鳥羽駅

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テンプレート:駅情報

ファイル:鳥羽駅(近鉄)側.jpg
近鉄側出入口(佐田浜港側)
ファイル:Toba Station No.0 Platform.jpg
0番線と停車中の伊勢市行き普通列車
ファイル:TOBA STATION.JPG
改札口(近鉄線)

鳥羽駅(とばえき)は、三重県鳥羽市鳥羽一丁目にある、東海旅客鉄道(JR東海)・近畿日本鉄道(近鉄)のである。

乗り入れ路線

JR東海の参宮線と、近鉄の鳥羽線志摩線の3路線が乗り入れ、接続駅となっている。いずれの路線も当駅が起終点であるが、近鉄の2路線については鳥羽線列車の約半数がそのまま志摩線に直通する。

近鉄線利用時にはPiTaPaスルッとKANSAI協議会)およびPiTaPaと相互利用可能なカード(相互利用先は当該項目を参照)の利用が可能(志摩線は一部のみ対象)であるが、JR東海利用時にはTOICAを含むこれらのカードの利用ができない。

駅構造

両社とも地上駅である。

JRは0 - 2番線を使用し頭端式ホーム1面3線がある。1番線は0番線側の切り欠き部にある。なお、快速「みえ」は主に1番線より発車する。

近鉄は3 - 6番のりばを使用し島式ホーム2面4線を持つ橋上駅になっている。ホームの長さは10両分で、10両が入れるのはこの駅までである。近鉄のりばは鳥羽線建設前のJR線南側から現在の北側に移動している。このため、のりばの番号はJRと続き番号であるが、その順番には並んでいない。

改札口はJRホームに直結しているJR管轄の地上改札と、近鉄管轄の橋上駅舎内の2ヶ所がある。JRと近鉄の乗換は中間改札なしで可能である。ただし、どちらの駅舎も管轄担当社の券売機・窓口しかない。PiTaPaおよびICOCAも近鉄駅舎の改札口でしか利用できない。

JR東海の駅は、東海交通事業の職員が業務を担当する業務委託駅で、伊勢市駅が当駅を管理している。近鉄の駅には駅長が置かれ、朝熊駅 - 賢島駅間を管理している[1]

鳥羽駅プラットホーム
ホーム 路線 行先 備考
0 テンプレート:ColorJR参宮線(普通) 松阪名古屋方面[2]  
1・2 テンプレート:ColorJR参宮線(快速) 松阪・名古屋方面 2番線は1日2本のみ
3 主にテンプレート:Color近鉄線上り(鳥羽線) 名古屋大阪京都奈良方面 主に当駅始発の特急
4 主にテンプレート:Color近鉄線下り(志摩線) 鵜方賢島方面  
5・6 主にテンプレート:Color近鉄線上り(鳥羽線) 名古屋・大阪・京都・奈良方面  

近鉄線ホームは折返し列車が多いにもかかわらず構内に引上線がないため、折返し列車を長時間ホームに待機させなければならない。そのため、上下線とも発着番線は列車および時間帯によって変動する。大体の目安を挙げると、以下の通り。

  • 3番のりばは主に当駅で折り返す大阪・名古屋方面への特急列車が使用する(早朝・夜間は賢島方面行も発着する)。
  • 4番のりばは主に賢島方面への列車が発着する(時間帯によっては伊勢中川方面への折返し列車もある)。
  • 5番のりばは主に賢島より大阪・名古屋方面へ向かう列車が使用する(時間帯によっては賢島方面行が入ることもあり、中には折返し列車もある)。
  • 6番のりばは増発列車がない限り、昼間時にはほとんど使われず、主に朝および夜以降に使用される(主に通過待ち列車および始発列車が使用する。上下線問わずに使用する)。

5・6番のりばは上下両方向からの入線・発車に対応しているが、3・4番のりばは宇治山田方からしか入線できない(発車については上下両方向可能)。下り本線は4番線、上り本線は5番線である。ただし複線化までは3・4番のりばも上下両方向から入線が可能であった。

