龍の子太郎

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龍の子太郎(たつのこたろう)は、松谷みよ子児童文学である。本作を原作としてテレビ番組アニメ映画が製作されたほか、人形劇、ストレート・プレイ、ミュージカル、マスク・プレイ、舞踊劇等々、舞台化もされている。

本作は、長野県の信州・上田に伝わる民話『小泉小太郎』と松本に伝わる民話『泉小太郎』を中心に、秋田の民話など日本各地に伝わる民話を組み合わせ、再話している。創作の過程は松谷の自著『民話の世界』に詳しい[1]

松谷は本作品で第1回講談社児童文学新人賞国際アンデルセン賞優良賞などを受賞する。

あらすじ

怠け者の太郎は、おばあさんから母が龍の姿になってしまったと聞かされる。龍となった母を探しに太郎は旅に出る。

テレビ番組

1963年9月7日から同年10月26日まで、TBS系列の明星食品一社提供による児童向け番組シリーズ『明星杉の子劇場』の第1弾として、人形劇で放送された。

関東地区での放送は毎週土曜13:30 - 14:00(JST)。なお『杉の子劇場』は次作『乞食と若様』より月曜18:00 - 18:30(JST)に変更される。 テンプレート:節スタブ

テンプレート:前後番組

アニメ映画

テンプレート:Infobox Film 1979年3月17日東映まんがまつりにて公開される。監督には「キューポラのある街」で知られる浦山桐郎を迎える。実写の映画監督をアニメに起用した場合、脚本以外の実作業はアニメスタッフに任せることが多いが、浦山監督は絵コンテ作成、原画チェック等、制作に深く関わる。2010年2月21日にDVDが発売された。

登場人物(声の出演)

スタッフ

主題歌

  • 「龍の子太郎のうた」(歌:加藤淳也・水木一郎、作詞:若林一郎・浦山桐郎、作曲・編曲:真鍋理一郎)

同時上映

『ピンク・レディー』のみ新作で、あとは全てTVブローアップ版である。なお『長浜ロマンロボシリーズ』(および東映本社ロボットアニメ)の劇場版はこれが最後。

舞台劇化

  • 1965年製作:劇団たんぽぽ 脚色:志水伸  
  • 1967年製作:関西芸術座 脚色:新屋英子 太郎:綿岡好枝
  • 1972年製作:樹の会 脚色:松谷みよ子・高瀬精一郎 太郎:花柳伊兵衛
  • 1972年製作:平多正於舞踊公演 脚色:有賀二郎 太郎:千野美子 
  • 1976年製作:劇団はぐるま 脚色:藤本昭 太郎:岩成知子
  • 1990年製作:こどもの城青山劇場 脚色:遠藤啄郎 太郎:中村梅雀
  • 2007年製作:劇団前進座 脚色:山本響子 太郎:水上琴野

※人形劇・マスクプレイを除く

その他

まんが日本昔ばなし」のOPに、龍の子太郎をモチーフにした映像が採用されている。一方で、同シリーズでは「龍の淵」「小太郎と母龍」「二ツ池の龍」「男滝の龍」など、いくつか龍にまつわる作品が作られているが、龍の子太郎は作られていない[2]

脚注

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外部リンク

  • 松谷みよ子『民話の世界』PHP研究所、2005年、ISBN 978-456963818-8
  • まんが日本昔ばなし~データベース~