日南市天福球場
日南市天福球場(にちなんし・てんぷくきゅうじょう)は、宮崎県日南市の天福運動公園内にある野球場。同市が運営管理している。
歴史
1962年完成。翌1963年春から広島東洋カープが春季・秋季キャンプを実施している。春季キャンプではこの天福球場と日南総合運動公園野球場(東光寺球場)の2ヶ所を会場として使用しているが、天福球場は、キャンプ前半は主として二軍メンバーが、後半は沖縄市野球場での一次キャンプを終えて合流する一軍メンバーが使用している。なお2013年は沖縄市野球場が施設老朽化に伴う改修を行っているため使用できず、2月1日のキャンプ初日から当球場と東光寺の2つの球場で合宿を張っている。
2005年、老朽化のため球場全体の改修工事を行った。メインスタンドは全面改築されネット裏部分に屋根つきの2,000人収容のスタンドが完成した。また、それまで広島のキャンプ時には、外野フェンス沿いにかつての甲子園球場のラッキーゾーンを思わせるようなネットが取り付けられていた。これは、フェンスにラバーが張られておらず、コンクリートむき出しで危険だったためである。改修工事によりラバーが張られたことから、フェンス沿いのネットは姿を消した。
また2006年からは二軍の秋季教育リーグ「フェニックスリーグ」の開催球場としても使用されている。
余談だが、日南が広島のキャンプ地として定着し始めた1966年暮れ、市議会で読売ジャイアンツのキャンプを誘致する構想が持ち上がったことがある。ある市議会議員が「日南に巨人を呼んだらどうか。人気球団だから、経済効果はカープよりも遥かに大きい」と発言したのが発端。事実、当時巨人側からもキャンプ地のオファーがあり、一時は当時の市長も真剣に検討したものの、世話人役らが「この街を有名にしてくれたカープを裏切るわけにはいかない」と嘆願、構想は白紙に戻された。以後、日南市は現在まで40年以上、広島のキャンプ地として親しまれている。
また、2009年3月を以て南郷町を新設合併で日南市に編入したため、南郷スタジアムでキャンプを張る埼玉西武ライオンズと併せて、2球団が日南市でキャンプを開催することとなった。
施設概要
- 両翼:99m、中堅:122m
- 内野:土、外野:天然芝
- 照明設備:4基
- 収容人員:2,000人
- スコアボード:パネル式(得点・打順・ボールカウンターのみ。選手表記なし)