ジェームズ礁
テンプレート:ウィキ座標2段度分秒 テンプレート:Location map ジェームズ礁(ジェームズしょう)は、南シナ海のスプラトリー諸島(南沙諸島)南方に位置するさんご礁性の暗礁。ボルネオ島のマレーシア サラワク州から約80kmのマレーシアの排他的経済水域内にある。便宜上、スプラトリー諸島に含めることもある。
英語でJames Shoal、マレー語でBeting Serupai、中国語で曾母暗沙(テンプレート:要出典範囲)。日本では英名を取り、ジェームズ礁と呼ばれる。
概要
国際法では海面下の地形に領有権を設定できないが、マレーシアの他、中華人民共和国及び台湾(中華民国)がそれぞれ領有権を主張している。テンプレート:要出典範囲
中国はこの暗礁を中国最南端の領土だとし、毎年2回軍艦を派遣し甲板上で「主権宣誓活動」を行っている。また、中国の検索エンジン百度(Baidu)の地図では、曾母暗沙まで海上の境界線が引かれている。
面積・位置
面積
- 0.31平方キロメートル(海面上に出ている部分の面積ではない)で、最も浅いところの水深は21m
位置
- 北緯3度57分44秒~3度59分00秒、東経112度16分25秒~112度17分10秒
- スプラトリー諸島の海寧礁(Herald Reef)と澄平礁(Sierra Reef)から南へおよそ70km
- マレーシアのボルネオ島サラワク州のTanjong Payong(亞西暗沙)から北へおよそ50km
- ボルネオ島のニアーから西へ120km
- インドネシアのナツナ諸島から東へおよそ400km
中国の示威行動
中国は1980年代よりジェームズ礁の巡視を開始しており、2013年3月には南海艦隊所属の071型揚陸艦「井岡山」を含む4隻の戦闘艦よりなる艦隊をジェームズ礁に派遣、「これはかつてない力の誇示であり、驚異的な力強い宣言だ」と報じられた[1]。
マレーシアにとって中国は最大の貿易相手であるため、マレーシア政府は経済関係を優先し、安全保障問題については懸念を示さず、近海の監視も熱心ではなかった。また、中国の活動に対するマレーシア国民の反応は薄い。しかし、2014年1月、ジェームズ礁近海で、中国の艦船3隻、駆逐艦2隻、ヘリコプター1機などが活動し、「主権宣誓式」などを行ったこと可能性が高く、マレーシアは中国の動きを抑える方向に変わりつつあるとされる[2]。マレーシアは、同じく中国との領有権紛争を抱えるフィリピンなどとも、国際法にのっとった平和的な解決を進める方針を確認している[3]。