志摩温泉郷
志摩温泉郷(しまおんせんごう)は、三重県志摩市内にある温泉の総称として使われたことがある、同名のPR団体の名称だった。
概要
「志摩温泉郷」という呼び名は、元々は志摩市内の温泉を宣伝するために設立されたPR団体の名称であったが、2006年秋にはPR団体は解散。現在この名称でPR活動を行う温泉はない。
志摩市内には浜島町に7施設、阿児町に2施設、磯部町に2施設、大王町に1施設の合計12の温泉施設があり、その中の7施設でPR団体は構成されていた。はじまりは、前(株)志摩スペイン村社長の後藤啓一が2001年の志摩スペイン村天然温泉「ひまわりの湯」オープンを契機に発起人となり、温泉のイメージが弱い志摩エリアを共同でPRしようと、合歓の郷、メルパール伊勢志摩(平成19年3月末で営業終了)、浜島町の4つの旅館(旅情館・紫光、ホテル志摩石亭、宝来荘、シーサイドホテル鯨望荘)と設立したもので、このため志摩温泉郷事務局は(株)志摩スペイン村内にあった。
志摩市内では志摩町を除き温泉が湧出しているが海辺での温泉採掘が多いため、シーサイドホテル鯨望荘の「くじらの湯」と、志摩スペイン村天然温泉「ひまわりの湯」(2施設ともアルカリ性単純泉)以外は全てナトリュウム泉であり、無色から鉄分による褐色を若干帯びた湯が多い。湧出した湯は、主にホテルや旅館で使われており、またほとんどの施設で宿泊客以外でも有料での温泉利用が可能である。
また、浜島温泉などは湯の販売も行っている。これにより、志摩市内では一般家庭でも入浴が可能であるが、ナトリウムの濃度が極めて高いため、薄めないと湯沸かし式の浴槽では湯沸かし器を傷める原因にもなる。
郷内の温泉
歴史
市内で湧出する温泉の多くは、1980年代以降に掘削されたものが多い。これは近年のボーリング技術の進歩で高い確率で温泉を開発することが可能になったためであり、夏季に比べ著しく観光客の客足が鈍る冬季の集客策として宿泊客や旅行会社から要望が高かったため開発されたものである。