ITサービスマネージャ試験

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テンプレート:Ambox テンプレート:資格 ITサービスマネージャ試験( - しけん、Information Technology Service Manager Examination、略号SM)は、情報処理技術者試験の一区分である。試験制度のスキルレベル4(スキルレベルは1~4が設定されている。)に相当し、高度情報処理技術者試験に含まれる。

概要

システムエンジニアの中でも主に業務システムの運用管理責任者(運用管理・システム管理・オペレーション・サービスデスク等のリーダー)を対象としている。システム運用管理に関する試験は、最近でこそITILが注目されているが、これまではこの試験がほぼ唯一のものであった。試験にはリスク管理コスト管理といった側面が重視されるため、ある程度の経営知識やビジネススキルが要求される。また、サービスを安定提供するために関係者を指揮し、非機能要件の定義やサービスレベル管理をはじめとするサービス提供の責任を担う。上位レベルの技術者は、顧客に対してIT サービスマネジメントの統括責任を負うため、開発責任者と対等またはそれ以上の立場の者が想定される。

沿革

  • 平成7年 (1995年)システム運用管理エンジニア試験新設、春期より年一回実施、年齢制限は受験する年の4月1日時点で25歳以上、受験に際し業務経歴書(経歴の無い者は「業務経歴なし」と記した書類)の提出を要した。
  • 平成13年(2001年)制度改正によりテクニカルエンジニア(システム管理)試験と改称、年齢制限と業務経歴書の提出を撤廃。
  • 平成17年(2005年)午前の試験時間延長及び出題数増加。
  • 平成21年(2009年)制度改正により改称、秋期に年一回実施。

形式

テンプレート:節stub

テクニカルエンジニア(システム管理)試験と大きく異なり、ITIL に関する知識や ITIL の実務への適用経験などが問われる。

午前I

試験時間50分。四肢択一式(マークシート使用)で30問出題され全問解答。他の高度情報処理技術者試験と共通のスキルレベル3相当の問題が出題される。満点の60%を基準点とし、基準点以上で午前I試験通過となる。基準点に達しなかった場合は不合格で、午前II・午後I・午後IIは採点されない。

午前II

試験時間40分。選択式(マークシート使用)で全25問出題され全問解答。ITILに関する用語の理解や、各管理プロセスの達成目標・メリットなどが問われる。また 午前I の内容に加えて、ITサービスマネジメントの観点から理解が必要と思われるITの用語や概念に関する問題が出題される。

午後I

試験時間90分。記述式で、3問のうちから2問を選択して回答。それぞれの問題には設問が3~4問含まれており、すべてに回答する必要がある。それぞれの問題に対しケーススタディが与えられ、その中で指摘されている課題に ITIL の各管理プロセスを適用した場合のメリット、注意点、実施すべき項目などが問われる。

午後II

試験時間120分。論述式で、2問のうちから1問を選択して回答。それぞれの問題では ITIL の管理プロセスの一部が取り上げられ、そのプロセスを自分の業務でどのように適用したかということを自身の経験に基づき小論文(2200字以上3600字以下)を書く。採点はA,B,C,Dの4段階で評価され、Aのみ最終的に合格となる。基準点に達しなかった場合は不合格。

科目免除

下記の試験に合格又は基準点を得れば2年間、午前Iの科目免除が受けられる。

  • 応用情報技術者試験に合格すること。
  • いずれかの高度情報処理技術者試験に合格すること。
  • いずれかの高度情報処理技術者試験の午前Iに基準点以上を得ること。

参考

テクニカルエンジニア(システム管理)試験

午前

試験時間100分。四肢択一式(マークシート使用)で55問出題され全問解答。IRT(項目応答理論)によって、最低200点~最高800点の5点刻みで採点され、600点以上で合格(午前試験通過)である。

  • 当初から平成16年(2004年)までは、試験時間90分、50問出題。
午後I

試験時間90分。システム運用管理に関する問題(大問)が4問出題される。それぞれの大問は、主題の設定となる文章と、それに対するいくつかの小問からなる。うち3問を選択して解答。素点採点で、最低200点~最高800点の5点刻みで採点され、600点以上で合格(午後I試験通過)である。ただし、午前試験が600点に満たなかった者は採点されない。

午後II

試験時間120分。3つのテーマから1つを選んで、業務経験を踏まえて小論文(2400字以上4000字以下)を書く。採点はA,B,C,Dの4段階で評価され、Aのみ最終的に合格となる。ただし、午後I試験が600点に満たなかった者は採点されない。 テクニカルエンジニア試験で唯一、論文が課されていた。

その他

  • 合格又は午前Iに基準点以上を得れば2年間、他の高度情報処理技術者試験の午前Iの科目免除が受けられる。
  • 情報処理技術者試験センターの統計資料による累計値
区分 受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)
システム運用管理エンジニア 13,793 940 6.8
テクニカルエンジニア(システム管理) 44,867 3,451 7.7

統計資料の応募者・受験者・合格者の推移表[1]において、テクニカルエンジニア(システム管理)試験にかかる数値は本試験に計上されているが、システム運用管理エンジニア試験にかかる数値は計上されていない。

  • テクニカルエンジニア(システム管理)試験とシステム運用管理エンジニア試験の試験範囲・内容はほぼ同じであり、ほとんどの企業や受験参考書はこの2つの試験を同じものとして扱っていた。
  • 科目免除又は任用資格、これには従前のシステム運用管理エンジニアおよびテクニカルエンジニア(システム管理)を含む。

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

テンプレート:情報処理技術者試験

テンプレート:経済産業省所管の資格・試験
  1. テンプレート:PDFlink(情報処理技術者試験センター)