ヒュー・ジャックマン
テンプレート:ActorActress ヒュー・マイケル・ジャックマン(Hugh Michael Jackman, 1968年10月12日 - )は、オーストラリア出身の俳優・映画プロデューサー。身長189cm。左利き。
生い立ち
オーストラリア・シドニーのサウス・ウェールズに5人兄弟の末っ子として生まれる。両親は共にイングランドの出身で、父親のクリスはケンブリッジ大学の会計学士を持つ会計士。母親のグレース・ワトソンはヒューが8歳の時に英国に戻り、彼は兄弟と共に父の元に残った。
地元ワールーンガの男子高校ノックス・グラマー・スクールで生徒会長を務めた後、シドニー工科大学でコミュニケーション(ジャーナリズム)学士を取得。大学在学中に卒業認定単位を取得するためにたまたま履修した演劇クラスで演劇の面白さに目覚め俳優を志すことになった。親戚の遺産が入ったことで彼はさらに演技を学ぶためエディス・コーワン大学の西オーストラリア演劇学校に進学、1994年に26歳で卒業した。俳優としてブレイクする前の1987年には、イギリスの学校で体育の補助教員として働いていた[1]。
経歴
初期の経歴
『アースキンヴィル・キングス』『ペーパーバック・ヒーロ』(1999)などの映画に出演しつつ、『ロー・オブ・ザ・ランド』『ブルー・ヒーリーズ』などのテレビ・ドラマにも出演するというものだった。1996年の『ザ・マグレガー・サガ』というドラマではダンカン・ジョーンズという役でそのシーズンのレギュラー出演者となった。また、ミュージカル『美女と野獣』『サンセット大通り』などに出演し人気を博した。メルボルンで上演された『キャロルス・バイ・キャンドルライト』、シドニーの『キャロルス・イン・ザ・ドメイン』では主役を務めた。
国際派として
最初に外国で知られるようになったのは、1998年にイギリスの王立劇場での舞台『オクラホマ!』で主役カールを演じたことに始まる。この演技はローレンス・オリヴィエ賞にノミネートされ、テレビ用に録画されたDVDがリリースされた。
『ミッション:インポッシブル2』の撮影が2ヶ月延長され疲れきっていたダグレイ・スコットに変わり『X-メン』の主役ウルヴァリン役に抜擢された。ブライアン・シンガー監督は最初はラッセル・クロウにウルヴァリン役をオファーしていたが、クロウが『グラディエーター』をやったばかりという理由で断り、その際に同郷のジャックマンを推薦していたという経緯があった(オーストラリアのラジオ番組トリプルM104.9FMでのジャックマン本人談より)。『X-メン』の原作出版社であるマーベル・コミックによるとジャックマンの身長(189cm)は原作のウルヴァリンよりも背が高いため(原作では160cm前後)、撮影ではバストショットをメインに使うなどのテクニックを駆使し、彼を実際の身長よりも低く見せることが必要とされた。『X-メン』は公開と同時に大ヒットとなり、ジャックマンはスターダムを駆け上がった。後に製作された続編でも彼は主役を演じた。ウルヴァリンを演じるにあたり、ボディ・トレーニングを必要とし、『メンズ・ヘルス』誌によると、彼は撮影が終わった時にはベンチプレス140kg、レッグプレス480kgを持ち上げられる程になっていた。
2004年にジャックマンはオーストラリア人作曲者兼俳優のピーター・アレンの生涯を描いたブロードウェイ・ミュージカル『ザ・ボーイ・フロム・オズ』でトニー賞 ミュージカル主演男優賞を受賞。彼の卓越したパフォーマンスは多くの賞賛と共に2004年・2005年と同賞の主役となった。また、第58回トニー賞の司会を務め、エミー賞のIndividual Performance(Variety/Music Program)を受賞した。
2007年10月からCBSにてテレビドラマ『Viva Laughlin』のプロデュースを行うが、わずか2回の放送で打ち切られてしまった。これは2006年に放送されたABCの『エミリーの恋愛バイブル』に次ぐ最速記録でもある。
2008年の『ピープル』誌の「最もセクシーな男」に選出された。
2009年に第81回アカデミー賞の司会を務めた。同年4月21日にハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに名前が刻まれた。
2012年には、同名のミュージカルを映画化した『レ・ミゼラブル』に主人公のジャン・バルジャン役で出演した。同映画のプレミアでは、トム・フーパー監督、キャメロン・マッキントッシュ、アン・ハサウェイ、アマンダ・サイフリッドらと共に、来日も果たした。
2014年には、トヨタ『クラウン』のCMに起用され、『あの素晴しい愛をもう一度』の英語版を歌っている。
日本語吹替では山路和弘がフィックスである。その他テレビ版では日曜洋画劇場で磯部勉、ソフト版(X-MEN 1作目)では梁田清之が務めた事がある。
私生活
ジャックマンにとって初めてのテレビの仕事だった『コレリ』でオーストラリア人女優デボラ=リー・ファーネス(Deborra-Lee Furness)と出会い1996年4月に結婚。このストーリーは険悪な囚人(ジャックマン)がカウンセラー(デブラ)に恋するというものだった。ジャックマン夫婦は2度の流産を経験しており、現在は養子のオスカー・マクシミラン(男・2000年5月15日生まれ)とアヴァ・エリオット(女・2005年7月10日生まれ)と共にメルボルンに暮らす。
