法輪功

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テンプレート:Chinese 法輪功ファールンゴンピンイン:Fǎlún Gōng)とは、中国の新宗教である。

創始者は、李洪志[1]。日本では「ほうりんこう」と呼ばれているが、「日本法輪大法学会」[2]は、原語の発音に基づいて「ファルンゴン」と読むよう要請している。

概説

テンプレート:出典の明記

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海外の学習者

創始者は吉林省出身の李洪志。 彼によると、法輪功とは「道家」と(中国)『仏家』の思想を根底に併せ持つ先史文化に根ざした気功であるという。そして、かつての太極拳と同様、基本となる気功動作の他に、内面の向上も重要とされている。内面の向上とは、宇宙の特性「真善忍」に基づいて、常に自分自身を厳しく律することで、徐々に心性を高めていくことを指す。その際、『転法輪』と呼ばれるインターネット上で無料公開されている指導書が必要となる。また、気功動作は第1~第5まであり、第1~第4は立った姿勢、第5は座った姿勢で行う。

また、法輪功に関しては、内面の向上に重点が置かれているため、他の多くの気功法同様、金銭や利益が絡む活動はいっさい許されていない。その為、現在は各地のボランティアの手によって、無償で気功動作の指導が行われている。

日本では2004年8月27日、「日本法輪大法学会」が東京都において特定非営利活動法人を取得。また、法輪功を学ぶ人たちの事は、一般的には「学習者」と呼ぶ。

中国政府による法輪功への虐殺や人権蹂躙の疑い

1999年以降、爆発的に増え続けた法輪功学習者の数を警戒した江沢民が、「中南海事件」を契機に、1999年7月20日、彼自身の名により、公に法輪功学習者への弾圧を開始したと各所から報じられた。このとき彼は「当時、7千万人程度に及んでいた国内の学習者らが結託し、共産党を支持する人数を上回る大規模なグループとして、なんらかの政治的関与を行うのではないかと一方的に憶測し、恐れた」とも言われている。迫害の瞬間を捉えた画像や、国連や専門団体による調査書なども数多く存在しているが、その中には、証拠に乏しい物があるのも事実である。しかし、これまでに中国共産党の迫害により死亡した人数が、3397人に達したとする専門家の調査結果も出るなど[3][4][5][6]2011年現在も情報が錯綜し続けているのが現状であり、国際連合の専門機関は中国政府に詳細な調査を行うよう、現在も要求し続けている。更に2011年には、アメリカ連邦議会で迫害停止を求める605号決議案が可決されるなど、国家を挙げての大規模な迫害疑惑の波紋は更に広がりつつある。

また、1999年以前は「健康の為に良いから」という理由で、中国政府側も法輪功を推奨していた時期があった。その後、1993年に国内で開催された気功の祭典『東方健康博覧会93』において最高賞を受賞し[7]、それにより、国内の学習者の数が急増。

2011年現在は中国国内での存在が一切禁止されており、キーワード「法輪功」をネット検索する事や、公の場で「転法輪」を読む、もしくは、同気功法を練習する等の行為は、公安から取締りの対象となる危険性がある。

これらについて、中国の弁護士「高智晟」は3度にわたる共産党指導部への公開状のなかで、法輪功学習者への迫害を一刻も早くやめるよう呼びかけた。その後、高の弁護士事務所は閉鎖に追い込まれ、2007年9月22日に警察に拉致されて以降、消息がつかなくなっている。同年10月、安徽省政治協商常務委員「汪兆鈞」が、中国共産党指導部へ政治改革を求める公開状を発表。4万字に上るその公開状の中で、天安門事件被害者の名誉回復とともに直ちに法輪功への迫害を停止するよう当局に求めた。

この問題は世界のメディアや人権団体が注視している。この件でアルゼンチンやオランダ、スペインなどで江沢民らを「人道に対する罪」で起訴する動きがある[8][9][10]

2003年の時点で法輪功修行者の投獄は数万人に及ぶとされ、2002年末までに約500人もの修行者が収容中に死亡したとされている。看守からスタンガンによる電撃と殴打を受ける等の虐待・拷問が多数報告されており、不審な獄中死も多い。法輪功修行者への具体的な拷問・虐待、受刑者の不審な死に関しては『現代中国拷問報告』[1]に詳しく載っている。

「臓器狩り」

ファイル:Organ Harvesting Press Conference-David Kilgour-Belgium.jpg
デービッド・キルガーによる、調査内容の報告会(ベルギー

