アンジェリークシリーズ
テンプレート:コンピュータゲームシリーズ アンジェリークシリーズは、コーエーから発売されている女性向け恋愛シミュレーションゲーム『アンジェリーク』、及びそこから派生した関連ゲーム、グッズの総称。
目次
概要
女性向け恋愛シミュレーションゲーム市場を開拓したシリーズで、コーエーの女性向けゲーム開発チーム、ルビー・パーティーが開発したネオロマンスシリーズ第1作目。
※『ネオ アンジェリーク』についてはアンジェリークシリーズに含まれないネオロマンスシリーズ4作目であるため本稿には記述しない。
1994年に第一作が発売されたのちキャラクター増加と設定追加・変更という流れでシリーズが続けられた。
シリーズ全体を通してキャラクターデザインを行っているのは由羅カイリ。 ただし、『スウィートアンジェ』は桂崎新子、『アンジェリーク 魔恋の六騎士』は東夕陽が行っている。
登場人物
登場人物についてはアンジェリークシリーズの登場人物を参照のこと。ただし、『アンジェリーク 魔恋の六騎士』の登場人物については登場人物がほとんど重ならないためゲーム記事の方を参照のこと。
ゲーム
基本的にシリーズの世界観は『アンジェリークSpecial2』で前作の主人公が女王になっているなど女王エンディングが基本になっている。
恋愛シミュレーション
- アンジェリーク
- シリーズ1作目。普通の女子高生、アンジェリーク・リモージュが宇宙の女王の後継者候補となり、女王に仕える9人の守護聖たちの力を借りて女王を目指す。『アンジェリークSpecial』、『アンジェリーク デュエット』はいずれも『アンジェリーク』と同内容のゲーム。詳細については『アンジェリーク』を参照のこと。
- アンジェリークSpecial2
- シリーズ2作目。1作目のヒロイン、アンジェリーク・リモージュが女王となった宇宙に住むアンジェリーク・コレットが、別の宇宙の女王候補に選ばれ女王を目指す。男性キャラクターは、前作の9人の守護聖に3人の教官と3人の協力者が加わっている。
- アンジェリーク トロワ
- シリーズ3作目。2作目のヒロイン、アンジェリーク・コレットが主人公。突如現れた謎の霧に包まれ、異界にさらわれたアンジェリークたち。助けを求める謎の人物・エルダを解放する為、異界の荒れた大地を育成することになる。男性キャラクターは、前作の15人に加えて隠しキャラ1名が加わっている。
- アンジェリーク エトワール
- シリーズ4作目。1作目のヒロイン、アンジェリーク・リモージュが女王となった神鳥の宇宙に住むエンジュが主人公。アンジェリーク・リモージュ女王、神鳥の宇宙の守護聖たち、聖獣の宇宙のアンジェリーク・コレット女王、教官、協力者、謎の剣士の転生、など歴代キャラが総出演し、さらに新キャラ3人が加わって恋愛対象は19人。前作までの教官及び協力者が、新キャラを加えて聖獣の宇宙の守護聖になる、という大規模な設定変更があった
ゲームシステム
ゲームごとに多少のばらつきはあるが基本的なゲームシステムは同じである。 エンディングは大きく分けて下記の3つになる。
- 恋愛エンディング - 男性キャラクターとの恋愛成立条件が整った場合
- 女王エンディング - ライバルキャラクターに先んじて(ライバルが存在しない場合は指定期間内に)育成が完了した場合
- その他
プレイヤーの取れる行動は「育成」と「男性キャラクターとの親交を深める」の二つになる。女王エンディングを迎えたい場合はそれほど問題は無く、育成と男性キャラクターとの付き合いをほどほどに行っていけば迎えることが出来る。しかし恋愛エンディングを迎えたい場合は、細かくバランスを取って行くことが必要となる。
育成に力を入れ成績が良ければ、行動の選択肢が広がり、有利になる。だが「育成の完了」というゲームの終了条件が早く達成されてしまうため、男性キャラクターとの恋愛成立条件を整えることが難しくなる。男性キャラクターとの親交に力を入れれば、育成の速度が遅くなる。『アンジェリーク』、『アンジェリークSpecial2』のようにライバルキャラクターが存在する場合は、ライバルに有利な展開となってしまう。そのため、目的に応じて、この二つの行動を計画的に行わなければならない。
しかし、男性キャラクターと親密になると、親愛行動として育成を男性キャラクターが自動で行ってしまうため、育成を抑えておかないと終盤に育成が早く進んでしまい、恋愛エンディングを成立し損ねることがある。また、育成の成績の代わりに、男性キャラクター達からの支持率の良し悪しで行動の選択肢が広がる場合もあるので、ある程度の人数と付き合いを持つ必要がある。
指定期間内に育成が終えられなかった場合は、バッドエンドとなる。
RPG
- アンジェリーク 天空の鎮魂歌
- 2作目のヒロイン、アンジェリーク・コレットを主人公としたRPG。RPGというよりは、恋愛イベントや各男性キャラクターとのマルチ恋愛エンディングがメイン。ストーリー的には『アンジェリークSpecial2』と『アンジェリーク トロワ』の間に入るエピソードになる。後のアンジェリークシリーズは本作を未プレイ・プレイ経験のどちらでも楽しめるよう設定されている。
恋愛アドベンチャー
- アンジェリーク 魔恋の六騎士
