オーラルセックス
オーラルセックス(英語:Oral sexから由来、口内性交とも言う)とは、歯や唇や舌や口腔を駆使して行う性行為全般のこと。これは、男性器を口腔などで愛撫するフェラチオ・イラマチオ、女性器を口唇などで愛撫するクンニリングス、肛門を口腔などで愛撫するアニリングス、また同時に相互の性器を口で愛撫しあうシックスナインなどの種類に分かれる。
概要
厳格な法律が多いことで有名なシンガポールでは、前戯の延長線上以外の目的でオーラルセックスをすることが2006年まで法律で禁止されていた。
場面
オーラルセックスは、性行為の前戯としての役割が強く、ベッドなど性交が行われる場所でその延長線上的に行われることが多い。そのためフェラチオやイラマチオの際、男性が射精することはあまり多くはない。男性が早漏であったり、オーラルセックスを行う人側の唇や舌や口腔の駆使の仕方が巧みであったりして偶発的に射精してしまうことはある。
吉行淳之介の小説『夕暮まで』(1978年)では、オーラルセックスは許すが、性交は許さないという処女の女性が主人公である。
性病、口腔癌、舌癌、喉頭癌の危険性について
オーラルセックスでも相手の体液に直接、接触するので、性行為感染症に感染する危険性がある。
フェラチオをする者が歯を磨いた後や歯周病などにより出血している場合、キスなどと同様に相手の男性をヘルペスウイルスなどに感染させるもしくは自分が感染させられる可能性がある。 ヒト免疫不全ウイルス (HIV) は、血液や男性の精液に多く含まれる。このため、もし男性がHIVに感染していて、相手の口の中や目の周囲に射精した場合、相手をHIVに感染させてしまうという通常の性行為同様の危険性がある。 フェラチオでの性病の予防にはコンドームの使用が望ましいが、通常のコンドームはゴム特有のにおいと味があるので好まれず、また男女ともゴムを介することにより刺激が少なくなるのであまり好まれない。
強制的に行うイラマチオの場合は、男性器を咥える側の人に、行為中の身体的な苦痛だけでなく、顎関節症や口内炎などの病気を引き起こすことがある。
また、2006年に、米マルム大学の学部の研究は、HPV(ヒトパピローマウイルス)に感染している人に対して無防備なオーラルセックスを行うことが口腔ガンの危険性を増す可能性が高いことを明らかしている。調査では、がん患者におけるヒトパピローマウイルスに感染した者の率は36%で、健康な人々における感染者率1%と比較して明らかに高い確率でHPVを持っていることされている[1]