トランスフォーマー リターン・オブ・コンボイ
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トランスフォーマーリターン・オブ・コンボイとは、トランスフォーマーシリーズの玩具のみで進行していた企画。1991年に商品展開された。タイトルの通り、かつての人気キャラクター・コンボイの再来を最大のテーマとしている。
ストーリーとしては、『トランスフォーマーZ』の続編にあたる。映像化はされていないが、雑誌では『ザ・バトルスターズ』のタイトルで漫画作品として掲載された。
目次
ストーリー
デストロンに謎の新大帝ダークノヴァが出現。さらにかつての破壊大帝メガトロンがスーパーメガトロンとして復活した。かつてないこの危機にサイバトロンは、初代総司令官コンボイの捜索のため、スカイギャリー率いる新戦士団バトルスターズを結成。そして、デストロンの衛星基地ルシファーに葬られていたコンボイはダイアトラスの持つ超エネルギー・ゾディアックを受け継ぎ、スターコンボイとして蘇った!
登場キャラクター
サイバトロン
- C-372 総司令官 スターコンボイ
- 声 - 玄田哲章(TFテレフォン)
- 『ヘッドマスターズ』において再び命を落とした総司令官コンボイが、ダイアトラスのエネルギーを受け継ぎ、身長45メートル、体重2千トンもの巨大な体躯を得て復活した姿。バトルスターズを含むサイバトロン全軍の最高総司令官である。巨大トレーラーと基地形態に変形する。トレーラー形態ではバトルスターズのグランダスを牽引し、その上部にスカイギャリーが搭載することで、3体のパワーを集結した必殺技・3連合体バトルスターアタックを繰り出す。
- 玩具では電動走行機能を搭載。後述のマイクロTF(トランスフォーマー)サイズのホットロディマスが付属。
バトルスターズ
コンボイ捜索のために組織された精鋭部隊。
- C-360 バトルスターズ隊長 スカイギャリー
- 新戦士団バトルスターズを率いる総司令官代理。コンボイ捜索という任務の重大さから、常に自身を抑えて行動する。巨大ジェット機と基地形態に変形する。必殺技はミステリーサークルパンチ。
- 玩具ではミサイルタンク型マイクロTF、ショットボンバーが付属。
- のちに玩具の金型が「黄金勇者ゴルドラン」に流用され、飛行要塞デスギャリガンとしてアニメにも登場した。また、本作は国内展開のみのシリーズではあったものの、米国のBOTCON限定コミック「WRECKERS」では回想シーンにスカイギャリーのビークルモードが登場しているが、単に「シャトル」と呼ばれるのみでロボットモードも描かれていない。ファンサービスのような扱いで登場し、スカイギャリー本人であるかは不明。
- C-371 ロボットベース グランダス
- バトルスターズの副隊長で、スカイギャリーの親友。空母と前線基地に変形する。怪力の持ち主だが、温和な性格の為に後方支援を好む。必殺技はストーンヘンジキック。
- 玩具ではパトカー型マイクロTF、スピナーが付属。また、ダイアトラスと連結して牽引する事も可能。
- こちらは「勇者指令ダグオン」に金型が流用され、ダグベースとして再発売されている。
マイクロトランスフォーマー/MicroMaster
『トランスフォーマーV』『トランスフォーマーZ』でも登場した小型戦士たち。
- C-370 六体合体戦士 シックスライナー
- 声 - 沢木郁也→?(TFテレフォン)
- バトルスターズの太陽系地区防衛戦士。ライナーチームに所属する一番戦士リーフ、二番戦士ディーゴ、三番戦士ナイト、四番戦士アラン、五番戦士スパーク、六番戦士ジョーが合体して巨大戦士シックスライナーとなる。
- また、合体前の各員はそれぞれ東北新幹線200系、SL、ブルートレインEF66型電気機関車、TGV、東海道新幹線100系、スーパーひたち651系特急型電車にも変形可能。
マイクロトレーラーズ
バトルスターズの一員。マイクロトランスフォーマー4体組チームで、各自が専用の運搬用トレーラーマイクロトレーラーを持つ。
後期に登場するキャラクター(シャトルロケットWチーム以降)は、単独では変形せず、2名のキャラクターが合体して1つのマシンになる。
海外展開は1990年。
- C-361 怪力戦士 ビッグトラックチーム/MonsterTruckPatrol
- ビッグホーラー/BigHauler、スローポーク/SlowPoke、ヘビートレード/HeavyTread、ハイドロリック/Hydraulicの4名からなる切り込み部隊。
- それぞれセミトレーラー、レッカー車、トラクター、フォードブロンコに変形する。
- C-362 機動戦士 ホットロッドチーム/HotRodPatrol
