赤牛岳

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赤牛岳(あかうしだけ)は、飛騨山脈中部にある標高2,864m。山域は1934年(昭和9年)12月4日中部山岳国立公園の特別保護地区に指定され[1]日本二百名山に選定されている山である[2]

山名の由来

赤茶けた山肌と、牛が寝そべっているような穏やかな山容が山名の由来とされている[3][4]

登山

登山ルート

南北の稜線上に登山道があり、途中に水場はない。

  •  読売新道
赤牛岳の山頂に至る読売新道の登山道がある[5]。北からは、黒部ダム~平の渡し~奥黒部ヒュッテを経て、一気に急登を山頂まで登るルート[6]
  •  水晶岳方面からのルート
南からは、野口五郎岳~水晶小屋~鷲羽岳の通称裏銀座コースを水晶小屋で別れ、水晶岳の山頂を経て、稜線伝いに山頂に至るルートである。なお、水晶岳~赤牛岳の間の稜線は二重山稜を形成しており、濃霧時等は注意が必要である[6]

周辺の山小屋

地理

飛騨山脈の主稜線にある水晶小屋のピーク(赤岳)から北側に延びる枝尾根があり、その稜線上にある水晶岳の北側に位置する。山頂から北北東に延びる読売新道の尾根と、北北西の薬師見平方面に延びる尾根がある[7]。赤牛岳の山頂は、四周を北アルプスの山々に囲まれた、絶好の展望台である。中でも、黒部川の上廊下の峡谷をはさんで、西に広がる薬師岳の圏谷群を望むには、最適のポイントである。山体は、花崗岩(高瀬型花崗岩に赤味を帯びた岩)[2]で構成されている[3]。山の上部は森林限界にあるハイマツ帯である。

周辺の山

源流の河川

以下の黒部川支流が主な源流の河川であり、黒部ダムを経て富山湾へ流れる[7]

  • 赤牛沢
  • 口元ノタル沢
  • 東沢谷

脚注

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関連項目

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  1. 中部山岳国立公園の公園区域図 環境省、2010年12月3日閲覧。
  2. 2.0 2.1 『日本二百名山』 昭文社、1993年、ISBN 4-398-22001-1
  3. 3.0 3.1 『コンサイス日本山名辞典』 三省堂、1992年、ISBN 4-385-15403-1
  4. 『日本の山1000』 山と渓谷社、1992年、ISBN 4-635-09025-6
  5. 読売新聞の事業として、1961年(昭和36年)10月に開設されたルート
  6. 6.0 6.1 『アルペンガイド 上高地・槍・穂高』 山と渓谷社、2010年、 ISBN 4-635-031319-7
  7. 7.0 7.1 『山と高原地図 剱・立山』 昭文社、2010年、ISBN 978-4-398-75716-6