ノリリスク
テンプレート:世界の市 ノリリスク(Норильск, Norilsk)は、ロシア連邦クラスノヤルスク地方(旧タイミル自治管区)の都市。中央シベリア高原の北西部、タイミル半島の南部に位置し、エニセイ川から東に90km。人口は129,800人(2004年)。人口が10万人を越える都市では世界で最も北に位置する(北緯69度20分、東経88度13分)。
ニッケル生産の世界最大手であるノリリスク・ニッケルが操業する世界有数のニッケル鉱山があるほか、銅やコバルトなど種々の金属を産し、冶金業が盛ん。ノリリスクのコンビナートは、世界のパラジウムの35%、白金の25%、ニッケルの20%、ロジウムの20%、コバルトの10%を生産している。また、ロシア連邦で生産されるニッケルの96%、コバルトの95%、銅の55%がノリリスクのコンビナートで生産されている。
自動車道路や鉄道でエニセイ川下流の河港ドゥディンカと結ばれている。ポピガイ・クレーターに最も近い都市でもある。
高等教育機関としてノリリスク工業大学、ノリリスク経済大学がある。劇場や博物館がある。
2001年10月より閉鎖都市に指定され、外国人観光客の訪問が規制されており、ロシア人訪問者も訪問許可が必要となっている。
歴史
1935年に囚人の強制労働によってコンビナートの建設が開始され、1939年3月に工場が稼動を始めた。1953年に都市として登録されるまでの初期の住民はもっぱら強制労働を科された囚人であり、囚人労働者の数は1950年代はじめには約7万人に達した。
気候
ノリリスクの気候は人間が住むには非常に厳しい環境である。冬の寒さは厳しく、2月の平均気温は-35℃に達する。1年のうち250日から270日は雪に覆われている。年間平均気温は-9.8度。
- 記録上の最低気温 -63度
- 記録上の最高気温 +32度
環境問題
鉱山操業により大量の二酸化硫黄などを排出していることから、近年は環境破壊の問題も指摘されており、「世界の汚染された10都市」のひとつにも数えられている[1]。