魔女っ娘ア・ラ・モード
テンプレート:Infobox 『魔女っ娘ア・ラ・モード』(まじょっこア・ラ・モード)は2003年8月29日にF&C FC01より発売された18禁恋愛アドベンチャーゲーム。2004年11月25日にインターチャネルよりCEROレーティング15才以上対象のPlayStation 2版『魔女っ娘ア・ラ・モード 唱えて、恋の魔法!』が発売され、2005年4月28日にはこのPS2版での追加シナリオを含んだDVD EDITIONがF&C FC01から発売された。また、2005年6月24日には、本作の続編『魔女っ娘ア・ラ・モードII 〜光と闇のエトランゼ〜』(時代的には以前の話)が発売された。また、2006年7月27日には電脳CLUBからDVD PlayersGame版が発売された。2009年10月13日よりポケットヒロイン、2010年11月30日よりmobage、2011年1月31日よりGREE、2012年7月25日よりPixivゲームより配信されており、一連のモバイル版は株式会社デジタルジャケットが提供。
目次
ゲームシステム
本作のゲーム進行は、基本的には一般の恋愛アドベンチャーゲームのそれと同様に、移動や会話においていくつか表示される選択肢の中から1つを選ぶ事によって進行する。
ただし、試験を舞台にしたシナリオとなっている本作では、その試験の1つとして3択のクイズゲームが用意されている。そのルールは以下の通り。
- 試験は全10問で、主人公とヒロインが交互に5問ずつ挑戦する。
- 問題には3つのジャンル(算数・魔法・一般)と3段階の難易度(正解時の得点が低い方から順に10点・15点・20点)が設定されており、そのそれぞれに2問ずつ問題が用意されている。よって計18問の中から挑戦する10問を選ぶ事になる。
- 合計点が100点以上になれば合格。10問終了して100点に満たないか、2人合計で3問間違えてしまうと不合格。
- 豆知識:8問正解で100点に到達しないケースはあり得るが、9問正解すれば合格は保証される(10点問題全問と15点問題2問正解で10×6+15×2=90点、もう1問正解すると+15or20で105~110点)。
なお、このイベントはミルキー攻略時は発生しない他に、ヒロインによって得意なジャンルなどに差がある。
ストーリー
人と精霊が共存する魔法王国『ミント王国』。国民達は女王の下、平和な暮らしを送っている。
そのミント王国にある魔法学校『トゥインクルアカデミー』で、夏休みを前に試験が行われることになった。その試験はいつもと異なり、二人一組で行われるという。ダイルとユーキはパートナーとする美少女を求め、お互いにしのぎを削りあうことに……。
メインキャラクター
- ダイル・クライス
- 主人公(名前は変更可能)。朝は非常に弱く、いつもユーキに床にたたきつけられては意味不明な絶叫を発する。色恋沙汰には非常に鈍感で、シルビアとエレーネが自分に向ける気持ちに気づいていない。光の精霊を感じることができる(これができるのは、クラスの中では彼を除くと筆頭女王候補のエレーネのみ)。
- シルビア・アイゼット(声:カンザキカナリ)
- 主人公とエレーネの幼なじみ。ちょっぴり勝気な女の子で、面倒見の良さと気の強さが特徴。モンスターの「モ」の字を聞くだけでも逆上してしまうが、これにはとある事情がある。主人公が好きなのだが、本人のみが気づいていないことが悩みの種。さらに幼なじみのエレーネもダイルが好きなので、恋の三角関係に悩ませるが、期末試験にダイルとエレーネと共にパートナーが必要となり事態は急展開する。
- エレーネ・シルバーナ(声:一色ヒカル)
- 主人公とシルビアの幼なじみ。魔力が高く(しかも得意な魔法の属性は光)、次期女王候補の筆頭とされている[1]。それだけにカリスマ性が強く、学園でも人気がある。彼女も主人公が好きなのだが、シルビアの想いも知っているのでなかなか言い出せない。このようにおしとやかで控えめだが、自分の意見はハッキリと主張する性格。競い合う事が苦手で、恋にはちょっと奥手なところがある。なお、「まじょかべ」では本編とは違うエンディングが用意されている他、DVD版付属のドラマCDではなぜか悪役を演じている。
- ナナ(声:春野かえる)
- 大賢者ソレイユと錬金術研究員らのチームが、研究所でソレイユが見出した魔力が強力な幼い子供より採取した便から錬金術で誕生させる事に成功した7番目のホムンクルス。子供から生み出された影響で純真無垢な性格かつ好奇心旺盛で、男女の事に関しても無知である。羞恥心皆無に等しいが、それはトゥインクルアカデミーが研究所外の世界初体験であるから[2]。なお、魔法は使えない。名前の由来は7番目に生まれたホムンクルスであることから(正式名はVersion7と呼ばれる)。愛称は「なっちゃん」。
- リディア・アーセナル(声:草柳順子)
- 頭脳派。あらゆる魔法をそつなく使いこなすが、その雰囲気からアカデミーでも孤立しがち。そのためにクラスメイトから王国転覆を企む闇の魔女と噂されている。本当は寂しがり屋で心の優しい性格。いつも子供のブラックドラゴン「コドラン」を連れている。
- ミルキー・ミルコック(声:大野まりな)
- 年下で極度のあがり症。ゴーレムに捕まっているところを助けられたのがきっかけで主人公を好きになる。なお、彼女は下級生なので、彼女のシナリオでは試験のイベントは発生しない。
- ホルン・スティープル(声:氷青(PS2版)、果林(DVD版))
