愛知川宿
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愛知川宿(えちがわしゅく、えちがわじゅく)は中山道65番目の宿場(中山道六十九次)で、現在は滋賀県愛知郡愛荘町(旧愛知川町)。愛知川の東岸に位置する。
特徴
天保14年(1843年)の『中山道宿村大概帳』によれば、愛知川宿の宿内家数は199軒、うち本陣1軒、脇本陣2軒、旅籠28軒で宿内人口は929人であった。
元は東山道の宿駅で、『太平記』にも記載されている。宿場町であると同時に近江商人の町でもあった。「びん細工手まり」は、起源は定かでないが、愛知川だけに伝承される工芸品である。
最寄り駅
史跡・みどころ
- ポケットパーク
- 高札場跡・脇本陣跡・問屋跡
- 宝満寺 - 真宗大谷派の寺院。江戸時代には25の末寺をもち、門内に等覚寺・乗船寺の2寺を塔頭とした。現在も、本堂・正門・経蔵・鐘楼・太鼓堂など残る。宝暦2年(1752)から続く蓮如上人御影道中の御上洛(帰路)の定宿(毎年5月7日)。
- 豊満神社 - 神功皇后の軍旗を祀って創建されたと伝えられ、源頼朝をはじめ多くの武将が戦勝祈願をおこなったといわれ、「旗神さん」と親しまれる。鎌倉時代の四脚門は、国の重要文化財。
- 竹平楼 - 1758年創業の旅籠。明治天皇御小休の部屋が保存されている。現在は料亭。国の登録有形文化財。
- 旧田中家住宅 - 1892年から1919年にかけて整備された麻織物商の田源の別邸。現在は料亭(近江商人亭)として営業。国の登録有形文化財。
- 藤居本家 - 天保2年(1831)から酒造を営む。長野の大隴神社の周辺に酒蔵が並ぶ。1997年の連続テレビ小説「甘辛しゃん」のロケ地。国の登録有形文化財。
- るーぶる愛知川 - 愛知川駅に併設。ギャラリーおよび観光案内所。
- 愛知川びんてまりの館 - 愛荘町立愛知川図書館に併設。びん細工手まりを展示する。
- 近江鉄道愛知川橋梁 - 愛知川にかかる鉄橋(ポニーワーレントラス橋)。1897年(明治30年)英国ハンディサイド製。国の登録有形文化財。
- 武佐宿までの史跡・みどころ
- 小幡商人発祥の地
- てんびんの里 五個荘町金堂地区(重要伝統的建造物群保存地区)
- 清水鼻の名水
- 奥石神社(おいそじんじゃ)(本殿は国の重要文化財)
- 老蘇の森
ゆかりの人々
参考文献
- 『中山道を歩く』 児玉幸多 著 中公文庫 1988年 ISBN 4-12-201556-1