なお、5・6番のりばから賢島方面へ折返し普通列車が出る場合、ホーム賢島寄りから発車する。

特徴

近鉄とJR東海の駅に共通する特徴

  • 鳥羽観光の拠点駅である。
  • 2013年現在、近鉄・JRどちらも自動改札機自動精算機を設置していない。
  • 当初は砂浜に沿った海辺の駅であったが海側が高度成長期に大幅に埋め立てられた。海側の幹線道路、土地はすべて埋立地である。

近鉄の駅の特徴

  • 全ての列車が停車し、日中から夕刻の一部の乙特急、一部の白塚駅・伊勢中川駅発着の普通列車はこの駅で折り返す。
  • 本数こそ少ないが近鉄名古屋発の急行、大阪上本町発の快速急行[3]はこの駅まで乗り入れる。下り到着列車は夜間も設定されているが、上り当駅始発列車は朝9時台までの設定となっている。当駅始発の列車は伊勢市駅(宮町駅停車の近鉄名古屋行き急行は宮町駅まで)までの各駅に停車する。また、大阪上本町発着の快速急行は2013年現在は休日1本の下り列車の到着のみで、上り当駅始発は2012年3月20日改正まで1本設定されていた。朝8時台の上り当駅始発の大阪上本町行き急行は現在も運転されている。
  • 一部の乙特急はこの駅で車両切り離しを行なう。構内に引き上げ線は無いので、切り離した車両は五十鈴川駅または明星検車区明星車庫へ折り返し回送となる。
  • 前述の通り自動改札機も自動精算機もないため、駅員が改札口に立ち、乗客が提示する切符を確認しスタンプを押し、または回収している。精算は窓口にて行う。ただし自動券売機は数台ある。
  • 以前はすべて駅員の肉声によりホーム案内がなされていたが、現在では自動化されている。
  • 近鉄駅舎の待合室からは鳥羽湾がよく見える。

JR東海の駅の特徴

  • 自動改札機・自動精算機に加え、自動券売機もない。切符の販売・確認・精算・回収は全て、改札に面した窓口の中にいる(主に1人だけの)駅員が手作業で行う。
  • 通常は快速みえと普通列車のみ乗り入れてくるが、まれに修学旅行等の臨時列車が入ってくる事もある。
  • JRの列車は夜間の停泊を行わず、そのまま多気駅方面へ折り返す。

利用状況

「三重県統計書」によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。近鉄はJRからの乗り継ぎ人員を含んでいる。

年度 JR東海 近畿日本
鉄道
1997年 524 3,758
1998年 483 3,321
1999年 457 2,949
2000年 451 2,883
2001年 421 2,796
2002年 395 2,683
2003年 361 2,647
2004年 327 2,568
2005年 328 2,459
2006年 365 2,452
2007年 361 2,483
2008年 368 2,285
2009年 334 2,082
2010年 352 2,011
2011年 337 1,881
2011年 358 1,937

近鉄

  • 主として観光・通学・通勤用に利用される。
  • 鳥羽駅(近鉄)の利用状況の変遷を下表に示す。
    • 輸送実績(乗車人員)の単位は人であり、年度での総計値を示す。年度間の比較に適したデータである。
    • 乗降人員調査結果は任意の1日における値(単位:人)である。調査日の天候・行事等の要因によって変動が大きいので年度間の比較には注意を要する。
      • 2010年11月9日の調査結果によると、1日の利用客は3,498人(2005年11月8日の調査では3,752人、2005年11月8日の調査では4,376人)。この数字は…
        • 近鉄の全調査対象駅(287駅)中、132位。
        • 山田線・鳥羽線・志摩線の駅(33駅、他線接続駅含む)の中では5位で、志摩線に限ると最多。
        • 三重県内の近鉄の駅(116駅)の中では、19位。
    • 表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

