中央無線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2014年7月21日 (月) 07:01時点におけるNecsus (トーク)による版 (概要)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

中央無線タクシー協同組合 (ちゅうおうむせんタクシーきょうどうくみあい、通称・中央無線) とは、東京23区武蔵野市三鷹市を営業区域とする中小のタクシー会社23社が加盟する組合組織である。加盟各社のタクシー台数は合計で1,650台であり、東京におけるタクシー協同組合としては、東京無線協同組合(東京無線)、チェッカーキャブ無線(チェッカー)に次ぐ第3位の規模となっている[1]。本拠地は江東区住吉

2011年平成23年)6月に大手タクシー事業者・大和自動車交通と提携、タクシーの仕様や乗車券、無線配車なども含めて同社にグループ化された[1]

概要

ファイル:Chuotaxi.jpg
中央無線各社に共通の外装を施されたタクシー(京北自動車交通)
ファイル:Sunbest Toshin 5434 NV200 Daiwa Group color.jpg
大和自動車交通提携後は東京四社カラーを採用する(サンベスト東信)

初め組合が組織されたのは1964年昭和39年)で、「中央無線」の名称は1974年(昭和49年)から用いられている。

2006年(平成18年)より、電子マネーEdyを採用。Edyを使った優待サービス「Edyハッピー優待」を2007年(平成19年)6月から実施し、月間4回以上Edyを利用した消費者に対して500円のキャッシュバックを実施してきた。しかし2008年(平成20年)5月からEdyのホームページには記載されていないため、中止したもよう。2010年(平成22年)までに、全車両約2500台に対応した富士通ゼネラル製デジタル無線配車システムを、三期に分けて構築する。配車システムには、基地局から順番に各車両を呼び出す「ポーリング方式」及び、各車両が発信する「任意発呼方式」を併用した独自の方式を採用する予定だったが、2011年(平成23年)時点でも非無線車は多く残っていた。大和自動車交通との提携により、2013年(平成25年)3月に全車両が無線車となった[2]

大口契約先としては大日本印刷フジテレビがあり、フジテレビについては船の科学館付近に常に車両を待機させ、即時配車可能なよう配慮していた[3]

タクシー車両

朱色を基調とした塗装で[4]、側面には青色の帯があり、黄色く細長い天井灯を共通の仕様としていた。1980年(昭和55年)以前には朱色一色で、エンジンカバー部のみ白という配色で、天井灯も白地に加盟会社の社名と社章が紺色で書かれていた。

ワゴンタクシーについては共通の仕様はなく、黒塗りのハイグレード車やベーシックグレード車も導入されていた。

大和自動車交通との提携によりグループ化されたことに伴い、中央無線のタクシーは2011年(平成23年)12月から順次、車体のデザインや表示灯を「大和」に変更された[1]

歴史

  • 1964年 大和倶楽部[5]共同営業委員会として発足。
  • 1974年 無線営業母体として「東京中央自動車協同組合」設立、「中央無線」の愛称で営業開始。
  • 1985年 中央無線タクシー協同組合に改称。本所タクシーが東京無線加盟準備のため脱退。
  • 1994年 同進交通が東京無線に移籍のため脱退(2006年に同グループからも脱退)。
  • 1996年 こだま交通(大日本印刷系列)が日本交通に、真和タクシー(現:大和自動車王子)が大和自動車交通に事業譲渡のため脱退。
  • 1998年 サンベスト東信が加盟。
  • 1999年 松竹事業飛鳥交通(東京無線)に事業譲渡のため脱退。
  • 2003年 日停モータース(現:飛鳥自動車赤羽営業所)が飛鳥交通に吸収合併のため脱退。内山観光バスが加盟。
  • 2004年 北斗システム輸送、大同自動車、ワカイ交通が加盟。
  • 2005年 南部自動車が廃業。ワカイ交通が脱退し非無線営業に戻る(2007年に第一交通産業に買収され鹿浜営業所となり、2011年廃止)。
  • 2006年 マルコータクシーが加盟。東京ラッキー自動車が国際自動車グループに移籍のため脱退。
  • 2007年 松竹タクシーグループのうち、ムサシ交通を除く3社(松竹交通、コーディアルタクシー、第四松竹タクシー)が帝都自動車交通と業務提携のため脱退。
  • 2009年 ムサシ交通、大洋自動車交通が帝都自動車交通と業務提携のため脱退。丸正自動車が廃業。
  • 2010年 山手交通グループの山手交通と新進タクシーが国際自動車と業務提携のため脱退。チェッカーキャブ所属だった帝全交通が昭栄自動車に事業譲渡され、同社葛飾営業所として加盟(2013年廃止)。内山観光タクシーが東都自動車グループに売却されたため脱退。
  • 2011年 非無線で営業していた日幸[6]が加盟。
  • 2012年 チェッカーキャブ無線所属だった盈進自動車が加盟[7]。北斗システム輸送が脱退(行灯を変更し青帯を消し非無線化。このカラーリングは1980年以前のカラーリングと同一である)。残りの加盟会社は大和グループ車両に順次変更。

加盟会社及び営業所

  • 足立タクシー(足立区梅島)
  • 栄光交通(足立区足立)
  • 盈進自動車(大田区東糀谷)
  • 改進タクシー(足立区中央本町)2009年、改進相互タクシーから改称
  • 金龍自動車交通(足立区中川)朝日自動車東武鉄道の自動車部門統括会社)グループ
  • 京北自動車交通(豊島区池袋)
  • 国際電気足立営業所(足立区梅田)※車体には「国電」と表記
  • サンベスト東信高島平営業所(板橋区高島平)
  • サンベスト東信舟渡営業所(板橋区舟渡)
  • 昭栄自動車(足立区中央本町)
  • 省東自動車(板橋区前野町)
  • 正和自動車(足立区千住宮元町)
  • 政和自動車本社(足立区千住宮元町)
  • 政和自動車南千住営業所(荒川区南千住)
  • 大同自動車(江戸川区春江)運送会社の業務拡大
  • 東都交通(北区豊島) 東都自動車グループとは無関係。
  • 西新井相互自動車(足立区梅田)
  • 日幸(葛飾区堀切)
  • 日日交通(足立区保木間)
  • 日の出交通(足立区本木)旧:新田(しんでん)交通。日の出運輸資本参加時に「日の出新田交通」となり、2012年より現社名
  • 日吉交通(葛飾区堀切)
  • 不二タクシー(江東区亀戸)
  • 北光自動車交通板橋営業所(板橋区徳丸)
  • 丸井自動車(足立区千住関屋町)
  • マルコータクシー(足立区鹿浜)丸孝運輸倉庫の子会社
  • 目黒自動車交通目黒区中央町)

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 タクシーの再編が加速 『日本経済新聞』 平成23年6月17日東京夕刊
  2. 大和グループ入り後に無線車となった車両には、本体と同じ富士通テン製の配車システムが装着されている。
  3. 大和グループ入りに伴い2012年3月末をもって契約解除となり、現在その場所は東都自動車グループの待機場となっている。
  4. 東京地区で同様に朱色を基調とするタクシーにはチェッカーキャブ無線ANZENグループ京急交通などがある
  5. 現在も大和自動車交通から独立したタクシー事業者の経営者親睦会として名称は存続している。
  6. 全車両黒塗りクラウンコンフォートで、中央無線カラーや無線機は使用しない。2012年に四社カラーのクラウンを導入。
  7. ただし当分の間はチェッカーキャブカラーの車両で営業し、順次四社カラーに塗り替える。

外部リンク

テンプレート:Taxi-stub