2006年3月に、非法輪功“学習者”の中国人2人がワシントンD.C.にて、『法輪功学習者に対する臓器摘出が中国で行われている』といった内容の告発がなされた。また、同時期に大紀元も「瀋陽市近郊の蘇家屯地区に、法輪功学習者を殺して、不法に臓器摘出行為を行う収容所がある」と報じている。その後、国際人権団体からの依頼を受けて、カナダの人権派弁護士デービッド・マタスと、カナダ国務省でアジア太平洋担当大臣を務めたデービッド・キルガーの二人からなる調査チームによって、詳しい調査が行われた。その結果、52種類の証拠に基づいて『法輪功という名の気功集団の学習者から臓器を摘出し、臓器移植に不正に利用している』という調査回答が入ってきた[11]という。この調査内容は世界44カ国で発表が行われ、後に「血まみれの臓器狩り(Bloody Harvest, The killing of Falun Gong for their organs)」としてカナダで出版されている。この報告書によると、2001年から2005年に行われた臓器移植件数のうち、約4万件の臓器について出所が不明であるとされている。その後、2006年8月11日に国連は不法臓器摘出行為についての申し立て書を中国政府に送付。それから約5か月後の11月28日、中国政府は蘇家屯地区などをNHKなどの報道機関に取材させたことなどを証拠として挙げた上で国連に対して申し立て、それらの内容は事実無根だと主張した。 大紀元は次のように報道している。その後、マンフレッド・ノーワック国際連合拷問特別調査官は、「明らかに、中国国内の病院の臓器移植手術件数は、1999年から急激に上昇している。しかし、その数に相当するドナーは存在しない」と矛盾点を指摘し、これらの問題を解決するには中国政府の協力が不可欠であり、一日も早い調査を願うとした[12]。ちなみに、ノーワック自身も、2005年に中国国内で拷問調査を行っており、国連人権委員会に対し報告書を2部提出している。そして、その報告書には「法輪功学習者たちは、心不全を起こす薬物を注射され、臓器を摘出されている間、あるいはその後に殺害されている」と記載されていた。ノーワックは、「強制労働収容所に監禁されている人の大多数は法輪功学習者で、彼らは裁判を受ける権利も与えられない。また、法輪功学習者は国内の拷問被害者の約3分の2を占めている。これらの状況は、自分自身が中国から出た後も、まったく好転していない」と現在も訴え続けている。

「臓器狩り」への疑念

米国在住の呉弘達テンプレート:Lang-zhテンプレート:Lang-en)は「臓器狩り」へ疑念を示した。彼によると[13][14]

  • 法輪功は、証人と間接的な証拠しか持っていない。
  • 法輪功は、教団にいる証人への取材を拒否。

一方、アメリカ合衆国国務省は2006年4月、「臓器狩りがあった」と言われた地域で調査を行ったが、法輪功の主張を認める証拠は見つからない[15]

金盾

2010年3月22日、インターネット検索事業世界最大手の「グーグル」が、中国本土からの撤退を発表。これは、中国共産党が国内のネットユーザーに対し、「金盾」と呼ばれる検閲をかけることに、抗議の意を示したものだった[16]。この金盾とは、「民主化ダライラマ天安門事件」などの定められたキーワードやそれらにまつわるホームページは全てブロックの対象となる最新鋭の検閲ソフトであり、もちろん「法輪功」もブロック対象に含まれている[17]

605号決議案

大紀元によれば、2010年3月16日、アメリカ連邦議会で法輪功学習者への迫害停止を求める605号決議案が、賛成412-反対1の圧倒的多数で可決された、と報道している[18]。この可決案には、1999年に江沢民中国共産党総書記の命で制定された機関「610弁公室」[19]の即刻廃止、強制収容所に監禁されている学習者の解放なども折り込まれている。

脱党運動

ファイル:法轮功人民币.jpg
脱党を呼び掛けるスローガンが印刷された人民元¥1

脱党運動(退黨運動/退党运动;ピンイン:Tuìdǎng yùndòng;英語:Tuidang movement)とは、法輪功などが中国大陸の人々に中国共産党からの脱退を呼びかける運動である。

フォーブスによれば、2006年2月に、ファックスやメールや郵便などを通じて、1億7200万もの脱党宣伝が中国へ発送された。新唐人テレビもそれに関するドキュメンタリー番組を衛星放送で中国へ送信した。[20]

中国国内にいる法輪功学習者も紙幣に脱党スローガンを印刷して、紙幣の流通で脱党運動を世の人に広めようとしていた。[21]

