新田均
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新田 均(にった ひとし、1958年6月 - )は、日本の神道学者・歴史学者。皇學館大学・現代日本社会学部教授。専門は日本近代政教関係史。
略歴
- 長野県において営林署職員の父と、精肉店の娘の母の間に生まれる。
- 早稲田大学大学院政治学研究科博士課程満期中退。学部学生時代から小林昭三に師事。憲法学を専攻。新しい歴史教科書をつくる会の第3代目会長であった八木秀次(高崎経済大学教授)はゼミの後輩にあたる。
- 大学では早稲田文化新聞に所属、民族派学生組織にも関係した。大学院時代は、原書房の高校日本史教科書『新編日本史』の編集を手伝った。
- 1998年、「比較憲法学会・田上穣治賞」を受賞。
- 1998年5月、「近代政教関係の基礎的研究」により國學院大學より博士(神道学)の学位を取得。
- 2005年の暮れに、新しい歴史教科書をつくる会の運営を巡り、創設者西尾幹二を激しく批判。このことが西尾の同会離脱へとつながり、2006年4月、同会は内紛の末、八木秀次を同会会長から解任。八木解任に伴い、新しい歴史教科書をつくる会の理事を辞任。
皇位継承問題を巡る論争
皇位継承問題を巡っては、「男系継承が天地開闢以来の日本の在り方である」と一貫して主張。その為、皇統問題で直系優先主義を掲げる田中卓・皇學館大学名誉教授、神道学者の高森明勅、漫画家の小林よしのりらと舌戦を交わす[1]。2006年、小泉政権末期に皇室典範改正論議が高まった際には、「諸君!」誌上で前述の田中卓と同問題を巡り激しい論争を交しているが、未だ決着はついていない。また、女系論を唱える前の小林から応援色紙を贈られており、それに描かれた小林に励まされながら、小林と戦っていることを明らかにしている。今でもその色紙は家宝として大切に保管しているという[2]。
著書
単著
- 『近代政教関係の基礎的研究』(大明堂、1997年)
- 『一刀両断――先生、もっと勉強しなさい!』(国書刊行会、2002年)
- 『「現人神」「国家神道」という幻想――近代日本を歪めた俗説を糺す』(PHP研究所、2003年)
- 『首相が靖国参拝してどこが悪い!!』(PHP研究所、2005年)
共著
- H・B・エアハート『日本宗教の世界─一つの聖なる道─』(朱鷺書房、1994年)
- 『神道学論文集』(国書刊行会、1995年)
- 『近代憲法への問いかけ─憲法学の周縁世界』(成蹊堂、1999年)
- 小堀桂一郎監修『名画にみる国史の歩み』(近代出版社、2000年)
- 『Shinto in History ,ways of the kami, edited by Jhon Breen and Mark Teeuwen』(Curson Press、2000年)
- 『靖国神社をどう考えるか─公式参拝の是非をめぐって─』(小学館、2001年)
- 『教育黒書 : 学校はわが子に何を教えているか』(PHP研究所、2002年)
- (渡部昇一・八木秀次)『日本を貶める人々-「愛国の徒」を装う「売国の輩」を撃つ』(PHP研究所、2004年)
監修
- 『子供たちに伝えたい日本の建国』(明成社、2004年)