- 『アンジェリーク 天空の鎮魂歌』の前日譚に当たる外伝的作品。『アンジェリーク 天空の鎮魂歌』で敵役として登場する人物の過去を描いた作品であるため登場人物は他のシリーズ作品とはほとんど重ならない。本作のみアイディアファクトリーから発売されている。キャラクターデザインは東夕陽。
ボードゲーム
- ふしぎの国のアンジェリーク
- 1作目のヒロイン、アンジェリーク・リモージュを主人公としたボードゲーム。目的は飛空都市のどこかで開かれる守護聖様のお茶会に参加すること。ボードゲームではあるが恋愛イベントや各男性キャラクターとのマルチ恋愛エンディングがメイン。PC-FX(1996年)、セガサターン、プレイステーション、Windows(1997年)、ゲームボーイアドバンス(2002年)用ソフト。ストーリー的には第1作『アンジェリーク』の女王試験中のエピソードになる。
- 「ふしぎの国のアンジェリーク」スタッフ
- スウィートアンジェ
- 1作目のヒロイン、2作目のヒロイン、ライバルたち、1作目の守護聖が登場するパロディ設定のボードゲーム。キャラクターは全員同じ学園の生徒であり、ゲームの目的はお菓子作りで表彰されること。ボードゲームではあるが恋愛イベントや各男性キャラクターとのマルチ恋愛エンディングがメイン。ゲームボーイ用ソフト(1999年)。なお、本作のキャラクターデザイン・パッケージのイラストは由羅カイリではなく桂崎新子によるもの。
ソーシャルゲーム
- ラブラブ天使様~アンジェリーク~
- GREEで提供されていたソーシャルゲーム。サービス期間は2011年11月30日~2012年7月31日まで。現代が舞台で、プレイヤーは社会奉仕団体「ネオロマンス・ソサエティ」の「希望の天使」として世界各国のセレブ達とともにチャリティ活動を行う、というもの。チャリティ活動やお茶会などで親密度を上げることによりデートイベントなどが楽しめる。アンジェリークシリーズの神鳥の守護聖9名、聖獣の守護聖9名、アリオス、そして新規追加キャラクターである桜川柾(さくらがわ まさき)を加えた総勢20名が攻略対象キャラクターとして登場していた。キャラクターデザインは双葉はづき。
- トークCD「ラブラブ天使様~アンジェリーク~恋するエトランゼ」が2012年に発売。
漫画
- 戦国アンジェリーク
- comic B's-LOGキュンにて連載された漫画。2010年6月15日発売号より連載開始。歴史上の戦国時代を舞台に、主人公は織田・アンジェリーク・信長となって武将たちと戦乱の世を駆け抜ける。全3巻が予定されており、原作・シナリオは藤咲あゆな、作画は羽鳥まりえ。
- 小説版「戦国アンジェリーク 太陽の国と炎の使者」も出版されていて、製作は漫画版同様に藤咲あゆな・羽鳥まりえが担当した。
アニメ
- 恋する天使アンジェリーク
- シリーズ初のTVアニメーション。『アンジェリーク エトワール』の世界をベースとしている。第1期サブタイトルは「心のめざめる時」で2006年7月より放送、第2期サブタイトルは「かがやきの明日」で2007年1月より放送された。
ラジオ
ネオロマンスシリーズ全般を対象とした番組についてはネオロマンスシリーズを参照のこと。
- 俊と由里と春菜のPC-FXクラブ
- 番組内の1コーナー、「森の湖」で毎回地の守護聖ルヴァ役の関俊彦がリスナーの悩みに答えていた。文化放送で1996年10月~12月に放送された。パーソナリティは関俊彦、白鳥由里、池澤春菜。ちなみに「森の湖」とはゲーム『アンジェリーク』内に登場する地名。
- アンジェリーク ファイアー・ドリーム Paradise
- アンジェリークシリーズ全般を対象としたラジオ番組。アール・エフ・ラジオ日本およびラジオ関西で1999年1月~3月に放送された。パーソナリティは堀内賢雄、子安武人。
- アンジェリーク キス・キス Paradise
- アンジェリークシリーズ全般を対象としたラジオ番組。アール・エフ・ラジオ日本およびラジオ関西で1999年10月~2000年3月に放送された。パーソナリティは堀内賢雄、関俊彦。
- 恋する天使アンジェリーク~スウィート・パラダイス~
- TVアニメ『恋する天使アンジェリーク~心のめざめる時~』の関連インターネットラジオ番組。ランティスウェブラジオで2006年4月~2007年3月に放送された。パーソナリティは堀内賢雄、浪川大輔。
PC-FX
『アンジェリーク』はそもそもスーパーファミコンソフトとして開発されたため、音声は付加されていなかった。しかし、当時既にプレイステーションやセガサターンがメジャーなゲーム機であったことや、アンジェリークのドラマCDの出来が良かったことなどから、開発されたのが、初めての音声付ソフト『アンジェリークSpecial』であったが、最初の移植先はマイナー機であるNECホームエレクトロニクスのPC-FXであった。
その後も「アンジェリークの新作はまずPC-FX版で発売される」という原則は崩れなかった。『アンジェリークSpecial2』、『ふしぎの国のアンジェリーク』、『アンジェリーク 天空の鎮魂歌』は、いずれもPC-FX版が最初である。当時としては数少なかった女性向け恋愛シミュレーションゲームの『アルバレアの乙女』がPC-FXのラインナップに入っていた。