ジャックマンは自身がデザインした婚約指輪をデブラに贈り、そこにはサンスクリット語で「Om paramar mainamar」と刻まれており、翻訳すると「私達はこの絆を偉大なる原典に捧げる」となる[2]。
2005年に長年のアシスタントであったジョン・パレルモと共に映画制作会社シード・プロダクションズに参加。同プロダクションの処女作は2007年公開の『Viva Laughlin』。妻デブラも同プロダクションに参加している。
オンライン掲示板「NNDB」によると、ジャックマンは非常に視力が悪く、コンタクトレンズを付けていなければメニューすらろくに読めないという。左利きで、ピアノ、ギター、バイオリンを演奏する。寿司が大好物。5個のボールをジャグリングすることができる。非常な嫌煙家で私生活のみならず劇中でもタバコを吸うことを拒んでいる。『X-メン』シリーズでは葉巻をしばしば吸っているシーンがあるが、これは自身が演じるウルヴァリンのキャラクターに合わせて演技の時のみ吸っている。
ナショナル・ラグビー・リーグManly-Warringah Sea Eaglesのサポーター。
彼の父は英国軍のボクシングチャンピオンであった。『リアル・スティール』撮影の際にジャックマンがシュガー・レイ・レナードに指導を受けた際に父にその事を話した所「いままで見たこともないくらい」興奮したとジャックマンがメイキングで語っている。
主な出演作品
公開年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 |
---|---|---|---|
1994 | Law of the Land | チャールズ・マックレイ | テレビシリーズ(ゲスト出演) |
1995 | Correlli | ケヴィン・ジョーンズ | テレビシリーズ |
Blue Heelers | ブラッディ・ジャクソン | テレビシリーズ(ゲスト出演) | |
1996 | Snowy River: The McGregor Saga | ダンカン・ジョーンズ | テレビシリーズ(ゲスト出演) |
1999 | Erskineville Kings | ワース | |
Paperback Hero | ジャック・ウィリス | ||
2000 | X-メン X-Men |
ローガン/ウルヴァリン | |
2001 | ニューヨークの恋人 Kate and Leopold |
レオポルド | |
恋する遺伝子<br />Someone Like You | エディ | ||
ソードフィッシュ Swordfish |
スタンリー・ジョブソン | ||
2003 | X-MEN2 X2 |
ローガン/ウルヴァリン | |
2004 | ヴァン・ヘルシング Van Helsing |
ガブリエル・ヴァン・ヘルシング | |
ヴァン・ヘルシング アニメーテッド Van Helsing: The London Assignment |
ガブリエル・ヴァン・ヘルシング | 声の出演 | |
2005 | ロスト・ストーリー ~現代の奇妙な物語~ Stories of Lost Souls |
ロジャー | 「Standing Room Only」に出演 |
2006 | ハッピー フィート Happy Feet |
メンフィス | 声の出演 |
マウス・タウン ロディとリタの大冒険<br />Flushed Away | ロディ | 声の出演 | |
プレステージ The Prestige |
ロバート・アンジャー | ||
ファウンテン 永遠につづく愛 The Fountain |
トマス/トミー/トム・クレオ | ||
タロットカード殺人事件 Scoop |
ピーター・ライモン | ||
X-MEN: ファイナル ディシジョン X-Men: The Last Stand |
ローガン/ウルヴァリン | ||
2008 | 彼が二度愛したS Deception |
ワイアット・ボーズ/ジェイミー・ゲッツ | 製作 |
Uncle Jonny | ラッセルおじさん | ||
オーストラリア Australia |
ドローヴァー | ||
2009 | ウルヴァリン: X-MEN ZERO X-Men Origins: Wolverine |
ローガン/ウルヴァリン | |
2011 | X-MEN: ファースト・ジェネレーション X-Men: First Class |
ローガン/ウルヴァリン | カメオ出演 |
リアル・スティール Real Steel |
チャーリー・ケントン | ||
雪花と秘文字の扇 雪花密扇 |
2011日本・中国映画週間で上映 | ||
2012 | カワイイ私の作り方 全米バター細工選手権! Butter |
ボイド・ボルトン | |
ガーディアンズ 伝説の勇者たち Rise of the Guardians |
|||
レ・ミゼラブル Les Misérables |
ジャン・バルジャン | ||
2013 | ムービー43 Movie 43 |
||
ウルヴァリン: SAMURAI The Wolverine |
ローガン/ウルヴァリン | ||
プリズナーズ Prisoners |
ケラー・ドーヴァー | ||
2014 | X-MEN: フューチャー&パスト X-Men: Days of Future Past |
ローガン/ウルヴァリン |
脚注
- ↑ ヒュー・ジャックマン、取材記者が昔の教え子だったことに気づく MovieWalker 2013-10-07
- ↑ Enough Rope with Andrew Denton