チャーリーとチョコレート工場
テンプレート:Infobox Film 『チャーリーとチョコレート工場 』(チャーリーとチョコレートこうじょう、Charlie and the Chocolate Factory)は、2005年製作のアメリカ映画。ティム・バートン監督。ジャンルはファンタジー・コメディ。
目次
概要
ロアルド・ダールの児童小説『チョコレート工場の秘密』(原題は映画と同じ)が原作である。同作品の映画化は1971年製作の『夢のチョコレート工場』(メル・スチュワート監督)に次いで2度目となる。
第78回アカデミー賞の衣装デザイン賞にノミネートされた。
ストーリー
ウィリー・ウォンカ製のお菓子は世界中で大人気だったが、その工場の中は完全非公開であった。
ある日ウォンカは「生産するチョコレートの中に5枚だけ金色のチケットを同封し、それを引き当てた子供は家族を一人同伴で工場を見学する権利が与えられ、さらにそのうちの一人には想像を絶する素晴しい副賞がつく」という告知を出した。世界中がチケット争奪で大騒ぎとなる中、運良く引き当てたのは、食いしん坊の肥満少年オーガスタス、お金持ちでわがままな少女ベルーカ、いつもガムを噛んで勝つことにこだわる少女バイオレット、テレビ好きで反抗的な少年マイク、そして家は貧しいが家族思いの心優しい少年チャーリー。
彼らはウォンカの招待のもと、工場の中で夢のような不思議な光景を体験していく。ところがその途中で、まるであらかじめ仕組んであったかのようなさまざまなハプニングが起きて、子供たちは一人また一人と脱落。最後に残ったチャーリーに「副賞」が与えられるはずであったが、そのためにウォンカから提示された交換条件は「家族を捨てる」という到底受け入れがたいものだったため、チャーリーはこれを辞退する。
予想外の展開にすっかり意気消沈したウォンカだったが、チャーリーの後押しによって彼自身のトラウマを解決できたことで、改めてチャーリーに「副賞」を受け取るように打診し、これを受け入れたバケット一家と「とびきり甘い」人生を送ることとなった。
登場人物
- ウィリー・ウォンカ
- 工場長。シルクハットに杖・燕尾服・手袋を身に着け、善悪の区別が付かない子供じみた性格で時代遅れのフレーズを連発する変人。「天才ショコラティエ」や「チョコの魔術師」などと呼ばれる。スパイによって極秘のレシピの情報を漏らされた事から表面上は工場を閉鎖するが、実際はウンパ・ルンパを従業員として雇い、15年間も工場に籠りながら経営を続けていた。ちなみに「キモイから」といってガムを嫌っているが、何故か工場で生産している(即興で歌を作った時もチューインガムを嫌った歌を歌う)。工場に招待した子供たちの中でも、屁理屈をこねるマイクをとりわけ嫌っていたようである。原作に比べ、皮肉屋に描かれている。過去のトラウマからか「両親」という言葉が何故か言えない。子供の頃に大掛かりな歯の矯正器具を付けていたせいか、笑顔がやや不自然である。 また、長い間、工場にこもりきりだったのか非常に青白い顔をしている。工場見学のオープニングで燃え盛る花火を発砲して火だるまになったセットの人形をみて大喜びしたり、子供たちがトラブルを起こしても心配するそぶりを見せないなどの冷淡な一面がある。
- 彼のショコラティエとしての能力を印象づけるエピソードとして「ポンディチェリー王子というインドの富豪からの依頼で『レンガからそれを留めるセメントはおろか、壁の絵や絨毯に至るまで全てチョコレートの宮殿』を作ったことがあるが、王子はチョコ宮殿を食べずにそのままにしたら数日後に溶けてしまった」というエピソードが語られている。
- 彼はもともと歯科医の家に生まれるが、お菓子を全否定する父親に反発して家出し、お菓子工場を建設した。ある日、散髪していた時に見つけた白髪から自らの老いを感じ取り、自分の死後の工場の行方を心配し、工場の後継者を探す為に5人の子供を工場に招待した。最終的にチャーリー・バケットが残ったため、彼に家族を捨てることを条件に工場を継ぐように言うが「家族を捨てることはできない」と断られる。その後で偶然(?)チャーリーと再会し、一緒に父親の元を訪ねてくれるよう頼む。最終的には父親と和解し、バケット一家に家族として迎えられ、共に工場を経営することになる。