- 行動派なPS2/DVD版追加キャラ。有角族の少女。その環境故滅多に使うことはないが、闇魔法が得意。魔力もエレーネに次いで高い。自由奔放な性格でクラスメイトに迷惑をかける事が多いが、人を思いやる心を持っている。
サブキャラクター
- アクア・アラベスク(声:島村佳奈)
- 主人公達のクラスの担任。自らの仕事に愛と誇りを持っていて、生徒を一人前の魔法使いに育てる事を生きがいとしている。
- ソレイユ・ブリリアント(声:夏野向日葵)
- 大賢者と呼ばれるほどの魔力と知識の持ち主で、外見は見た目こそ幼い子供のようだが、実はかなりの高齢。絶大な量の魔力が老化を遅くしている。第64代目の女王候補だったが、辞退した経緯がある。錬金術によってナナを誕生させる。
- ユーキ・ハイマン(声:満月満丸)
- 主人公と同室の親友。風魔法に長け、朝が弱い主人公をいつもその魔法で床にたたきつけて起こす。そのために彼の魔法は日々上達している。顔が暑苦しいのが特徴。
- スフィア(声:上野空)
- DVD版に付属する、ドラマCDのみに登場するキャラ。ユーキとミルキーに追いかけられていたところを、リディアとホルンに助けられる。記憶喪失。
- キュー
- ミント王国に生息する野生動物であるキュロキュロの子どもで、アカデミーの中庭でナナと会って以来仲良しになる。だがある日突然死してしまい、そのショックが寿命が迫っているナナを苦しめる事になる。後にソレイユによってサイボーグ化されてロボキューとして復活する[3]。
- フグ・ヴェノム
- ダイルよりも断然上の魔力を持っている優等生であり、リディアを闇の魔女と決め付け、アカデミーから追い出そうと目論んでいる。
- ピヨタ・ラグナロワ
- 広場でミント焼きを開いてる屋台主であるが、以前は王国最強の料理人として名を馳せていた。彼が作るオークの尻尾焼きは究極料理と謳われ、その評判を聞いた女王がお忍びで店を訪れたとも言われている。
- 魔力が高い男の子
- 迷子になっているところに主人公達が見つけ出して、母親に合わせた一見普通のあどけない男の子だが、小説版では物語から2年前の幼児時に魔力の高さをソレイユに見出されて、錬金術研究所でホムンクルスの素になった便を排出して、事実上ナナを産み出す大役を果たした。但し、その直後に機密とプライバシー保護の理由で魔法によってその記憶が消され、その便からナナが生み出された事を知らず(ソレイユと研究員だけの秘密)、産みの親にも係わらずナナの事を「おねーちゃん」と呼んでいた[4][5]将来的にはアカデミーに入学する事を夢みている。
スタッフ
「まじょかべ」
まじょかべは、2004年2月27日に一般発売(2003年12月28日、コミケで先行販売)された、本作の壁紙集+ミニADV。ミニADV「まじょの夏休み」には、新しく「レイリス」(原画:藤原々々)というキャラが登場する。
なお、ミニADV登場キャラは主人公とレイリスの他にシルビア、エレーネ、ユーキの3名のみ。ストーリーはエレーネのシナリオの外伝となるため、シルビアを攻略することはできない。
システム面では本編と変わりないが、音声がMP2に変わっている。
「まじょの夏休み」ストーリー
ダイルはエレーネをパートナーに選び、無事に試験に合格する。そして迎えた夏休み前日、ダイルのベッドに謎の少女レイリスがあらわれる。レイリスとダイルは急速に仲良くなるが、そんな二人にエレーネの不満は爆発。ダイルはエレーネとレイリス、どちらかを選ぶことになってしまう。
「まじょの夏休み」追加キャラクター
- レイリス(声:桜川未央)
- いつの間にか、主人公のベッドで寝ていた少女。名前以外の素性は不明。主人公によく懐くが、なぜかシルビアにはなつかない。明るい性格だが、極度の人見知り。ちなみに、初めて登場した際は何も着るものを持っていなかったので、普段はエレーネのおさがりを着ている。
脚注
- ↑ 彼女のエンディングでは最終的に次期ミント王国女王に即位する事になる。また、ナナ編のエンディングでも彼女が女王になる事が語られている。
- ↑ 物語から2年前に採取した便を肉体として約1年の月日をかけて、培養カプセルの中で赤ん坊の姿から現在のナナのが形成された。その後、カプセルから出され、残りの1年をかけて数々の知識を入れ込まれた。その為か知識を完全に理解しきれず、ペンも片手全体で握りながら文字を書いている。
- ↑ この後に会話が可能となり、ナナの事を姉さん呼ばりして、彼女のツッコミ役になる事になる
- ↑ 半ばソレイユに騙された感じで友達扱いとして研究所に招かれ、この国で一番偉い人の命ならやむを得ないとやや強制的に協力され、ソレイユや研究員の目の前で採取用のおまるの中にナナの素になった便を苦労の末に排出した。その直後、おまるの上で排便し終えて安堵のため息をついた男の子は魔法をかけられて気を失い、気が付くと自宅の自室のベッドの中にいたので、今までの出来事は完全に夢オチだと思い込み、それ以来ソレイユや研究所でやり遂げた自分の使命は完全に忘れてしまった。
- ↑ 男の子に記憶を消す魔法をかけた真の理由は、過去に禁じられたホムンクルス製造法に変わる幼子から生み出すという新しい製造法がまだ実験段階で、その生命が短く産みの親である自分より早く亡くなってしまうトラウマと、再び生き返らせるには数十年にも及ぶホムンクルスに関する魔法の修行が必要で、それらの苦行を避けるために魔法をかけたという。ナナ編ではダイルは修行する事を選び、五十年後ダイルはナナを復活させる事に成功している。一方、産みの親である男の子は母親と再会して主人公達と別れた後に物語の表舞台から姿を消し、その後については何も語られていない。