WinRAR
テンプレート:Infobox WinRAR(ウィンアールエーアール/ウィンラー)はユージン・ローシャルと彼の兄弟であるアレクサンダー・ローシャルが開発を行っているアーカイバである。
特徴
RAR形式の圧縮を行う。ZIP形式・LHAなどの圧縮フォーマットに比べて、比較的高い圧縮率を持つ。WinRARでは作成したRAR形式のファイルなど、圧縮されたファイルのことを書庫と呼ぶ。
WinRARは、RAR形式のファイルを解凍できないWindowsユーザーにRAR形式を使えるように自己解凍形式でRARの圧縮ファイルを作成できる。また圧縮時にパスワードをかけることができる。
現在、Windows上でRARの圧縮ができるのは、WinRARとそれに付属する、rar.exeのみである。
WinRARはシェアウェアであり、試用期限は40日となっている。期限後も継続使用する場合は2,625円(1ライセンスの価格。複数ライセンスの場合は数に応じて割引される)を払ってレジストする必要がある。
リカバリレコード
RAR形式のファイルには、「リカバリレコード」と呼ばれる特殊なデータを付与することができ、圧縮ファイルの一部が破損した場合にリカバリレコードを用いてファイルを修復することができる。WinRAR.exeを使用する場合、リカバリレコードは圧縮ファイル全体のサイズのうち1~10%のサイズで自由に設定することができ、このサイズが大きいほうが破損時に修復できる可能性が増す。Rar.exeではリカバリレコードの割合に上限はない。通常、5%程度のリカバリレコードが付与されていれば破損を修復することが可能である。
インストーラ作成
自己解凍形式の書庫に既定の書式に従ってコメントを付与することで、ウィザードライクなインストーラを作成することができる。これはインストール書庫と呼ばれている。ただし、ショートカットアイコン作成やレジストリ操作といった本格的な機能は備えていないため、自己解凍書庫をインストーラのように見せる程度のものでしかない。
ボリューム分割
FATなどで1つのファイルサイズに制約がある場合や、CDなどの容量制限があるメディアにコピーする場合などは、圧縮ファイル単体のサイズを一定値以下に抑える必要がある。WinRARでは、ボリューム分割という機能が利用できる(自己解凍形式でも可能で、RAR形式のファイルに限る)。
圧縮後のファイルサイズが指定のサイズ以上になるとファイル名末尾に「.part0.rar」のようにサフィックスを付与し、複数のファイルに分割する。解凍時は分割された全てのファイルを用意すれば解凍することができる。
対応拡張子
バージョンヒストリー
以下が、バージョン情報の概要である。 バージョン2.00は1996年9月6日にリリースされた。
- バージョン2.90 新たに、RAR3アーカイブ形式を実装する。 旧バージョンでは、この新しい形式で圧縮されたアーカイブを展開できない。
- バージョン3.50 Windows XP x64をサポートに追加。
- バージョン3.60 圧縮アルゴリズムのマルチスレッド化と圧縮速度を改良をする。
- バージョン3.70 Windows Vistaをサポートに追加。
- バージョン3.80 UTF-8におけるUnicodeファイル名を含むZIPアーカイブのサポート。
- バージョン3.90 Windows x64とWindows 7をサポートに追加。
- バージョン3.91 7-Zipで作成されたアーカイブLZMA2をサポート。
その他
元々はMS-DOSベースのアーカイバであったRARのWindows対応版という意味でのWinRARであるが、WinRARの機能充実とDOS版の開発停止(DOSエクステンダを用いた32ビット版RAR32はなお存続している)により、元々のRARアーカイバ(DOS以外のコマンドライン版もある)はWinRARの派生品となった。
コマンドプロンプトやバッチファイルから圧縮・解凍を行うプログラム「rar.exe」が付属している。
関連項目
外部リンク
- WinRAR in Japan - WinRAR Japan運営の、日本語公式サイト。
- WinRAR 日本語公式サイト - コージェンメディア運営の、日本語公式サイト。
- RarLab - 開発元の公式サイトテンプレート:En icon
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