- チャーリー・バケット
- 工場の近くに住む主人公の少年。祖父母が寝たきりながらも4人とも健在(年齢を足すと381歳)で、さらに父親が薄給の上に、後に失業した事で限りなく貧しい家の育ちだが、家族思いの優しい少年。ウィリー・ウォンカに憧れ、父親の通っている工場で生産している歯磨き粉のパーツでチョコレート工場の模型を組み立てていた。毎年誕生日にだけチョコレートを貰えるが、そのたった一枚を家族みんなに分けてあげる一幕も見られる。拾ったお金で買った3枚目のウォンカバー(誕生日プレゼントの1枚目とジョーおじいちゃんのへそくりで買った2枚目は外れだった。なお原作では拾ったお金で2枚チョコを購入しており、チケットが当たったのは通算4枚目である)に、たまたまゴールデンチケットが入っていた為、工場に招待される。旧作よりキャラクター設定が原作に忠実になっている。
- 工場内でさまざまなハプニングを乗り越えて、最後に残った子供である為にウォンカから工場を継ぐように言われる。しかし、「家族を捨てること」が後継条件だったので一度は拒否する。この時のチャーリーの意志と言葉がウォンカの心を動かしたようで、その後に街で靴磨きをしている時にウォンカと再会し、最終的にはウォンカが歯科医の父親と和解する手助けをした。その後、再びウォンカに工場の跡継ぎの話を出され、「家族も一緒なら」という条件のもとに受け入れる。その結果、チョコレートの滝の部屋に彼の家がそのまま移設され、彼の家族も同居できるようになった。
- バケット氏
- チャーリーの父親。バケット家の唯一の働き手で歯磨き粉工場で働いていたが、工場の近代化(合理化)によりリストラ対象となる(原作では会社は倒産し、雪かきの仕事で食いつなぐことになっているが、映画では割愛)。
- のちに工場に復帰し、導入された新型機械の修理工となった為に収入が格段に増える。最後はウォンカを家族の一員として温かく迎えた。
- バケット夫人
- チャーリーの母親。普段は4人の老人の介護と家事とで手一杯なので、働きに出る事もできない。家計が苦しいので毎日キャベツのスープを作っている。原作続編に拠れば、腰痛や関節痛に悩まされているようである。「食事中に仕事の話は厳禁」とのルールを定め、仕事を失った夫に「それならキャベツのスープをもっと薄めればいい」と前向きに支える。尚、このルールは貧乏ではなくなった後も変わっていない。
- ジョーおじいちゃん
- チャーリー・バケットの同行者であり、チャーリーの父方の祖父(原作準拠。映画ではバケット夫人にハグしている場面が見られるので母方の可能性も)。昔、ウォンカの工場で働いていた過去を持つ(映画オリジナルの設定)。チャーリーの祖父母のなかで最高齢の96歳(原作準拠)。ほとんどベッドで寝たきりだったが、チャーリーがゴールデンチケットを当てたと知った途端に元気になる。
- ジョゼフィーンおばあちゃん
- チャーリーの父方の祖母(原作準拠)。原作では90歳を越えていることになっている(原作続編では78歳ということになっている)。
- ジョージおじいちゃん
- チャーリーの母方の祖父(原作準拠。映画ではバケット氏に「父さん」と呼ばれているので父方の可能性も)。頑固者で現実主義者だが、家計を考えてゴールデンチケットを換金しようとするチャーリーを諌める一面もある。皮肉屋で大変口が悪いため、度々バケット氏に言葉遣いを諌められたり、彼が暴言を吐く際にバケット氏がチャーリーの耳を塞いでいる場面もある。妻やジョゼフィーンと同じく、原作と続編とで年齢設定が異なっている。
- ジョージーナおばあちゃん
- チャーリーの母方の祖母(原作準拠)。映画ではやや認知症が始まっているように描かれている。夫やジョゼフィーンと同じく、原作と続編とで年齢設定が異なっている。聴力がかなり落ちているようで、ウィリー・ウォンカがガラスのエレベーターで屋根を突き破っても「誰かがドアをノックしたみたい」と言う程である。
