飯舘村

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テンプレート:Infobox 飯舘村(いいたてむら)は、日本東北地方の一角、福島県相馬郡に所在する

地理

自然

飯舘村は相馬郡の中で唯一太平洋に面していない内陸部の阿武隈高地にある。

気候

冬季の降水量は少なく、太平洋側気候に属する[1]

  • 最高気温極値(1976年12月以降) 36.02010年8月24日)[1]
  • 最低気温極値(1976年12月以降) -21.3℃(1984年1月25日)[1]

主要な地形

山地
  • 堂六神山(どうろくじんやま。標高477m)
  • 虎捕山(とらとりやま。標高705m。cf. 1998
  • 明神岳(みょうじんだけ。標高679m)
  • 葉山(はやま。標高657m)
  • 無垢路岐山(むくろぎやま。標高672m)
  • 矢岳山(やだけやま。標高707m)
  • 大火山(おおひやま。標高825m)
  • 花塚山(はなづかやま。標高918.5m。cf. 1998
  • 戦山(たたかいやま。標高863m)
  • 旗曽根山(はたそねやま。標高758m)
  • 比曽の葉山(ひそのはやま。標高787m)
  • 疣石山(いぼいしやま。標高793m)
  • 小手森山(おでもりやま。標高576.4m)
  • 二ッ森(ふたつもり。標高631m)
  • 野手上山(のてがみやま。標高628.6m。cf. 1998
  • 大倉の葉山(おおくらのはやま。標高455m) [2]

河川系

広域地域区分

福島県内の地勢的かつ歴史的な地方区分である、浜通り中通り会津のうち、浜通り地方に属し、その北西部に位置する。

cf. 福島県の地方区分図(参考):≪外部リンク≫ テンプレート:Cite web

福島県内の地方区分の一つである、相双(そうそう)・いわき・県北・県中・県南・会津・南会津のうち、相双地方に属する。

cf. 福島県の地方区分図(参考):≪外部リンク≫ テンプレート:Cite web

隣接している自治体

飯舘村は新地町とともに相馬郡を形成するが、両者は相馬市によって地理的に隔てられている (cf. 2006)。

cf. 福島県の市町村全図 :≪外部リンク≫ テンプレート:Cite web

村内の地域

cf. ≪外部リンク≫ テンプレート:Cite web
cf. ≪外部リンク≫ テンプレート:Cite web
  • 中心地の地名:伊丹沢(いたみざわ)伊丹沢(村役場所在地域)。

歴史

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新暦導入以前(1872年以前)の日付は和暦による旧暦。丸括弧内は西暦で、1581年以前はユリウス暦1582年以降はグレゴリオ暦

年表

近世以前

  • 永承6年(1051年):虎捕山麓に山津見神社が創建される。

近代以降

東日本大震災

2011年平成23年)3月11日14時46分18秒、マグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震が発生し、飯舘村は震度6弱(観測地点:伊丹沢地区)を記録した[7]cf. 東日本大震災)。 地震動そのものによる被害は他地域との比較の上で極めて軽微であったが、地震とそれに伴う津波によって引き起こされた福島第一原子力発電所事故東京電力)の影響は深刻なものとなった。飯舘村はその全域が、放射線量が年間積算20ミリシーベルト[8]に達するおそれがあるとする「計画的避難区域」(1カ月以内を目安として住民全員の避難が指示される区域。より深刻な「警戒区域」の外側)に指定され、土壌からは放射性物質の検出が続いている[9]

2011年

  • 4月10日 - この時点で判明した人的被害は死者1人・行方不明者0人[9]
  • 4月11日 - 原子力事故の影響により、福島第一原子力発電所から20km圏外にある福島県内5市町村(飯舘村・浪江町葛尾村の全域、および、川俣町南相馬市の一部地域。対象は約3,000世帯・約10,000人)が、計画的避難区域に指定される[10]
  • 5月15日 - 政府指定の計画的避難区域で計画的避難が開始され、初日は飯舘村民および川俣町民の、乳幼児がいる18世帯・113人が区域外へ移動した(飯舘村民の移動先は福島市)。なお、計画的避難区域の全住民のうち、5,000人前後(飯舘村では対象となる約1,700世帯・約6,177人の3割ほど)はすでに自主的避難をしている[11][8]
  • 5月26日 - この時点で判明した人的被害は死者1人・行方不明者0人・重症者0人・軽症者1人、建物被害は無し[12]
  • 6月1日 - 飯舘村役場が福島市役所飯野支所(所在地:福島市飯野町後川10-2)に職員を先行配置し、役場機能の全面的移転に向けての準備に入る[8]
  • 6月22日 - 全村民の約9割が避難を終えるなか、飯舘村役場の福島市への移転が完了し、福島市役所飯野支所で「飯舘村役場飯野出張所」が開所する[13][14][8]。福島市に移った飯舘村避難住民はこの時点で約4,000人に上る[8]。一方で、飯舘村には約200人が避難せずに残っていると見られ、8つの会社と特別養護老人ホーム1施設が事業の継続を認められている[8]
  • 6月22日 - 飯舘村長が計画的避難区域指定の再検討を政府に要請(放射線量の低下が見られる地域での指定の解除と、依然として線量の高い地域をピンポイントで指定し直す意味で「特定避難勧奨地点」[現時点では既存区域外が指定対象範囲となっている[15]]への移行を訴える)[8]

