RHYTHM RED

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:InfoboxRHYTHM RED』(リズム・レッド)は、日本の音楽ユニットであるTMNのファーストアルバム。(TM NETWORKからの通算では7枚目のアルバム)。

1990年10月25日エピックソニーレコードよりリリースされた。

解説

音楽性としてはヘヴィメタルの影響が大きく、1曲目の「TIME TO COUNT DOWN」のリズムなどはスラッシュメタルに近い。「SECRET RHYTHM」はダンサブルなインストゥルメンタルナンバーとなっている。

ハードディスクレコーディングが可能なシンクラヴィアを多用し、CDの音質を超える100kHzサンプリングマスターが作られたが(音を聞いた時「生演奏より生っぽく聞こえた」という)、容量の都合上44.1kHzまでに落した(小室曰く「劣化させた」とのこと)といわれる[1]。(実際はCDフォーマットが44.1kHzの為である)

歌詞の面でもTM NETWORK時代にはない部分が多く見られた。当時フジテレビ月9ドラマで脚本を手がけていた坂元裕二を起用(リリース翌年『東京ラブストーリー』を手がけ大ヒットさせる)した。また、今作収録の「Looking At You」で木根尚登が初めてメインヴォーカルを取っている。

ゲストミュージシャンとしてフランク・ザッパ・バンド出身でデュラン・デュランのギタリストで、以前の小室哲哉のソロ活動でもサポートギターとして活躍したウォーレン・ククルロや、ナイト・レンジャーのギタリストであるブラッド・ギルス、TM NETWORKの「SEVEN DAYS WAR」のレコーディングに参加したデヴィッド・"クレム"・クレムソンが参加している。ブラッド・ギルスはシンクラヴィアに録音した音を聞いた際、普通では気付かないノイズやミストーンまでもが再現されていた為「これ、本当に俺の音か?」と憤慨し、その後何度か長時間に渡り録り直しを行った[2]。また、ブラッド・ギルスはドラムスでこのレコーディングに参加した山木秀夫のツーバスのプレイを絶賛していたという。

日本人のギタリストとして是永巧一葛城哲哉が参加しているが、小室は当初、松本孝弘に代わるサポートギタリストとして是永に白羽の矢を立てており、ツアー参加に声をかけた。しかし是永は自身のスケジュールの都合がつかないことを理由に参加を辞退。是永の紹介で葛城が参加し、そのままサポートギタリストとしてツアーに参加することになった。是永はその後宇都宮隆のバンドメンバーやレコーディングの他、木根尚登のレコーディングにも参加するが、TM NETWORK(TMN名義を含む)のレコーディング参加は本作品のみである。

前述の通り、ロック色の強いアルバムであるが、当時のツアーにおいてはベーシストとして浅田孟の起用が予定されていたが、諸事情により断念。代わりに小室の方針転換・推薦により当時YAMAHAのスタッフに過ぎず、バンド・ライヴ経験のない浅倉大介シンセベーシストとして参加、ミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせた[3]

収録曲

  1. TIME TO COUNT DOWN
    特に表記はされていないが、先行シングルのイントロのピアノ伴奏が1フレーズであるのに対し、2フレーズ行われているため、シングルとは異なるバージョンとなっている。
  2. 69/99
    • 作詞:坂元裕二/作曲・編曲:小室哲哉
  3. RHYTHM RED BEAT BLACK
    • 作詞:坂元裕二/作曲・編曲:小室哲哉
  4. GOOD MORNING YESTERDAY
    • 作詞:小室みつ子/作曲・編曲:小室哲哉
  5. SECRET RHYTHM
    • 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
  6. WORLD'S END
    • 作詞:坂元裕二/作曲・編曲:小室哲哉
  7. BURNIN' STREET
    • 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
  8. REASONLESS
    • 作詞:小室みつ子/作曲:木根尚登/編曲:小室哲哉
  9. TENDER IS THE NIGHT
    • 作詞:坂元裕二/作曲:木根尚登/編曲:小室哲哉
  10. LOOKING AT YOU
    • 作詞:小室みつ子/作曲:木根尚登/編曲:小室哲哉
    木根は当初、この曲は宇都宮に歌ってもらい、自身が「TENDER IS THE NIGHT」を歌うつもりでいたが、歌を聴いた小室の感想が元で両曲のメインボーカルを入れ替えたことをラジオで明かしている[4]
  11. THE POINT OF LOVERS' NIGHT
    • 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
    特に表記はされていないが、先行シングルはドラムがシンクラビアによる打ち込みなのに対し、本作では生演奏であるため別バージョンとなっている。

参加ミュージシャン

脚註

テンプレート:Reflist

テンプレート:TM NETWORK テンプレート:オリコン週間アルバムチャート第1位 1990年

テンプレート:Album-stub
  1. TM NETWORK TOUR MAJOR TURN-ROUND Supported by ROJAM.COM』パンフレットより。
  2. 藤本健のDigital Audio Laboratory 『第196回:WMAロスレスの音楽配信サイト「@MUSIC HD Sound」 ~ 小室氏とavexが提唱するHDサウンドとは? ~より。
  3. メディアファクトリー刊「まっすぐ進む 夢へのヒント54」より。
  4. 1994年4月21日放送の「オールナイトニッポン」終了特番にて。