歴史

  • 1992年 - 中国で活動を開始
  • 1993年 - 『東方健康博覧会93』において最高賞を受賞
  • 1996年 - 李洪志、ニューヨークへ移住
  • 1998年 - 李、グリーンカードを取得
  • 1999年 - 4月25日、中南海事件が発生。7月22日 中央人民政府、法輪功を全面禁止、李洪志を国際手配(29日) 駐在公館を通じてアメリカに身柄引き渡しを要求
  • 2001年 - 1月23日 天安門焼身自殺事件の模様を中国中央テレビが報道、自殺を図った者は法輪功学習者で、そのうち一人が死亡と報じた。また後日放送された番組「焦点訪談」で、焼身自殺で全身に負った重度の火傷を治療中の、全身に包帯をきつく巻かれた負傷者の姿が放映された。調査依頼を受けた専門団体は、これら一連の報道の矛盾点、疑問点を指摘し、焼身自殺は中国共産党による捏造報道であると主張[22]。その後、矛盾点を指摘する動画がYoutubeなどで出回る。
  • 2002年 - “言論統制打破”を名目に中国の放送衛星・シノサットへの不法割り込みを度々行い、問題視される
  • 2004年 - 8月27日 日本法輪大法学会、NPO法人を取得[23]
  • 2005年 - 4月12日 日本法輪大法学会、法輪功への迫害に対し、江沢民と中国大使館を大阪地裁で提訴、日本は世界で15カ国目の訴え(報道記事なし 却下されたと見られる)
  • 2006年 - 3月9日、瀋陽市近郊の蘇家屯地区に、法輪功学習者を殺して臓器を取り出すという不法臓器摘出行為を行う収容所があると法輪功系メディアの大紀元が報道。7月6日、カナダのキルガーとマタスが中国で不法に臓器が摘出される、いわゆる「臓器狩り」が行われている可能性が極めて高いとの報告を発表したとAFPが報道。8月11日、国連は不法臓器摘出行為についての申し立て書を中国政府に送付。11月28日、中国政府は蘇家屯地区などをNHKなどの報道機関に取材させたことなどを挙げた上で、国連に対して申し立ては事実無根と主張[24]
  • 2006年 - 4月20日、ホワイトハウスで行われた胡錦濤・中国国家主席のスピーチの席上、報道陣席にいた法輪功学習者の王文怡が法輪功への迫害停止を求め、胡主席に向かって大声で抗議。

関連団体

脚注

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関連項目

外部リンク

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法輪功系サイト

批判的サイト

  • 李洪志 - 人名検索ウェブ探偵
  • 学会を称するが学術機関ではない。
  • 迫害により死亡した法輪功修煉者 明慧ネット
  • Torture and Death of Falun Gong Continue, Say Submissions to United Nations Friend of Falun Gong U.S.A.(法輪功の友アメリカ)(2010年9月26日時点のアーカイブ
  • Falun Gong seeks U.S. support in Internet censor fight ロイター
  • Falun Gong members commemorate 10 years of persecution in China Asianews.It
  • 李洪志 - 人名検索ウェブ探偵
  • テンプレート:Cite web
  • テンプレート:Cite web
  • テンプレート:Cite web
  • [http://www.falundafa.dk/downloads/Kilgour-Matas-organ-harvesting-rpt-July6-eng.pdf REPORT INTO ALLEGATIONS OF ORGAN HARVESTING OF FALUN GONG PRACTITIONERS IN CHINA] - (報告者)David Matas and David Kilgour(法輪大法)
  • 国連拷問特別調査官:生体臓器狩り、今も中国で... 大紀元
  • テンプレート:Cite web
  • テンプレート:Cite web
  • テンプレート:Cite web
  • テンプレート:Cite news
  • Empirical Analysis of Internet Filtering in China
  • U.S. House Calls for End to Falun Gong Persecution 大紀元英語版
  • 1999年に江沢民の命で発足された秘密諜報部隊。法輪功への迫害を行う切り札とされた。その後も、台湾やチベットの反中国組織の監視など、次第にその活動域は広がり始めており、北京オリンピックの際の事実隠蔽工作や情報操作なども行ったとされる。
  • テンプレート:Cite web
  • テンプレート:Cite web
  • 英語版Wikipediaにはこの事件を扱った記事がある。en:Tiananmen_Square_self-immolation_incident参照
  • テンプレート:Cite news
  • "Report of the Special Rapporteur on torture and other cruel, inhuman or degrading treatment or punishment, Manfred Nowak" (A/HRC/4/33/Add.1, 国連人権理事会)