粗品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
粗品(そしな、そひん)とは、他人に贈呈する品物の謙遜した呼び方である。粗末な品物という意味で用いられることもある。
ただし商業的な宣伝活動の一種として、来店や商品の購入、契約などのお礼として贈呈される品物のことを指すこともあり、日常的には主に商用目的におけるお礼の品物として解される。
概要
粗品は前述の通り、贈り物をする際の謙譲語として、自分の贈り物は大層なものではない(故に「この贈り物に対して貴方は余り気負う必要は無い」という意味を含む)という表現である。特に粗品と表現される場合は、後述するように日用品の内でも消耗品など、それほど高価ではない(しかし誰にとっても利用価値はある)贈り物が主であり、一種の挨拶的な意味合いで贈られるものである。
熨斗紙や化粧箱に包まれ、熨斗紙には「粗品」または「御挨拶」と明記されることも多い。また商業的には店名、社名、商品名などが記されていることもあり、試供品を兼ねて配布されることもある。
こういった贈り物は、面識の無い相手に自身を紹介するためのものとして、例えば引越しのご近所まわりの場合、水引は「繰り返し」の意味(「末永くよろしくお願いします」の意)を内包する紅白の蝶結びが使われる[1]が、簡略的なものでは特に意識されない。
品物の例
粗品としてよく用いられる品物の例を挙げる。
- 筆記用具(鉛筆、ボールペン、シャープペンシル、蛍光ペンなど)
- メモ用紙、付箋紙、ノートなど
- 下敷き、ファイル、バインダーなど
- 洗剤、石鹸
- ティッシュペーパー、ウェットティッシュ
- タオル、ハンカチなど
- 食料品、調味料(しょうゆ、サラダ油、レトルト食品など)
- カレンダー
- ぬいぐるみ
- 入浴剤
その他
脚注
- ↑ 『あたらしい家庭の冠婚葬祭』出版:新日本法規・ISBN 4-7882-0074-0