電球

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白熱電球内のフィラメントが発光している様子

電球(でんきゅう、テンプレート:Lang-en)とは、フィラメント放電素子などの発光素子をガラス殻に封入した、電気による光源である。

ガラスの球殻に封入するのは、主に空気から隔離するためである。酸素を排除して素子の燃焼を避けたり、アーク放電のためのガスを保ったりする。内部は空気を排除し低圧になるため、大気圧に耐える必要性がある事から、物理的に球形が選ばれる。製造上の都合から、口金のために一端が伸びた球形をしているものが多いが、長球形、円筒形、円錐形など、さまざまな形のものがある。球形でなくても、区別せず電球と呼ばれる。

白熱電球に代表され、蛍光灯と対比して語られることが多い。蛍光灯は、通常は電球に含めないが、ガラスが球形の代わりに形である以外は、電球と共通点が多く、英語圏では通常、bulb に含められる(fluorescent bulb)他、日本電球工業会は蛍光灯も扱っている。


電球の種類

白熱電球

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封入ガスの種類

  • 真空電球 - 中が真空の電球。トーマス・エジソンが世界最初に実用化した電球は真空電球だった。なお、電球を世界で最初に発明したのはエジソンではない。エジソンが実際に行ったのは、電球の実用化に必要不可欠であった寿命の長いフィラメントの開発である。
  • アルゴン電球 - 寿命を長くするためにアルゴンガスを封入した電球。現在の電球の主流。
  • クリプトン電球 - アルゴンガスのかわりに分子量が大きく熱伝導率の低いクリプトンガスを封入した電球。同形のアルゴン電球よりも寿命が長い。
  • キセノン電球 - アルゴンガスのかわりにキセノンガスを封入した電球。クリプトン電球よりさらに長寿命。
  • ハロゲン電球 - ハロゲンガスを微量封入した電球。電球を過電圧で点灯させた場合の大幅な寿命低下をハロゲンガスによるハロゲンサイクル(還元作用)で抑え色温度を高め、効率を向上(通常の白熱電球より明るい)させた電球。室内灯などに使われる。

小型の電球

  • 豆電球 - 小さな電流でも発光する電球で、懐中電灯や電流の検出実験などに使われる。
  • ビリケン球 - やや縦長の先が尖った豆電球。主に懐中電灯などで使用される。ビリケン像に酷似している事から名付けられたといわれている。
  • ニップル球 - ニップル(nipple)は乳頭の意。懐中電灯などに使われる電球で先端のガラスが凸レンズ様になっており、電球を向けた先が周りより明るく見える。懐中電灯ペンライトに使われる。
  • 探見球 - ヘッドライト、懐中電灯に使用される豆電球。通常の豆電球よりも照度が高い。
  • ナツメ球 - 小型、省電力、長寿命の電球。蛍光灯器具の常夜灯などに使われる。小丸電球とも呼ばれる。
  • 麦球(ムギ球) - 模型電子工作で使われる小型で細長い電球。粒のようなので、この名が付いた。

その他

放電電球(放電管)

その他の電球

関連項目

外部リンク

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2013年4月1日付けで日本電球工業会と日本照明器具工業会が合併し、「日本照明工業会」が発足した