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年 度 当駅分輸送実績(乗車人員):人/年度 乗降人員調査結果
人/日
特 記 事 項
通勤定期 通学定期 定期外 合 計 調査日 調査結果
1958年(昭和33年) 192,480 ←←←← 502,369 694,849      
1959年(昭和34年)   ←←←←          
1960年(昭和35年)   ←←←←          
1961年(昭和36年)   ←←←←          
1962年(昭和37年)   ←←←←          
1963年(昭和38年)   ←←←←          
1964年(昭和39年)   ←←←←          
1965年(昭和40年) 334,160 ←←←← 382,987 717,147      
1966年(昭和41年) 369,090 ←←←← 303,430 672,520      
1967年(昭和42年) 385,540 ←←←← 268,576 654,116      
1968年(昭和43年) 340,620 ←←←← 287,339 627,959      
1969年(昭和44年) 412,560 ←←←← 349,640 762,210     改良工事のため営業休止(バス代行)
1970年(昭和45年) 450,240 ←←←← 1,159,721 1,609,961     標準軌化し営業再開
1971年(昭和46年) 481,230 ←←←← 1,182,484 1,663,714      
1972年(昭和47年) 502,950 ←←←← 1,306,385 1,809,335      
1973年(昭和48年) 430,320 ←←←← 1,619,892 2,050,212      
1974年(昭和49年) 492,810 ←←←← 1,732,957 2,225,767      
1975年(昭和50年) 540,180 ←←←← 1,599,824 2,140,004      
1976年(昭和51年) 506,640 ←←←← 1,643,659 2,150,299      
1977年(昭和52年) 509,400 ←←←← 1,694,687 2,204,087      
1978年(昭和53年) 512,580 ←←←← 1,708,924 2,221,504      
1979年(昭和54年) 520,230 ←←←← 1,778,346 2,298,576      
1980年(昭和55年) 548,040 ←←←← 1,744,318 2,292,358      
1981年(昭和56年) 532,320 ←←←← 1,687,454 2,219,774      
1982年(昭和57年) 487,950 ←←←← 1,628,709 2,116,659 11月16日 8,674  
1983年(昭和58年) 455,700 ←←←← 1,650,683 2,106,383 11月8日 11,237  
1984年(昭和59年) 440,490 ←←←← 1,733,085 2,173,575 11月6日 9,133  
1985年(昭和60年) 495,900 ←←←← 1,669,176 2,135,076 11月12日 9,268  
1986年(昭和61年) 464,130 ←←←← 1,645,172 2,109,302 11月11日 8,270  
1987年(昭和62年) 433,530 ←←←← 1,557,163 1,990,693 11月10日 9,499  
1988年(昭和63年) 413,250 ←←←← 1,490,881 1,904,131 11月8日 8,552  
1989年(平成元年) 391,770 ←←←← 1,509,782 1,901,552 11月14日 8,309  
1990年(平成2年) 417,300 ←←←← 1,728,115 2,145,415 11月6日 9,318  
1991年(平成3年) 426,450 ←←←← 1,723,890 2,150,340      
1992年(平成4年) 435,810 ←←←← 1,627,901 2,063,711 11月10日 9,845  
1993年(平成5年) 417,990 ←←←← 1,490,203 1,908,193      
1994年(平成6年) 407,010 ←←←← 1,394,097 1,801,107      
1995年(平成7年) 385,950 ←←←← 1,246,556 1,632,506 12月5日 5,902  
1996年(平成8年) 345,210 ←←←← 1,141,157 1,486,367      
1997年(平成9年) 321,300 ←←←← 1,050,356 1,371,656      
1998年(平成10年) 280,140 ←←←← 932,199 1,212,339      
1999年(平成11年) 250,470 ←←←← 829,004 1,079,474      
2000年(平成12年) 248,520 ←←←← 803,850 1,052,370      
2001年(平成13年) 240,240 ←←←← 780,271 1,020,511      
2002年(平成14年) 226,230 ←←←← 752,908 979,138      
2003年(平成15年) 216,180 ←←←← 752,757 968,937      
2004年(平成16年) 214,470 ←←←← 722,776 937,246      
2005年(平成17年) 203,490 ←←←← 694,009 897,499 11月8日 4,376  
2006年(平成18年) 197,940 ←←←← 697,164 895,104      
2007年(平成19年) 192,720 ←←←← 716,018 908,738      
2008年(平成20年) 191,490 ←←←← 642,553 834,043 11月18日 3,752  
2009年(平成21年) 177,300 ←←←← 568,025 745,325      
2010年(平成22年) 178,140 ←←←← 556,023 734,163 11月9日 3,498  
2011年(平成23年) 172,350 ←←←← 515,964 688,314      
2012年(平成24年) 177,750 ←←←← 529,417 707,167 11月13日 3,151  