- ルーカス/Hubs、グリース/BigDaddy、バニシング/Trip-Up、レッグス/Greaserの4名からなるベテラン戦士チーム。
- それぞれウィリークーパー、シボレー、マスタング、フォードクーペに変形する。
- C-363 砲撃戦士 ミリタリーチーム/MilitaryPatrol
- ボンブショック/BombShock、トレーサー/Traser、グロウル/Growl、ドロップショット/DropShotの4人からなる戦略エキスパートチーム。
- それぞれタンク、ヘリコプター、ジープ、装甲車に変形する。
- 海外ではデストロンとして発売。
- C-364 流星戦士 シャトルロケットWチーム/AstroSquad
- フェイサー/Phaser、ブレストマスター/BlastMaster、ムーンロック/MoonRock、ミサイルマスター/MissileMasterの4名からなる宇宙戦チーム。
- 前者2名は合体してスペースシャトルに、後者2名は合体してロケットトレーラーとなる。
- C-365 迎撃戦士 ファイヤータンカーWチーム/MetroSquad
- ホイールブリーズ/WheelBlaze、ロードバーナー/RoadBuner、オイラー/Oiler、スライド/Slideの4名からなるチーム。
- 前者2名は合体して消防車に、後者2名は合体してタンクローリーとなる。
- C-366 空海戦士 レーダーホバーWチーム/AstroSquad&MetroSquad
- パワーラン/PowerRun、ストライクダウン/StrikeDown、バラージ/Barrade、ヘイブ/Heaveの4名からなるチーム。
- 前者2名は合体してホバークラフトに、後者2名は合体してレーダートラックとなる。
- 海外ではこれらは6体ずつのセット発売。
- C-367 建設戦士 ダンプショベルWチーム/ConstructorSquad
- スレッジ/Sledge、ハンマー/Hammer、グリット/Grit、ノックアウト/KnockOutの4名からなる建設チーム。
- 前者2名は合体してダンプトラックに、後者2名は合体してショベルトレーラーとなる。
- C-368 巨重戦士 クレーンキャノンWチーム/ConstructorSquad&BattleSquad
- ストーンクランチャー/StoneCruncher、エクスカベイター/Excavator、ダイレクトヒット/Direct-Hit、パワーパンチ/PowerPunchの4名からなる怪力チーム。
- 前者2名は合体してクレーントレーラーに、後者2名は合体してキャノントレーラーとなる。
- C-369 攻撃戦士 ジェットタンクWチーム/BattleSquad
- ファイアショット、バンキッズ、メルトダウン、ハーフトラックの4名からなる攻撃部隊。
- 前者2名は合体してブラックバードに、後者2名は合体してタンクトレーラーとなる。
この他、前作までに登場しているレスキューパトロールチーム、バトルパトロールチーム、スーパーカーパトロールチームもマイクロトレーラーズとして再登場する。
その他のサイバトロン
- エアーボット部隊
- 初代「トランスフォーマー」より登場した、サイバトロン初の航空部隊。コンボイの発案で誕生し、過去のコンボイ誕生に関わっている。
- ロボットポイント通販専用商品として再発売され、グラビアにも登場している。
デストロン
デストロン側のキャラクターはいずれも商品化されていない。
- 帝王 ダークノヴァ
- 宇宙征服とエネルギー強奪を目的とする謎の新大帝。当初のカタログイラストはユニクロンを髣髴させる。
- 破壊大帝 スーパーメガトロン
- メガトロンがダークノヴァの力で強化復活した姿。スターコンボイと同等の力を持ち、ガンジェット(銃型の戦闘機)に変形する。
- 人間を食べてエネルギーに変えることができる。
- 最強破壊大帝 ウルトラメガトロン
- スターコンボイたちのスターベースアタックに一度は倒れたスーパーメガトロンが、ダークノヴァの力でさらに強化されて甦った姿。スターコンボイの10倍のパワーを持ち、飛行重戦車に変形する。武器はスターバスター砲。後にダークノヴァと合体(どちらが主導権を持つか不明)、星の巨人となる。
- 戦闘兵士 ギャラマン
- スーパーメガトロン配下の兵士。多数いる。後に強化型のグレートギャラマンが登場。
参考文献
- 島田康治ほか 『トランスフォーマージェネレーション』 勁文社、2001年。
- まがみばん 『戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー ザ★コミックス』 ミリオン出版、2002年
- 高柳豊ほか 『トランスフォーマーG1キャラクター大全集』 宝島社、2004年。