- ウンパ・ルンパ
- ルンパランドという国に住む小柄な人々(原作初版ではピグミーの一種と明言されていたが、後に人種差別問題を考慮して修正)。ジャングルに住む動物から身を守るため、木の上で生活している。普段はマズい緑色のイモムシを食べている。彼らの間ではカカオ豆は貴重品であり、年に3~4粒取れればいい方であるようである。そんな彼らにウィリー・ウォンカは給料をカカオ豆で支払う交渉をして、従業員とする(原作と違い、きちんと労働契約を結んでいる)。従業員の多くは白黒の縞模様の服の上から、セクションによって色が異なるレザーのつなぎを着ている。また、受付嬢の他、ウィリー・ウォンカ専属の秘書やカウンセラーなどもいる。歌と踊りを好み、即興(?)で歌を作るが、皆には「練習していたみたい」と言われる。彼らの間では腕を交差させて胸につける事は「同意」を示すジェスチャーのようであるが、これは監督バートンが愛好するカルト映画『プラン9・フロム・アウタースペース』からのオマージュである(登場する宇宙人が同様のジェスチャーをする)。なお、今作では全てのウンパ・ルンパを一人の役者が演じており、男女を問わず全て同じ顔をしている。作中では歌以外で全く喋っておらず、ジェスチャーで意思表示を行う(映画では音声は入らないが会話しており、ウォンカがルンパランドの長にジェスチャーで会話する場面では字幕が表示されている)が、ウィリー・ウォンカの指示にしっかりと従っているため、言葉は理解できているものと思われる。
- オーガスタス・グループ
- ドイツ・デュッセルドルフの肉屋の息子。ジョージおじいちゃんに「最初の当選者はきっとブタみたいな奴だ」と予想されたが、正にその通りの肥満児。チョコレートが大好物で毎日食べており、チケットを手に入れる(つまり、チャーリーと違って毎日チョコレートを買ってもらえる子供である)。その際、チョコと一緒にチケットの一部を噛み切ってしまった。同じく太めの母親と同行する。自分の食べるチョコを物欲しそうに見るチャーリーに「持ってくれば良かったのに」と嫌味を言う。
- 彼を風刺するウンパ・ルンパは南米調の歌を披露し、赤いつなぎを着ている。DVDにCGによるメイキング映像が収録されている。
- 工場見学の際に欲張ってチョコレートの川に落ちたが、泳げないためにチョコのパイプに吸い上げられてしまう。最後はチョコまみれになって工場から出てくる(原作ではパイプを無理矢理通されたので細長い体になってしまうが、映画では終始太ったまま)。しかし、性懲りもなく自分の身体に付着したチョコを美味しそうに舐めていた。
- バイオレット・ボーレガード
- アメリカ・ジョージア州アトランタ在住。ステージママの母親の影響で「1番」や「優勝」という言葉に異常にこだわり、賞獲りに執念を燃やす少女(原作では単なるガム中毒)。空手などのスポーツを得意とし、今までのトロフィー獲得数は263個で、リビングにはその一部が置かれていた。ゴールデンチケットを当てるためにウォンカバーを好物に変え、今はガム噛みの記録更新の為、常にガムを噛んでいる。母子家庭のせいか、いつも母親とお揃いの服装をしている(原作では父親も登場する)。かなりの自信家で「絶対に自分が賞を手に入れる」と豪語し、貧乏人のチャーリーを「負け犬」呼ばわりした。
- 彼女を風刺するウンパ・ルンパはディスコファンクロック調の歌で、黒いつなぎを着ている(この黒いつなぎを着たウンパ・ルンパは、DVDのメニューにも登場している)。
- ウォンカの制止を振り切って試作品の「フルコースが味わえてお腹もいっぱいになるガム[1]」を食べ「世界で初めてガム食を味わった子供」との母親の喜びもつかの間、無謀さが仇となり試作品の副作用で体がブルーベリーのように変色して膨らんでしまった。その後ウンパ・ルンパによって体の中のジュースを絞り出され、髪の毛まで真っ青のゴム状の体になってしまう(原作では肌が青くなったのみにとどまった)。そんな娘に対し母親は複雑な気分になったが、本人はまるでガムのように柔軟になった体が満更でもないようだ。
