、2010年。ISBN 9784761266684
- 「正直者にやる気をなくさせる!?福祉依存のインモラル」オークラNEXT新書
脚注
関連項目
外部リンク
- 片山さつき 公式ホームページ
- 片山さつき Official Blog
- テンプレート:Facebook
- テンプレート:Twitter
- スペクター・コミュニケーションズ 公式Webサイト
- 片山さつきブログ(旧)
- ↑ 2010年2月
- ↑ 現代表取締役 南村博二
- ↑ 2009年7月31日 朝日新聞「小泉チルドレン」逆風 片山さつき氏、土下座も
- ↑ 2009年9月1日 朝日新聞2009年総選挙小選挙区静岡7区開票結果
- ↑ 平成二十二年七月十一日執行の参議院比例代表選出議員の選挙における参議院名簿届出政党等に係る得票数、当選人の数並びに当選人の住所及び氏名に関する件 (平成22年中央選挙管理会告示第16号) 「官報」 平成22年7月20日付 本紙 p.2
- ↑ ニコニコ動画│「従軍慰安婦」は存在したのか? 池田信夫×片山さつき×西岡力
- ↑ WiLL2012年10月号p61『「従軍慰安婦」は朝日の捏造だ』
- ↑ 「ZAKZAK」2012年9月10日│韓国への修学旅行に異議あり!片山さつき氏が“反日洗脳”を警告テンプレート:リンク切れ
- ↑ AERA 2005年9月26日号
- ↑ 読売新聞2010年参院選 候補者アンケート
- ↑ 「正論」2012年11月号│韓国は叩け、さもなければつけ上がる P100
- ↑ 「WiLL」 2012年11月号│「竹島をあげる」小沢一郎発言の真偽 P98
- ↑ 自民党HP「憲法改正草案」を発表
- ↑ テンプレート:Cite newsテンプレート:リンク切れ
- ↑ テンプレート:Cite newsテンプレート:リンク切れ
- ↑ 蓮舫撮影問題で…じゅん子、ゆかり、さつき女の戦い激化zakzak2010年10月9日テンプレート:リンク切れ
- ↑ 「ビジネスジャーナル」2012年11月7日
- ↑ アサ芸プラス2012年04月18日 片山さつき 「国会で大ウソ質問」の赤っ恥
- ↑ 19.0 19.1 19.2 「WiLL」2012年8月号「許すな! 税金ドロボー」
- ↑ 読売テレビ かんさい情報ネットten! 2012年5月25日放送分
- ↑ 2012/5/27 13:37 J-CASTニュース 河本問題で片山さつきが泣かされた 千原せいじ「夫の会社潰す発言」は本当?
- ↑ 2012年5月28日 長野智子公式ツイッター
- ↑ テンプレート:Cite journal
- ↑ [ http://sankei.jp.msn.com/region/news/130606/stm13060622140003-n1.htm 自民・田村県議と片山さつき参院議員がネット上で大げんか 埼玉] 産経新聞 2013年6月6日
- ↑ 講談社「FRIDAYスペシャル95総集編」(1995年12月19日増刊号)]
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ さつきニュース
- ↑ 28.0 28.1 28.2 テンプレート:Cite news
- ↑ ヤマハ発動機の広報発表資料テンプレート:リンク切れ
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/090930/000012564.pdfテンプレート:リンク切れ
- ↑ しんぶん赤旗 2013年7月31日
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ 片山さつき公式HP インタビュー記事より 週刊女性 2006年6月6日 〔スクープインタビュー(1/2)〕
- ↑ 片山さつき公式HP インタビュー記事より 週刊女性 2006年6月6日 〔スクープインタビュー(2/2)〕片山さつき“本音60分”
- ↑ 震災追悼式典にミニスカ&ブーツ出席片山さつき氏に疑問の声 NEWSポストセブン2012年3月16日
- ↑ 所属議連 片山さつき 公式Webサイト