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駅周辺

ファイル:Satahama Pier Toba Port.jpg
鳥羽佐田浜港の市営船桟橋

バス路線(鳥羽バスセンター)

ファイル:Toba bus terminal.jpg
鳥羽バスセンター

駅敷地内ではなく国道42号を挟んだ向かい側に鳥羽バスセンターがあり、駅とは連絡橋でつながっている。

1番乗り場

2番乗り場

歴史

  • 1911年明治44年)7月21日 - 参宮線山田 - 鳥羽間延伸により、その終着駅として開業。
  • 1929年昭和4年)7月23日 - 志摩電気鉄道(現在の近鉄志摩線)鳥羽 - 真珠港間が開業。
  • 1944年(昭和19年)2月11日 - 会社合併により、志摩電気鉄道の路線は三重交通の一路線となる。
  • 1953年(昭和28年) - 国鉄鳥羽駅のプラットホームに上屋を設置[4]
  • 1964年(昭和39年)2月1日 - 三重交通から鉄道事業が分社化され、旧志摩電の路線は三重電気鉄道に承継。
  • 1965年(昭和40年)4月1日 - 近畿日本鉄道が三重電気鉄道を合併。旧志摩電の路線は近鉄志摩線となる。
  • 1969年(昭和44年)12月10日 - 改良工事のため近鉄志摩線営業休止。(バス代行)
  • 1970年(昭和45年)3月1日 - 近鉄志摩線が標準軌化工事を完成させ営業を再開。近鉄鳥羽線も開業して、近鉄駅舎が国鉄駅北側に新築移転。
  • 1974年(昭和49年)1月6日 - 火災により国鉄駅舎と日和山エレベーター焼失。
  • 1974年(昭和49年)10月1日 - 国鉄駅の営業範囲が「旅客、荷物、車扱貨物」へ改正される[5]
  • 1975年(昭和50年)10月14日 - 国鉄駅舎改築竣工。
  • 1982年(昭和57年)10月1日 - 国鉄駅の営業範囲が「旅客、荷物」へ改正される[6]
  • 1985年(昭和60年)3月14日 - 国鉄駅の営業範囲が「旅客」へ改正される[7]
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、東海旅客鉄道と近鉄の駅になる。
  • 1999年平成11年) - 近鉄新駅舎完成。
  • 2001年(平成13年) - 第3回「中部の駅百選」に選定。
  • 2007年(平成19年)4月1日 - 近鉄鳥羽線・志摩線PiTaPa使用開始。

隣の駅

東海旅客鉄道
参宮線
テンプレート:Color普通
松下駅 - (池の浦シーサイド駅 - 鳥羽駅
近畿日本鉄道
鳥羽線・志摩線
テンプレート:Color快速急行(※到着のみ)・テンプレート:Color急行
池の浦駅 - 鳥羽駅
テンプレート:Color普通
池の浦駅(鳥羽線) - 鳥羽駅 - 中之郷駅(志摩線)

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:Sister

テンプレート:Navbox テンプレート:Navbox

テンプレート:中部の駅百選
  1. 『HAND BOOK 2010』、近畿日本鉄道総合企画部編、2010年9月
  2. 駅掲示用時刻表の案内表記。これらはJR東海公式サイトの各駅の時刻表で参照可能(2011年1月現在)。
  3. 奈良線の快速急行とは異なり、難波線に乗り入れておらず、阪神線と相互直通運転も実施していない。
  4. 「雨が降っても大丈夫 鳥羽驛 "屋根なしホーム"近く解消」伊勢新聞 1953年9月3日付 3面、「わが街 わが村」伊勢新聞 1953年11月9日付 2面
  5. 1974年(昭和49年)9月12日日本国有鉄道公示第208号「駅の営業範囲の改正」
  6. 1982年(昭和57年)9月30日日本国有鉄道公示第113号「駅の営業範囲の改正」
  7. 1985年(昭和60年)3月12日日本国有鉄道公示第181号「駅の営業範囲の改正」