- ベルーカ・ソルト
- イギリス・バッキンガムシャーのナッツ工場の社長令嬢。金持ちの家庭で甘やかされて育った為に非常にわがままな性格で、何でもかんでもすぐ欲しがる。自分でチョコを買ったわけではなく、父親が大量にウォンカバーを買占め、工場の従業員にナッツの殻むきを中止してまで探させた事でチケットを得た。ジョージおじいちゃんに「ブタよりたちが悪い」と言われる。娘に甘い父親と共に工場を訪れる。バイオレットと腕を組み“親友”になろうとするが、実際には互いにライバル意識をむき出しにしており、バイオレットがガムの副作用でブルーベリーのように膨れていく際には「農産物品評会に出せば?」と腹黒くほくそ笑む場面も。
- 彼女を風刺するウンパ・ルンパはサイケデリックなスローバラードを歌い、黄色いつなぎを着ている。
- ナッツ選別用のリスをペットに欲しがり、ウォンカに「売り物では無い」と言われても、強引に手に入れようとするが、その後ナッツ選別用のリス達に襲われ、ゴミとして父親[2]と共にダストシュートに投げ込まれ[3]、最後はゴミまみれになって工場から出てくる。そんな目に遭っても最後までわがままぶりは直らなかったが、父親の方は今回の一件で流石に反省したらしく、以前のように娘を甘やかさなくなった。
- マイク・ティービー
- アメリカ・コロラド州デンバー在住。高校地理教師の父親の息子。自分の知識が絶対に正しいと思い、それを決して曲げない、典型的な秀才気取りのハイテクオタク(原作では狂的なテレビっ子だが、たびたびウォンカの話の腰を折っていた点は相変わらず)。DOOMのような3Dシューティングゲームをやりながら「チョコの製造年月日、天候による増減、株価指数のデリバティブを換算して、1回でチケットを当てた」とマスコミのインタビューに応える。彼はチョコレートが大嫌いであり(実はゴールデンチケットを手に入れた際に買ったチョコレートに一切口を付けていない)、単にチケットを計算で当てる事だけが目的だったと思われる。そのため、彼の態度を見かねたジョージおじいちゃんからは「お前なんかチョコレート工場に行く資格はない」と罵倒する。気弱な上にハイテクに疎い父親と共に工場を訪れる。ウォンカの言う事にいちいち口を挟み、しかも全てのスイーツに全然興味が無く、工場見学に参加したのは自分の知識をひけらかす為だと推測される。彼の性格には非常に攻撃的な一面があり、自宅では前述の3Dシューティングゲームを「死ね、死ね」と叫びながら遊んでおり、工場内ではカボチャを模した菓子を足で粉々に破壊したりもしている。
- 彼を風刺するウンパ・ルンパはQueenやBeatlesをモチーフとした歌を披露し、テレビの中を舞台にするだけに衣装もさまざま。基本は白いつなぎである。
- テレビ室の転送機の対象をチョコレートなどのお菓子のみに限定すること[4]に腹を立ててウォンカをバカ呼ばわりした上に転送機の人体実験を勝手に行って小人になってしまい、最終的にウンパ・ルンパによってキャンディー伸ばし機でペラペラの紙のような体になってしまった(原作では太らせチョコで幅を取り戻している)。ウォンカが彼のことを殊更嫌っていたからか、ウンパ・ルンパの歌による風刺は4人の中で一番酷く「成り行きを見よう」「元に戻れなかったらいい気味だ」とまで言っている。
- ウィルバー・ウォンカ
- 映画オリジナルキャラクター。ウィリー・ウォンカの父親で歯科医。ウィリーに特製の大掛かりな歯列矯正器具を付けさせていた。歯に対して害悪なものには非常に排他的な歯科医であり、「お菓子は虫歯の素、チョコレートなんて時間の無駄」と断言し、息子の目の前でハロウィンのお菓子を暖炉に投げ込むほど。のちに息子ウィリーがショコラティエになるために家を出ると言い出したときには「お前の帰る家は無い」と見捨て、本当に家ごと消えてしまった。
