音別駅
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音別駅(おんべつえき)は、北海道釧路市音別町本町1丁目にある北海道旅客鉄道(JR北海道)・日本貨物鉄道(JR貨物)根室本線の駅。JR北海道の駅番号はK45。電報略号はオン。旧音別町代表駅である。かつて停車した夜行特急「まりも」が廃止されたため、現在は普通列車のみ停車する。
駅構造
- 2面2線の相対式ホームを有する地上駅。ホーム同士は、中央の構内踏切で結ばれている。上下線ともに駅舎側の本線である1番線を使用し、交換する場合のみ副本線の2番線を使用する。
- 社員配置駅で、みどりの窓口(営業時間8時10分~15時00分)がある。
- 朝方に1往復、夜間に2往復の計3往復、釧路駅~当駅間の区間列車が設定されている。(2009年10月1日ダイヤ改正時点)
貨物駅
JR貨物の駅は旅客駅南側にあり、1面1線のコンテナホーム(全長約200メートル)がある。荷役線のほか1本の側線もある。荷役線・側線の両端は本線から分岐しているが、着発線にはなっていない。
当駅はコンテナ貨物の取扱駅で、12フィートコンテナのみを取り扱う。専用線はないが、大塚製薬工場釧路工場を発着するコンテナの取り扱いが多い。
1日1往復、札幌貨物ターミナル駅と新富士駅を結ぶ高速貨物列車が当駅に停車し、新富士行きは貨車の解放を、札幌貨物ターミナル行きは貨車の連結を行う。
駅周辺
- 北海道道241号本流音別停車場線
- 国道38号
- 釧路市役所音別町行政センター(旧・音別町役場)
- 釧路警察署音別駐在所
- 音別郵便局
- 大地みらい信用金庫音別支店
- くしろ丹頂農業協同組合(JAくしろ丹頂)音別支所
- 日本通運釧路支店大塚事業所
- 大塚製薬工場釧路工場
- 大塚食品釧路工場
- エコパワーJP釧路音別太陽光発電所
- 音別町文化会館
- 音別町ふれあい図書館
- くしろバス「音別駅前」・「音別」停留所
利用状況
旅客
- 2012年度の1日平均乗車人員は69人である。
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人数 |
2001 | 172 |
2002 | 162 |
2003 | 158 |
2004 | 139 |
2005 | 122 |
2006 | 123 |
2007 | 97 |
2008 | 95 |
2009 | 84 |
2010 | 84 |
2011 | 78 |
2012 | 69 |
貨物
- 2011年度の発送貨物は28,407トン、到着貨物は9,725トンであった。
歴史
- 1903年(明治36年)3月1日 - 北海道官設鉄道釧路線の駅として開業。一般駅。
- 1905年(明治38年)4月1日 - 官設鉄道に移管。
- 大正年間 - 川西地区の田部ノ沢から当駅西側土場の引込線まで、三菱商事が木材運搬のための馬車軌道を敷設運用[1]。
- 1945年(昭和20年)7月14日 - 空襲により構内大破[2]。
- 1970年(昭和45年) - 駅裏への跨線人道橋設置[2]。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 荷物・車扱貨物の取扱を廃止。コンテナ貨物の取扱を開始。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により北海道旅客鉄道・日本貨物鉄道が継承。
- 2008年(平成20年)8月31日 - 特急「まりも」の最終運行日(当駅には、札幌行きが8月31日、釧路行きが9月1日に停車)。これにより、当駅唯一停車の優等列車が消滅。
脚注
駅名の由来
駅名はこの地を流れる音別川に由来し、これはアイヌ語のオムペッ(omupet 川口がふさがる川)によるとされる。
隣の駅
なお、古瀬駅開設以前の大正2年から昭和6年の間、古瀬駅位置より3km手前の馬主来沼(パシクル沼)近くに波若信号場が設けられていた。