2012年

  • 6月15日 - 政府原子力災害対策本部が飯舘村内の計画的避難区域を見直し、年間積算放射線量を基準に避難指示解除準備区域・居住制限区域・帰還困難区域の設定を発表。地区毎の設定内容は以下の通り[16]
    • 避難指示解除準備区域(年間20ミリシーベルト以下) - 八木沢・芦原・大倉・佐須・二枚橋・須萱
    • 居住制限区域(年間20ミリシーベルト超・50ミリシーベルト以下) - 上記各地区と長泥以外の全域
    • 帰還困難区域(年間50ミリシーベルト超) - 長泥
  • 7月17日 - この日の午前0時を以て避難指示解除準備区域・居住制限区域・帰還困難区域の運用を開始。

行政区域の変遷(市町村制施行以後)

※前史については「相馬郡」を参照のこと。
  • 1956年昭和31年)9月30日:相馬郡で大舘村と飯曽村が合併し、飯舘村が成立[17]

行政

歴代村長

歴代 氏名 就任年月日 退任年月日 備考
初代 高橋市平 1956年昭和31年)9月30日 1968年(昭和43年)
2
末永進 1968年(昭和43年) 1972年(昭和47年)
<center>3 山田健一 1972年(昭和47年) 1987年(昭和62年)
<center>4 斉藤長見 1987年(昭和62年) 1996年平成8年)
<center>5 菅野典雄 1996年(平成8年) <center>現職(5期目) 4期目在任中、東日本大震災が発生。

村議会

  • 議員定数12人(任期は2013年9月29日)

姉妹都市・友好都市

姉妹都市盟約を締結している地方自治体は無い。

警察

郵便

  • 飯館郵便局(集配局)
  • 飯曽郵便局(集配局)
  • 二枚橋郵便局
  • 大倉簡易郵便局
  • 小宮簡易郵便局
  • 比曽簡易郵便局

経済

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産業

生産物

地域

人口

テンプレート:人口統計

教育

高等学校

中学校

  • 飯舘村立飯舘中学校

小学校

  • 飯舘村立草野小学校
  • 飯舘村立飯樋小学校
  • 飯舘村立臼石小学校

幼稚園

  • 飯舘村立草野幼稚園
  • 飯舘村立飯樋幼稚園

交通

空港

鉄道路線

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路線バス

道路

一般国道
主要地方道
一般県道

道の駅

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

ファイル:Wolf of Toratoriyama.jpg
山津見神社拝殿前にある伝説の白狼の像
この狼は山から遣わされた神使であり、山賊・橘墨虎の居所まで源頼義を案内し、討ち果たさせたという。

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ゆかりのある著名人

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出身著名人

その他のゆかりある著名人

  • 土井敏邦 - ドキュメンタリー映画『飯舘村 放射能と帰村』を制作し、「ゆふいん文化・記録映画祭 第5回 松川賞」を受賞した。
  • 古居みずえ - ドキュメンタリー映画『飯舘村の母ちゃんたち』を制作した。

その他の関連事象

  • 「飯村」が正式名称であるが、パソコンの変換等、多くで「飯村」と誤記されることがある。

関連項目

脚注・出典

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

参考文献

  • 菅野典雄『美しい村に放射能が降った ~飯舘村長・決断と覚悟の120日~』(2011年ワニブックスPLUS新書)
  • 境野健児、千葉悦子『小さな自治体の大きな挑戦 飯舘村における地域づくり』(2011年、八朔社)
  • 千葉悦子、松野光伸『飯舘村は負けない 土と人の未来のために』(2012年岩波新書
  • 小澤祥司『飯舘村 6000人が美しい村を追われた』(2012年、七つ森書館

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外部リンク

テンプレート:Geographic Location

テンプレート:Navbox テンプレート:日本で最も美しい村連合

  1. 1.0 1.1 1.2 テンプレート:Cite web
  2. 2.0 2.1 テンプレート:Cite web
  3. テンプレート:Cite web
  4. テンプレート:Cite web
  5. テンプレート:Cite web
  6. 飯舘村(公式ウェブサイト)、2011年6月22日閲覧。
  7. テンプレート:Cite web
  8. 8.0 8.1 8.2 8.3 8.4 8.5 8.6 テンプレート:Cite news
  9. 9.0 9.1 テンプレート:Cite news:被災状況全図。
  10. テンプレート:Cite news
  11. テンプレート:Cite news
  12. テンプレート:Cite web
  13. テンプレート:Cite news
  14. テンプレート:Cite news
  15. テンプレート:Cite news
  16. テンプレート:PDFlink - 2012年(平成24年)6月15日、経済産業省
  17. 同日、総理府告示第517号「村の廃置分合」
  18. 18.0 18.1 飯舘村 - 日本で最も美しい村
  19. テンプレート:Cite web
  20. テンプレート:Cite web