- しかし本編の最後で、息子の新聞記事の切り抜きを額縁に入れて診察室の壁いっぱいに飾ったり、彼の歯を診察しただけで子供の頃以来生き別れ同然だったウィリーの成長した姿だと気付くなど、本当は心の奥底では息子を愛し、気遣い、誇りに思っていたことが判明する。ちなみに、この時の歯の診断結果から、ウィリーも父親と別れた後も義務付けられていた歯のケアを怠らなかったようである。
- 最後はチャーリーの仲介により、息子と和解することができた。
映画版の特色
原作との相違、旧版との相違について
原作からの改変が多かった旧版に比べ、本作は原作をより忠実に再現した上で、映画オリジナルであるウォンカの少年期のエピソードが盛り込まれている。ウォンカは幼少時代、歯科医である厳しい性格の父親に半ば虐待に近い躾をされてトラウマになっているため、現在も"parents"(両親)という言葉が口にできず、またフラッシュバックをしばしば起こすアダルトチルドレンとして描かれている。総じて、イデオロギーとしての家族が強調されている。
また現代的な脚色として、マイクが『DOOM』などを思わせる暴力性の強いテレビゲームを遊んでいたり、ウンパ・ルンパがレザーの衣装やインカムを身に付けており、また彼らの歌も旧作では西洋わらべ歌風のオリジナル詞だったが、本作では原作に準拠した歌詞をもとに現代的なミュージックでアレンジされ、作品の見せ場になっている。
実際のチョコレートのセット
チョコレート工場の内部に全てチョコレートで作られた庭園が登場するが、チョコレートの川は本物ではなく、限りなく本物のチョコレートの質感に近い素材で表現された。しかし、庭園のモニュメントや芝生はパティシェによって作られた本物の菓子である。
他の映画や有名バンドへのオマージュ、様々なジョーク
特にマイク・ティービーの場面で顕著であるが、『2001年宇宙の旅』、『サタデー・ナイト・フィーバー』、『鳥』、『サイコ』、『ベン・ハー』といった有名映画へのオマージュや、クイーンやビートルズやキッスなどのロックバンドを連想させる曲調や画面づくりなど、映像作品のエッセンスが取り入れられている。また、原作にも点在するブラックジョークが、監督バートンの趣味的に引き出した形で劇中にもちりばめられている。
劇中、発送先として日本の地名の「東京」が出てくる。そのため、日本の電気店の名前などが直接出てくる。また、チョコレート争奪の場面に日本人らしき子供が出てくるが、演じているのは全員日系人と中国人である。
アロマトリックス
一部の映画館では、芳香を放つ装置「アロマトリックス」を設置し、上映中にチョコレートの人工香料を放つ演出で、観客もさながらチョコレート工場の中にいるかのような臨場感が体験できた。
ウォンカバー
劇中に登場したチョコレート、ウォンカバー(ウォンカチョコとも)は実際に売られている。この映画の製作に全面協力したネスレがイギリス版、アメリカ版、オーストラリア版を販売している。それぞれの国によって包装が違う。
ネスレは以前から原作者ロアルド・ダールよりウォンカバーの商標を独占貸与され、1998年頃からアメリカで「ウォンカバー」を販売している。映画の公開にあたり、ネスレは総額500万ポンドのタイアップ・キャンペーンを実施している。同時に映画のパッケージを模したデザインの「ウォンカ・チョコレートバー」を発売した。それぞれスティック型と板チョコ型の2種類が作られ、特にオーストラリア版の板チョコ型は190グラムと大きく、映画の中でオーガスタスやチャーリーが手にしたウォンカバーを彷佛とさせる大きさになっている。単なる板チョコではなく、チョコクランチが練りこまれている。またキャラメルソースのフレーバーが挟み込まれており、非常に甘い。かつてのチョコの形はウォンカが着けているシルクハットを象っていたが、最近は板チョコが膨れ上がったような形となっている。なお、劇中のウォンカバーは普通の板チョコである。
2008年1月、日本ではネスレがウォンカ ゴールデンチケットキャンペーンを実施[5]。劇中と同様に5つのチョコレートにだけゴールデンチケットを封入してウォンカバーを販売した[6]。ゴールデンチケット当選者へのプレゼントは2008年2月1日に公開されたテンプレート:要出典。当選者(2008年版)にはウォンカの特大キューブリックがプレゼントされる[7]。2009年にはプレゼントはウンパ・ルンパの縮小版人形になった。当選者数はキャンペーン用ウェブサイトにて随時告知され、市場に残っているゴールデンチケットの数がリアルタイムで判るようになっている[6]。毎年冬、キデイランドやヴィレッジ・ヴァンガード、プラザ他、輸入食材を扱う専門店、雑貨店などで輸入販売される。2013年には青のパッケージの新作フレーバー「ミステリアス・スピットスパット」が発売され、ケースにはバイオレット・ボーレガードがデザインされている。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | ||
---|---|---|---|---|
劇場公開版 | 日本テレビ版 | |||
ウィリー・ウォンカ | ジョニー・デップ | 藤原啓治 | 宮野真守 | |
チャーリー・バケット | フレディ・ハイモア | 池田恭祐 | 冨澤風斗 | |
ジョーおじいちゃん | デイビット・ケリー | 清川元夢 | 大木民夫 | |
バケット夫人 | ヘレナ・ボナム=カーター | 山像かおり | 渡辺美佐 | |
バケット氏 | ノア・テイラー | 咲野俊介 | 家中宏 | |
ボーレガード夫人 | ミッシー・パイル | 石塚理恵 | 篠原恵美 | |
ソルト氏 | ジェームズ・フォックス | 小林修 | 内田直哉 | |
ティービー氏 | アダム・ゴドリー | 内田直哉 | 中村秀利 | |
グループ夫人 | フランツィスカ・トローグナー | さとうあい | 堀越真己 | |
ウンパ・ルンパ | ディープ・ロイ | 原語版流用 | ||
ウィルバー・ウォンカ | クリストファー・リー | 家弓家正 | 久米明 | |
バイオレット・ボーレガード | アナソフィア・ロブ | 久野美咲 | かないみか | |
ベルーカ・ソルト | ジュリア・ウィンター | 小幡真裕 | 三輪勝恵 | |
マイク・ティービー | ジョーダン・フライ | 海鋒拓也 | 山口勝平 | |
オーガスタス・グループ | フィリップ・ウィーグラッツ | 千葉皓敬 | 日高のり子 | |
ジョージーナおばあちゃん | リズ・スミス | 斉藤昌 | 翠準子 | |
ジョゼフィーンおばあちゃん | アイリーン・エッセル | 京田尚子 | 竹口安芸子 | |
ジョージおじいちゃん | ディビット・モリス | 永井一郎 | 大竹宏 | |
ポンディシェリ王子 | ニティン・ガナトラ | 落合弘治 | なし[8] | |
小売店主 | オスカー・ジェームズ | 福田信昭 | 宝亀克寿 | |
ナレーター | ジェフリー・ホールダー | 島香裕 | 中村正 |
- 吹き替え版の全歌唱は同時期に制作されたコープスブライドと同様に堀澤麻衣子を中心としたサウンドミッションチームAmato musicaが担当した。
関連商品
脚注
外部リンク
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- ↑ ちなみにこの時彼女が食べたガムのメニュー(というより味)はトマトスープ・ローストビーフ・ブルーベリーパイだった。
- ↑ 父親は単に投棄されたわけではなくリスに突き落とされただけだった。
- ↑ ちなみにダストシュートの下は焼却炉になっていてゴミは火曜日に焼却処分される。見学に来た曜日がその火曜日だったが、焼却炉が故障していたため、事なきを得た。
- ↑ シリアルも一応転送できるが、人間についてはウォンカ曰く「美味しくないから」として転送の対象にしていない。
- ↑ テレビ(地上波放送)で初めて本作が放映された時期と合わせたキャンペーンだった。
- ↑ 6.0 6.1 テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 登場シーンはカットされた。